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第一一五話 嘉位の行動力

うーん、良く寝た。少し冷えるな。暖はとれている快適な空調であるが、それでもいつもとは違った。そのような感覚で嘉位は目が覚めた。

香織はまだ寝ている。気持ちよさそうに、寝ている。

流石に久しぶりに長い距離を歩いたのだから、疲れたんだろうな。

付き合わせてしまって、申し訳なかったかな?

胸元にはコラントッテが瞳に入ってくる。

香織の胸元にコラントッテは、何と言って良いのだろうか、

見事に決まっている。胸元をじっとみつめていると

やはり、我慢が出来なくなり、少しくらいなら大丈夫だよね?

ただ、それで起こしてしまうのは、申し訳ないと思うので、我慢することにした。

香織は、なんでこれ程までに魅力的なのに、男性が近寄って来なかったのかな?

和井田の中学校も基本的には勉学優先だから、奥手な男子が多いのだろうかな

由良みたいなのが和井田の中学校では好意を頂かれていたのだろうね。

俳優さんの息子さんも和井田の中学校にはいたはずだが

そのようなことを考えながらも、瞳は、視線は、香織の胸元を、凝視していた。

香織は、そのなにか、なんとも言い表せられない視線が、寝ぼけていている状態であったのだが

何かに、見られている、夢?夢ではないような、何かおかしい感覚があり、

そっと眠いが、まだ寝ていたいが、瞳を開くと

嘉位が、凝視していることに気が付いた。

香織

「あ、おはよう、おはようございます」

胸元があらわになっていることに、気が付き、

「まったくも、朝から・・・」

嘉位

「おはよう、香織、夜なら良いということ?」

香織

「ち、ちがいます」

嘉位が、そっと胸元に手を伸ばす

香織は、来た!やっぱり、どこか期待してしまうところでもあった。

確かにここ数日、嘉位に触れられるのが嬉しいというか、気持ちが良いというのか

今まで経験したことのない感覚があった。

香織は、来る!右かな?左かな?それとも両方?まさかもっと下ということはないですよね?と自問自答していた。

嘉位の手は、予想を反していた。

嘉位

「コラントッテ、胸元、似合っているね」

ネックレスを手にとって、香織に微笑んでいた。

香織は、あ、そういうことか、わたし何考えていたんだろうと、思い顔が赤くなりつつも

嘉位のコラントッテにも手を伸ばし、

香織

「かわいいですね、お揃いです」

にっこりと微笑む。

その幸せな二人の微笑ましい姿もつかのまで、

やはり、嘉位の両手はすかさず、胸を揉んでいたのであった。

香織は、あ!と、も、違う、大人の吐息がもれてしまい

「まったく、どうして殿方はお胸がお好きなのですか?」

と、言い放つも、抵抗はしなかった。

嘉位も、抵抗していないことに、ここは行かなければ!と秒で決意をし

すかさず、ダイレクトに直接手をパジャマの中の膨らみに手を伸ばして

直接揉んでしまった。

肌に直接触れるのは、初めてであり

なんともいえない、この柔らからさ、幸せな感じ、どうしてこんなに素晴らしいのだろう女性の胸はと

柔らかすぎる胸を優しく揉み、そして、さきっぽ、の方も優しくふれてみた

香織は、大人の声をもらしてしまうも、なんとなくこの気持ちよさと、嘉位の優しい触れ方に、何か自分が大人の階段を上る

大人の扉を開くのではという感じも抱いていた。

まだ、嘉位はもみながら、先のところにも摘まんだりしていて、硬くなってしまった

香織は、さらに大人の吐息と顔が真っ赤になるものの、気持ちが高ぶっていた。

いままで感じていた感覚よりも、もっと気持ちい、そう、気持ちいということが

はっきりとわかった。

もっと、触ってほしいが、これ以上は止める事ができなくなってしまう。

止める必要もないといえば、ないのであるが

次第に嘉位は体をつき寄せてきて、完全に密着した形になり

既にパジャマの上着が脱がされていた。

香織は、キスを要求するように、嘉位を見つめて、

嘉位も優しくキスをし、そして大人のキスに変わっていった。

そして、舌を舐めまわされながらも、胸を、そう、胸の先をいじくられて

さらに大人の吐息が漏れる。嘉位の下半身も今までにないと感じるくらい硬くなり

大事なところに突き当たる。香織は、あ!ともいえない、大人の気持ちよさがあったが

同時に、もしかして濡れているのではということもあり、顔が真っ赤になるものの

もっと触ってほしいという感覚になった。

もう止めようがない二人・・・

お正月から一緒に寝起きをし、5日目。

大人の階段を、大人への扉を開く

香織は頭がぼーとしていてどこか、頭の中が真っ白になっていた。

「嘉位、大好きです、もっと」

声にだして、催促をしてしまった。いや正しく言えば、意識して放った言葉ではなく

自然とその言葉が出てしまった。



その時である


トントン


と扉をノックする音が

静かな部屋に響き渡った。


二人はびっくりして、慌てて服を羽織った。正しく着衣することはできず

羽織るのがやっとであった。



千佳の声である

「嘉位様、香織様、おきていらっしゃいますか?」


香織は、あわてふためいて、

「はい!」

と甲高い声で返事をしてしまった。


千佳が扉を開けて中に入ってきた

千佳は、香織のパジャマがはだけている様子をみると

千佳、やったのかな?と、疑問視するように嘉位に視線をむけた

嘉位はすかさず

「おはよう、千佳さん、ご期待には沿えていません」

と、千佳が想像していることにたいして、返答をした

千佳は、少し残念そうに、そして早く扉を開けてしまったことを後悔していた。

扉をあける事をしなければ、二人はと思っていたからである

嘉位

「千佳さんが、僕が居てお部屋に入るときは、結構な緊急時とか、ご迷惑をおかけしているときですよね?」

千佳

「嘉位様、香織様、お外をごらんになりましたでしょうか?」

香織

「いえ、まだ」

香織は顔が赤くなった。まだ、外を見ていないという言葉は、嘉位とベットで、いちゃいちゃしていたことを伝えているようなものだかである。


千佳

「想定より、かなり雪が積もっておりまして、都内でも23区内でも積雪10Cmとのこと」

「そのことで、練習場が凍結しておりまして、本日練習場を使うことは困難です。」

「外に出るのも、まだ雪が降っており、深夜まで一日中雪が降るとのこと」

「起こしてしまい、大変申し訳ありません。ただ、昨夜練習場を使われるとのことでしたので・・・」

「別のものが見てきたのですが、通りも凍っており、危険とのことです」

嘉位

「たしかに、そう、今日はなんとなく冷えると思ったのですよ」

千佳

「本日は朝食後のカリキュラムは変えられたほうがよろしいかと、存じます」

嘉位

「確かに、練習場に行くだけで凍結していれば転ぶ可能性が高いものね」

千佳

「はい、おっしゃる通りでございます」


つきまして、このまま、お香を焚いて、幸せな時間を

という前に

香織が、千佳の考えに察して、

すかさず

「では、お着換をしましたら、広間の方へいきますので、朝食をお願い致します」

千佳はとても、残念そうに、とても、残念をうまくあらわす、表情で、

「香織様、かしこまりました」


千佳は先にこの場を、後にした。


嘉位と香織はお互い見つめあって、軽めのキスをして

あらためて、おはようの、挨拶をし着替えをした。


廊下をあるいてみると、雪が積もっていた、まだ降っている

香織

「雪、すごく積もっていますね


嘉位

「買い物は昨日行けてよかった。今日であったら都内交通機関麻痺していただろうな」

「正月5日といっても、会社員は仕事が始まっている、もっとも4日始業が多いから」

「今日は、通勤にも支障が出ているのだろうね、学生においては部活動にも影響がありそうだね」

香織

「うん、雪を見るのは嬉しいのですが、確かに困りものですね」

「今日は5日、4日から仕事というのは何故なのですか?」

「確かにお正月三が日といいますし、そうは言いましてもわたくしたちは、7日や8日が始業ですよね?」

嘉位

「それについては、日本の文化なのですよね、三が日を休むというのは」

「世界的にはいろいろな風習もありますから、新年の祝い方もですよね」

香織

「はい、確かにそうですね」

嘉位

「正月4日目から始業は、相場が開くからというのが、大きいのではないのかな?」

「上場企業は特にそうなのでは?」

香織

「なるほど、確かに、そうなのかもしれません。和井田の中学校時代にも投資の授業がありました」

「先生はそのような事を言っていたと思います」

嘉位

「和井田は中学校で投資の授業があるのですか、流石和井田ですね」

香織は少し自慢そうに嘉位の手をとり、広間に向かった。


二人で朝食を食べながら

香織は気が付いたように発した

「確か、今日から楓ちゃんロケだしたよね?」

嘉位は、確かそのような事言っていたな?まわりに目を向けて誰か知っている人はと?

千佳が察して

「楓お嬢様は、雪が深くなることをマネージャー様から連絡あり、昨日中に予定より早く出られました。」

香織

「それで、昨日楓ちゃんと会えなかったのですね」

千佳

「はい、無事にホテルについたと昨晩連絡がございました」

「ただ、予定のロケにおいては、延期になりましたと」

「加えて、名古屋のホテルにゲーミングPCを持ち込んだ、1日浸るので連絡無用」

「との事でございます」

香織

「楓ちゃん、準備良いですね」

千佳

「はい、香織様のおっしゃる通りでございます。香織様、それでは本日でございますが・・・?」

嘉位が、割って入って

「この雪では練習場に行けないから、部屋でストレッチ等をしているよ、何かあったら千佳さんに連絡するね」

香織

「そうですね、少しニュースも見たいですしね。」

香織は、八重は、ある意味部活を辞めていた事にホットしていた、この雪で部活があったら大変だったろうに、

由良君も休部状態と言っていたので野球部もなさそうだし・・・。あるのかな?

嘉位は香織の考えている事も察して、

「和井田は今日、明日、全ての活動を中止という連絡がSNSで来ていたよ」

「八重さんも、由良も家で暇を持て余しているのではないかな?八重さんと連絡してみては?」



二人は食事を済ませて、嘉位の部屋にもどった

香織は嘉位に確認し


「あの、テレビつけてよいですか?」

嘉位

「香織、もちろんだし、確認をする必要は無いよ、ここにあるものは僕のものであり、香織のものでもあるから」

「確認等せず、気を使うこともなく、自由にしてね」

香織

「あ、ありがとうございます、少しニュースを」

嘉位

「L字になっているね、殆どの鉄道が動いていないね」

香織

「そうですね、高速道路も通行止めみたいです。楓ちゃんかえってこられないですね」

嘉位

「楓は新学期に戻って、来れば良いのだから、実際に本人の撮影時間は僅かだしね、準備にはとてつもない時間を使うけど、キャストは僅か数分ですからね」

香織

「そういう、ものなのですか、あ!玉突き事故のニュースですよ。国道ですね、これはどこでしょうか、あ、茨城県ですね」

「千葉県も、埼玉県も、神奈川県も、国道が麻痺しています」

嘉位

「雪国というか東北や日本海側の方からすれば、積雪10Cmは、大事ではないのですけどね」

「関東南や、太平洋側は普段はめったに雪ふらないですからね、年に1,2回積雪あるのか、どうかですから」

「冬装備に不慣れですよね、関東平野」

香織

「そうですね、少し心配ですので実家にお電話してもよいですか?」

嘉位

「もちろんよ、僕はその間に調べたいことを調べていてよいかな?」

香織

「もちろんです」


香織は実家に電話をした

電話の内容は正月家族が後にしてからの話や、雪の話で

やはり母親と話すのは落ち着くのであろう、延々と3時間を超えて話していた。

嘉位は久しぶりの家族の会話に割ってはいることはせず、姿を消すように

おもむろに、タブレットに集中していた。

既に時刻はお昼とっくに過ぎていた。

朝食が遅かったこともあり、まだおなかはすくことはない。


少し、トイレをすませてから、部屋に戻ってきた。

香織はトイレに行った様子が無いので、電話が終わったら、伝えよう。


まだ雪はやみそうにない、外気はマイナス2度をさしている。

都内でマイナス2度は珍しい。昔はもっとも気温が低かったらしいですが

ここ最近、すくなくとも中学3年間ではこのような積雪は無かった。


部屋に常備している冷蔵庫から、スポーツドリンクを取り出し

ひたすらタブレットにまとめている。

香織は、時折声が聞こえるように、蓬田家のお母さんと話していた。

球道君の練習も中止とのことが、嘉位の耳にもはいり、安堵した。

ただ幾つかの蔵の工程菅が凍結していることもあり、修理の依頼等をとも

嘉位の耳には入っていた。


既に15時くらいであろうか、雪はまだ降っている。茨城県や千葉県、神奈川県の積雪は20Cmを平野部でも超えているとのこと。箱根においては積雪40cm以上というニュースが引き続いているL時型で関東の鉄道、高速道路、国道は麻痺していた。


香織は、香織で母親との電話のあとで、買ってもらったタブレットで

野球のルールや、マネージャーの心得等をしらべつつも、積雪のニュースは気になっていた


嘉位

「香織、トイレいったかい?電話中、そして今調べもの中を含めると長時間トイレにいっていないのだが」

香織はあらためて驚いた、そのような私の行動も全て嘉位は頭の中にはいり、理解していることに

香織

「確かに、ありがとう嘉位、心配になって電話に夢中でした、お手洗いにいってきます」

嘉位がすかさず

「みたらい!な」

香織は吹き出して

「だって、だって、御手洗い・・・、み、た、ら、い ・・・」

笑ってしまい、

「この事は由良君には内緒ですよ」


トイレを済ませた香織が、少し落ち着いた様子で

小腹がすいたことにも気が付いた、これは嘉位も同じでは?


香織

「あの、ですね、もしかしてお昼ご飯は?・・・」

時計に目を向けると、16時であった。

香織は・・・え?と思い

嘉位

「軽めに取ろう、夜食は別にたくさん食べる事にして、軽食をすましたら、お風呂に入ろうか?」

香織

「はい、軽食後17時すぎで、お風呂が19時から20時、その後お夜食でいかがでしょうか?」

嘉位は思わず笑ってしまった

「そ、それじゃ、千佳さんよ、そこまで気にしなくても」

香織も、あ!と気が付き、二人して笑った

嘉位は千佳にSNSで伝えて


部屋を出た

香織

「まだ降っていますね、雪」

嘉位

「そうだね、もうそろそろやむと、先ほどニュースが流れていたけど、明日は明日で凍結が大変だろうね」

香織

「そうですね、楓ちゃんかえってこられるのかしら?」

嘉位

「楓は大丈夫じゃないかな、むしろ帰ってこないほうが、自分にとっては都合が良いと考えているはず?」

香織

「そ、それは、ゲームができるから?」

嘉位

「いえーーーす、おふこーす!」


二人は軽食を済ませて、お互い一体部屋にもどり

着替えをもって、脱衣所に向かった。


流石に千佳さんも今日は、策を練ったりしないようである


嘉位はすぐにお風呂をすませて、部屋に戻っていた。


香織は2時間くらいかな、お風呂とか乾かしたりで、

その間にニュースをみつつ、まもなく降雪はおさまることを確認し

タブレットで、MLBの来季やNPBの来季等を確認していた。

特に昨年行われたドラフト会議での、高校3年生について改めて

調べて、タブレットにまとめた。

高校野球では直接対決はないのではあるが、上級生がドラフトからプロ入りとなると

その高校は、いくら個を重視するスカウトであっても

チーム力も加味はZEROではないのであろう。

たとえば、こう考えるとわかりやすい

あるドラフト1位が高校通算ホームラントップだとして12球団のスカウトが目につき

そのホームラントップのチームを視察に行く

当然焦点はそのバッターであるが、下級生にも目が行くはずだからである。

逆もしかりであるが。



そんなことを考えて、タブレットにまとめて、保存していた。



その時である



けたたましく、音とバイブレーションが響き渡る


「緊急地震速報」

である。エリアは第一報で関東全域を示していた。


嘉位は即座に、スマートフォンをもち、扉をあけて、もうダッシュで香織がいるお風呂場に向かった

そのダッシュの速さは、とてつもない速度でありながらも、アプリの再通知にも目をやった。

震源は速報値:震源茨城県南部M6.8 予想最大深度6弱



いっぽうの香織は、お風呂から出ており

全裸の状態で、タオルで髪を吹き、ドライヤーで髪をかわかしつつも

鏡にうつるコラントッテをみて、かわいいなー、これ大好き、お揃いと微笑んでいた

その時である、スマートフォンから緊急人速報が大音量で響き割った、数秒後

激しい揺れに襲われた。

おもわず、全裸のままその場でしゃがんで、頭を抱えていた


即座に嘉位が入って来て、香織!香織!!香織!!!と叫んで入ってきた。

揺れは激しく、

香織がしゃがみこんでいるのを目の当たりにし、すぐにかけより

上から籠が落ちていたが、左手でさえぎった。


嘉位

「香織、大丈夫か?」

香織は震えていた。いつぶりであろうか、都内でこれだけ大きい揺れに襲われたのは

足ががくがく震えていたが、嘉位がそっと抱きしめてくれたこともあり、落ち着きを取り戻し、

スマートフォンに目をやった、東京震度5強と表示があった。


香織

「だ、大丈夫です。嘉位きてくれたありがとう」

少し涙ぐむ。

千佳が入って来て

「香織お嬢様大丈夫ですか?」

千佳も血相を変えて、入ってきた。

嘉位

「大丈夫、千佳さん、厨房やそのほかの確認と、それとあれを起動しておいて、香織とすぐにいく」

千佳

「かしこまりました」


嘉位

「香織、そのままで良いからパジャマだけ羽織って、一緒に来てほしい」

香織はいわれるがままに、下着もつけずにパジャマだけをまとい、嘉位に手をとられてついていった


その場所には沢山のモニターがあり、全てが動作していた

映画でみるような中央指令室みたいな場所である


嘉位はすかさず、映し出し自分だけが映るように、モザイクをかけて

連絡を取り始めた、SNSで海外の両親にもつたえた


多数あるモニターには既に、仕事をしている方型が映し出されていた

嘉位

「既に各自が動いているとはずだが、会長、社長は海外であるため、わたしが指揮をとる」

「各自マニュアル通りに進めてください」

「尚、第一に従業員並びに、ご家族の安否の確認」

「第2に、近隣住民の避難が困難と判断した場合、各事業所へ」

「第3、民間業、サービス業等において、延泊、宿泊キャンセル等の対応もマニュアル通りにすすめてください」

「第4、5強を超えた都、県においてエレベータで閉じ込められている事が考えられる、こちらについて遠隔が無理な場合も含め対応を迅速に」

「第6、民間サービスにおいて、海外からのお客様の不安要素を取り除く、延泊や、食事についても訓練通り」

「第7、現在の地震が本震なのか余震であるのかは、判断が付かないため、気象庁会見と訓練通り72時間は待機または、備品を提供」

「第8、本部長を、セミコンダクターの社長且つ指揮権を社長とする、指示を同副社長に任せる」

「第9、全ての費用は山本ホールディングが負担するので、躊躇せず、従業員、ご家族、近隣住民の安心、安全を最優先とすること」「第10、予想困難な事において、セミコンの副社長からわたくしに衛星電話を用いる事」

「第11、衛星電話、臨時常備、緊急時の備品をマニュアルにそって配布すること」


以上


各自

「はい、かしこまりました」

嘉位

「各自、臨機応変に適切な対応ととりつつも、安全第一、最優先を訓練通りに遂行してください」


すぐさまに、各自が行動を起こした。

地震が起きてから3分もたっていない、迅速な対応


香織は、嘉位と手をつないでいた。衛星会議には映ることはなかったが、

嘉位の適格な判断と指示に、お母さまがこの人であれば全てを任せられるとおっしゃっていたことが

あらためて、頭をよぎった。

同時に何故か、涙が出てきてしまった。

安堵したのもそうであったが、嘉位の指揮、統率力、判断力、決断力が

高校生であるべきものではなく、これが世界に君臨する御曹司といわれる本当の姿であること

嘉位が私を選んでくれたこと、いろいろな事が一瞬、ほんの一瞬であるが頭の中

いや体全身をかけめぐり


あらためて、嘉位であれば全てを受けいれる。そして揺れがあった不安は

全て消し去ってくれた嘉位を見つめ、涙が止まらなかった

どのように表せばよいかわからないが、この安心かと、絶大な信頼感。

わたしは、全てを嘉位に尽くすと改めて、心に誓った。この誓は間違いではなかった


香織は唐突に、嘉位にたいして

「愛しています」


と声にだしていた。


嘉位も安心して、

「僕も、ですよ、香織、愛しています」



本震であるのか、前震であるのかは、気象庁の発表を待つ事にした。

テレビのニュースでは最大震度7 茨城県南部と変わっていた。

千葉県、神奈川県も最大震度が4から6弱へと。

東京都においては足立区、江東区が震度6強に変わっていた。


父と母から衛星通信が入り、むこうは朝を迎えたばかりである。

嘉位が迅速な指揮を取ってくれたくれた事に感謝と、

同時にやはりこの子であれば、間違いないと父も母も思い

ここからの指揮については、海外の両親が引き継ぐことになった。


嘉位と香織は、この場を後にし

厨房等を見渡し、問題がないことを確認し、

嘉位

「まだこれが本震であるか、前震であるかはわかりません。火の取り扱いはやめて、訓練通りでお願い致します」

「わたくしと香織は部屋に戻ります。皆様もお部屋へ適宜マニュアル通りでお願い致します」

「余震は続く事でしょう。72時間警戒しつつ、皆様におかれましても、ご家族、親族の安否を最優先で御願いします」


執事さん、メイドさん、運転手さんは深々と頭をさげた。



嘉位と香織は自分の部屋にもどった。


香織は、嘉位をずっとみつめていた

嘉位

「怖かったよね、ごめんなさい、きちんと言葉をかけられなくて」

香織

「いえ、そうではありません、嘉位の行動全てが卓越していて・・・」


香織は嘉位によりそい

嘉位は香織をそっと、抱きしめた。




< つづく >



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