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第一〇七話 初めての朝は、ふっくらと

うーん、うーん、うーん

何だろうか、この感覚


朝だと思うのだが、なんだろうか、何かが変だな


そう、何かに見られているような…


違和感ともいうべき、であろうか、恐る恐る瞳をゆっくりと開くと


わぁー!


香織、パジャマ姿で、直視していた。


「おはよう、香織」


「おはようございます、嘉位」


なんだか照れ臭そうに、嘉位に答えた


嘉位は香織の瞳から視線を下げて、はだけている谷間に目が行き、


あらためて、

「おはようございます…」


香織は顔がまっかになり、

「どこに、挨拶をしているのですか、まったくもう」


と言いつつも顔が真っ赤になっていた。


嘉位は、いつから香織は起きていたのだろう、今何時だろう、流石に昨日はぐっすりと寝てしまった。


嘉位;

「香織、いつから起きていたの?」


香織

頭にはてなマークが浮かびながら、あれ、いつごろだろう、目はぱっちりさえていて、ずっと嘉位を凝視していたから


「2時間くらい前かな?」


嘉位

「え…え…おこしてよ、」

香織

「いいの、大好きな人の寝顔をじっと見ていたかったから」


嘉位

「え?そんなに」


香織

「寝言が漏れていましたよ、もう、誰にも渡さない、これから、はじめるんだとか、あとだれかわからないけど女性っぽい人の名前も口ずさんでいましたが」

香織は、嘉位の事を、軽めに睨む


嘉位

え?そんな夢とか見ていた感覚はないし、女性?!嘉位は焦っていた。誰だろう、けっしてやましいことはないのだが、誰だ?女性って?


香織

香織はクスクスと笑っている。

「そんなことは、ありませんでしたよ。ずっと、寝ていました。寝顔がかわいくてずっと、見ていました」

嘉位

「もう、やだな、びっくりしたよ」

香織

「びっくりするくらい、何かやましいことがあるのでしょうか?

またもや、香織は軽く嘉位を睨む


嘉位

「ない、ない、天地神明に誓ってないです」

香織は笑顔だった


嘉位は、しまった…完全に遊ばれている。


香織が、何か思い出したように、あらためて瞳を見つめていた


香織

「そういえば、スマートフォンどうしたの?連絡が見知らぬ番号だったでしょう、SNSとかもだけど」

嘉位

「あ、うん、正直スマホあんまり使わないかな、家への連絡は千佳さんがしてくるし、連絡先に登録してあるのは数名あるかな」

「昨日、千佳さんから戻してもらったよ、特に気にしていなかったというか、忘れていて、連絡は近くにいたメイドさんたちから借りてしていたのだよ」

「香織の番号は暗記してあるから、どこからでも」

「ほら、これ、いままでのスマホ」

香織は興味津々で、じっと嘉位のスマホを見つめている


嘉位

「ん?スマホ見たい?いいよ」

香織

「え?そういうのではなく、いや見たいといえば見たいけど、良いのでしょうか?」

嘉位

「別に減るもんじゅないし、どうぞ、どうぞ」

嘉位はロックを解除し、香織にスマートフォンを差し出した

香織は恐る恐る、受け取った

待ち受け画面に自分が設定されていることに、顔が赤くなった。SNSを開くと、10名も登録はいなくて個人名は6名くらいであった

じっくりとスマホをいじっている。通話履歴の不在着信は数百件にあったが、それは香織本人であった。

香織

「見たこともない、アプリとか入れているんだね」

SNSの連絡先に八重があった。楓さんも、あとだれだろ由良って?

嘉位

「あ、アプリはちょっと自分で作ったやつだよ」

香織???頭にはてなマークがいくつもできた

香織

「アプリって作れるの?」

嘉位

「そりゃ、作れるから、そこにあるのでしょう」

香織、相変わらずの規格外で、改めて彼の才能を知ることになった。あるいみ新しい発見をした感じで、嬉しかった

香織

「八重はわかるのだけど、私の事聞きだしていたし、由良って子は?初めて見る」

嘉位

「由良はねー、もう、愛人。ふっくらとしていて、それでいて包容力もあって、なんでも話せるよ、由良は」

香織が、ぎゅっときつく嘉位をにらむ。結婚の約束をしていながら、<由良>という愛しき人がいると何も詫びれもなく言い放つ嘉位に苛立つ

<由良>、ふっくら?・・・香織は自分の胸の大きさ確認する。負けているのかな、バストには自信がある香織

嘉位は、なにか、さっしたようで、ちょっと想像している内容が手に取るようにわかったので、にやけてしまった

香織

「なんですか、そのにやけ顔は」

香織は、すこしまくしたてて、言い放った

嘉位、少し笑いながら

「誤解だよ、誤解、観たことあるでしょう、由良」

香織

「え?!」

香織の中で、由良という女性をあたまの辞書で探すが、思い当たる節はない、ふっくらとした女性?…だれだろう


嘉位

「由良は、中学校、日本に帰ってからの唯一無二の親友で、相棒、ほらU-15のキャッチャーだよ」

香織は顔が真っ赤になった、<由良> ゆら というから女の子と勘違いをした自分の嫉妬心に恥ずかしくなった・

嘉位

「由良も和井田学園にいるよ、香織とは中学でも、一緒だったんじゃないかな」

香織

「あ、もしかして、ものすごく背が高くてがっちりしているひと?」

嘉位

「そうそう、由良は頭が良くて野球センスがあってどうやって組み立てるのかを一瞬で複数パターンシュミレーションして全体にサインだすんだ」

「正直由良がいなければ、代表も世界を制する事は出来なかったんじゃないかな?由良は野球部にいて、なんども野球部に誘われたよ」

香織

「へー、そうなんだ、そういえば教室でも嘉位と一緒にいたかもしないですね、あの大きい人」

嘉位

「由良は上にも横に大きいからね、目立つよね」

香織は、そういえば昨日スマートフォンをいじっていなかったことに、気が付いた

香織

「わたしも、スマホ見ていいかな?自分のスマホだけど、少しばかり良いですか?」

嘉位

「もちろんだよ」

いまだに、ふたりともベットから出ようとはしなかったが、それはそれで会話が楽しかったので気にはしていなかった。

香織

「あ!」

「八重からたくさんメッセージ来ている」

嘉位

「そうだろうね、新年だからね。さてと、着替えるかな、千佳さんに香織の服をもってきてもらうね、それまでの間八重さんに連絡してね」

香織

「ありがとう」

え!そこで着替えるの、全裸になった嘉位を凝視してしまい、スマートフォンを落してしまった。

嘉位

「ん?なにか変かな?」

香織は顔が真っ赤である、全裸の嘉位を凝視してしまい、下着すらつけていなので、もろに目に映り込んでしまった。

嘉位

「あ、朝起きたらすべて着替えるのが習慣なんだけど、普通なんじゃないの?」

嘉位は今気が付いた、大事な部分が丸出しになっていることに、顔が赤くなった。あ、そうだ今一人じゃないんだ。

香織も真っ赤になりながら、スマートフォンをひろいつつも、嘉位の体をスマートフォンを見るふりをしてガン見している

殿方のあれは、あーなって、あんなふうに、ええええーもう、思考停止状態であった

嘉位

「あ、これはしょうがない、男性の生理的現象だから、特に朝はね」

「着替えて、千佳さんのところに、行ってくるね」




香織は、八重のメッセージに、おもわず、

おおきい


という、

意味不明の返信をしてしまった




<つづく>


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