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第一一八話 予想外の提案に。はじめて二人で


千佳

「楓お嬢様よりご連絡がありました。明日は名古屋のホテルからリモートでとのこと、日曜日には帰宅と、香織様にお伝えください。との事です。」


香織、私に!あ、ゲームですね。楓ちゃんとも遊びたいけれどね。

「はい、日曜日に帰ってこられるのですね。楽しみです。それでは温まってきますね」

楓ちゃん間違いなくゲームのお誘いだ。ホテルに籠ってゲームをしている事を安易に想像が出来た。

香織は、嘉位と腕を組んで、露天風呂の方に向かうものの、そういえば露天風呂があることは知ってはいたものの、どこにあるのだろう?嘉位の顔を覗き込んだ

嘉位も既に、察しており香織、場所わかっていないと思うが、なんで、なのだろう今日の香織は、グイグイ来る。

女子ってわからないな?と思いつつ、どこへ向かうつもりで、腕を組んで僕を誘導しているのだろうか?

嘉位は、クスっとにやけて

「香織、露天風呂の場所は、・・・」

香織は、わかっているなら早く連れて行ってよ。二人で居られれば正直何処でも良かったというのが本音であった。嘉位の腕を組みながら顔を寄せて

嘉位

「僕が案内するね」

香織は少し不満そうにして、嘉位を軽く睨んだ

嘉位は、あれ?僕今まずい事言ったのかな、あれ?なんで睨まれているのだろう?

香織、わたしの気持ちも知らないで、まったく

香織

「わたしはもう少し、このままで居たいのです!!」

嘉位!!!そういうことか、何も急いでお風呂に入らなければならない理由もなく、香織は甘えたいのだな。

しかし、今日の香織の行動力は凄いというのか、これが香織の本当の姿なのかな?

入学したときを思い出して、あの時、どちらかというと内気というか、人と話すのが苦手みたいなオーラがでていたのに、

今、ここに居る香織は、・・・いや良いのだけど、あれかな?大人になるというのは、こういう事なのかな??

香織は、頬を腕にすり当てながら、幸せを感じていた。

香織

「では、まいりましょう」

嘉位、今日の香織はマイペースというか、独自というか香織の独壇場の世界というのが適格かな?これは、これでかわいいのだから良い。

「うん」

嘉位と香織は、露天風呂の脱衣場についた。この露天風呂の脱衣場は和の造りになっていて、とても素敵であった。

香織は、辺り一面を見渡して

「すごーい!」

「嘉位、早く入ろう、入ろうよ」

香織は何も躊躇することがなく、服を脱ぎだし全裸になっていた

嘉位は横眼で香織の全身をみつつ、嘉位も服を脱いだ

香織は、嘉位の体を見て、たくましい。そして下の方にも視線を向けて、あ、こうなっているのだ

香織は少しいやらしいような目つきをし、顔が赤くなりつつも、嘉位の腕を引っ張って、扉を開ける。

嘉位!いや寒いぞ、寒いぞ、タオル、タオルをと

「香織、タオル、タオル、外寒いからかけ湯をしてすぐに、湯舟に使ってね」

香織

「タオル、いーらーなーいー」

嘉位は香織に腕を掴まれ、早く、早くと、外に出た。寒いぞ。

香織はしゃがみながら、かけ湯をし、湯舟に使った

嘉位もかけ湯をして、湯舟に入った。

香織は、外が奇麗であり、夜空に星々が見られる、すごい!奇麗!と思うと同時に、ここは、あれ!この場所はと思い、嘉位の顔を覗き込んだ。

嘉位

「そう、気が付いたかな、ここ通っていたことに、このまま先に進むと、練習場」

香織は!え、確かにそう。そのような通りを歩いた記憶はある。ただ、何も見えなかったのに、ここが露天風呂?

嘉位

「職人技、まさに巧だよ。外側からはまったく見えないけれども、内側からは全貌が見られる」

「日本の技術の素晴らしさだね」

香織

「うん、すごいです。そして星がきれいいです、露天風呂に入ったのは何年ぶりでしょう、おそらく私が小学校六年生のときに家族旅行で、お母さんと入った以来です」

「それに、雪が少し残っているのも、良いですね」

嘉位

「そうだよね、こうして香織と一緒に入れることだけでも、幸せなのに」

「初めて二人で入ったお風呂が、露天風呂ですからね」

香織は満足そうに、笑みを浮かべ、星空をみやげながら

「わたしは幸せです。このときの為に、産まれて来たのだと思います。」

嘉位は、それは大げさではと思ったが、地震の事も忘れてくれているし、なにより、安心しきっている香織に大満足であった。

香織は、冬の星座の説明を、嘉位に聞いてみた

「あの星は、わかりますが、あれと、あれはなんでしょうか?」

香織は星々を指さして嘉位の顔を覗き込む

嘉位は、事細かく星座について話した、特にこの時間は、と話していると、香織は寝てしまった。

「か、お、・・・え?寝た?」

嘉位は、香織の寝顔をみつつ、湯舟の中のお胸も凝視して、大きいなと思いながらも、風邪ひいちゃうな、このままだと

あたりを見て、桶があった。この檜の桶、とても良い香がする。

嘉位は香織の肩が冷えて、風邪をひかないように、ゆっくりと桶で香織の肩を温めていた。

香織の肩にゆるりと、温泉のお湯がかかり、それを繰り返していた。

お湯をかけながら、ふと思うことがあった。そうだ、行ってみるか、ここと同じお風呂へ。

そうだな、明日から新学期だがリモート、明後日もリモートで授業にて両日午前中で早く終わる。土日もある。

月曜日からは登校だから、行くなら金曜日の午後に出て、二泊三日。うん、いける。

問題はあそこ空いているのかな?出来ればあの部屋が良いのだが、ダメであれば他のうちの系列で探すしかないかな

宿と移動手段については、お風呂を出てからとするにして、プランをと。

恐らく香織にストレートに話すと怒るかもしれないから、気を使わせないように、話さないとね。

学校に行けば、派手にいちゃつくことも出来ないし、野球部に入るなら猶更である。チームに迷惑がかかるから、控えないと。

家に帰ってきてからは、二人でゆっくりできる、これもうまく話さないと

その為にも、ご機嫌を損ねないように、よし!行こう。決めた。行くなら金曜日からここしかない!

そのような事を考えながら、香織の肩にお湯をかけ続けた。

香織は、気が付いた、嘉位かお湯をかけて、・・・え!

香織

「もしかして、わたし今寝ていましたか?」

「安心して目をつぶっただけですが、寝むっていましたか?」

嘉位はまだ、香織の肩にお湯を流しながら答えた

「うん、30分くらいかな」

香織、ずっと肩にお湯をかけてくれていたのだ、だから暖かくて気持ちよくて・・・大好き嘉位

香織

「ありがとう、先に洗ってよいですか?」

嘉位

「もちろんだよ、手伝おうか?」

香織

「いりません、あ、でも、少しだけなら?」

嘉位は、意味をさっしたが、たぶんブレーキが利かなくなるし、露店風呂で外が寒いからそれこそ風邪をひいたらプランが飛んでしまうこともあり、我慢した。

「香織、冗談というか、真冬の露天風呂だと風邪をひいてしまうから、今度浴場でね」

香織は、確かに嘉位の言う通りだ、髪の毛等を洗い流した。あれ?タオルが無い

嘉位はすぐに察して、扉をあけてタオルをとり

香織

「ここに2枚、置いておくね、あ!一枚は手に渡すね」

香織、こういう何気ないところの気配りがかっこいいの。と思いながら入浴前に嘉位がタオルをと・・・言っていた事を思い出した、あ、私が悪いのだった

「ありがとう」

嘉位も洗い終えて、二人は脱衣所で着替えた。

嘉位が、香織の髪を手に取り

「僕がかわかすよ」

香織、え!良いのにと思いながらも

「あ、お願いします」

嘉位の手櫛とドライヤーはとてもやさしく、どこかサロンのような、手際であった。

乾かし終わった二人。

香織は嘉位の腕に抱きついて、食事へ向かった。


千佳が全てを準備してくれていた

「いかがでしたか、香織様」

香織

「すごくきれいで、お星さまも奇麗で、とても、とても、気持ちよく最高でした」

嘉位、千佳さんの罠に嵌っているな。すかさず、

「露天風呂がね」

千佳は、すこし残念そうに、露天風呂での武勇伝を聞きたかったのだが・・・。

「お食事をお持ちします」

嘉位が

「千佳さん、これ空いているか確認してもらえる、うちと同じあれを、2で、うん、金入り、日レイト+2と、あとグリーンも」

千佳

「かしこまりました」

香織はなんのことがわからなかったが、あまり気にはしなかった。

「いただきましょう」

香織、これからも一緒にご飯食べられるのだ。嬉しいな。心がとても軽くなっていた。お箸も進む



嘉位は千佳から問題ないことのコンタクトを受け取り



嘉位

「香織お風呂良かったでしょう?また入ろうか?」

香織

「はい、とても気持ちが良かったです。いつでも入っていたいです」

嘉位

「そこでだね、明日からリモートとは言っても学校が始まり、明日明後日は午前まで、土日を挟んでからの月曜日が登校になるよね」

「学校が始まり、登校し部活に入ると今までみたいに学校では激しい、いちゃつく事は、出来なくなる、適度にいちゃつくのは問題ないはず」



香織はむっとした顔になった。



嘉位やはり、そうなるよね


「あらためて、金曜日リモート終わったら、京都に行こう!2泊三日のお泊り旅行!」

「そしてそこには同じ職人さんの露天風呂がある。もちろん部屋にね!」

香織は目を丸くして、旅行!嬉しい、嬉しいに決まっているじゃないですか、もう、想定外!

「良いのですか、二人きりですか?京都!」

嘉位

「うん、二人きりで。学校が始まったら学業、部活をがんばろう、その前に二人で旅行にいこう!」

香織

「うれしい!いくいく、今すぐ行く、今からいきましょう」

嘉位

「いや、リモートがあるし・・・」

香織

「あ、そうでした、あーもう、早く金曜日にならないかな」

嘉位、香織の感情をもろに直接でるようになって、本当に今日1日で香織は変わったのか、これが本当の香織の素なのか、どちらもかわいいから良い。

嘉位

「よし!決定。そこでだ、明日はリモートが終わったら、外に買い物に行こうね。」

香織

「はい!」

香織は嬉しくて、嬉しくて、そして楽しみで、楽しみで

「ごちそうさまでした、部屋でいっぱい調べましょう!」





< つづく >



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