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15コマ目 薬品(掲示板)

朝。

伊奈野はいつものように日本サーバでログインをして上位存在さんに時間加速などを試してもらった後に元邪神の拠点へと移動して勉強をする。

勉強以外の時間は上位存在さんと話をしたり薬の生産ラインの改良や増築をしたり、稀に武器たちの合体技なども見るのだが、今日は少し様子が違う。

何やら黒い本が話を持ってきて、


『今って薬の需要が高まってるの?』


「うん。と言っても、同じ種類の薬はあまり買われないかな?今求められてるのは珍しい薬とかみたい。ここでしか作れないような薬の買い取り額だけ数倍に跳ね上がってたんだよ」


黒い本によると、この場所で作られている薬の一部の値段が非常に高くなっているらしい。

生産する側である伊奈野からすれば喜ぶことなのかもしれないがあまりお金が増えても喜びが少ない伊奈野としてはどちらかと言うと心配が勝ってしまう。


薬の値が高くなるという事は、薬が不足するなどして需要が高まっていることにほかならなそうだから。

珍しい薬だけと言うところが引っかかるが、ゲーム全体で感染症などが流行ったりするイベントが起きたのだと考えると非常に面倒だ。受験生にとって感染症は天敵なのだから。

伊奈野は感染症の流行しやすい冬であるにもかかわらず受験会場でマスクなどをしていなかった受験生や教授などを思い出し一瞬怒りを思い出しつつも理由を尋ねて、


「実は、貴族の人が病気になっていろんな薬を試しているらしいの」


『お金持ちの人が病気になったけど、原因なども分からずとりあえず色々試してみようってなったパターン?』


「うん。そう。市販の薬だとたいして変化も見られなかったから、珍しい薬に手を出していってるみたい。しかも、大量に」


『珍しい薬を試すのは分かるけど、なんで大量に?』


「1回だと効果が表れてないだけの可能性があるからじゃない?薬の効き目が弱かったり、何回か繰り返してようやく効き始めるとかいうこともあるでしょ?」


『間違ってないんだけど、ちょっとイメージと違う方向に行かれた』


こういうイベントで行なわれる行動としては非常に考えづらい物を聞かされることになった。

どうやらある程度薬も使う数を絞って効果を邪魔し合うなど悪影響が出ないように調整ながら薬を使用しているらしい。

よくあるパターンのイベントではあるが、やっていることが予想と違って衝撃を受ける伊奈野であった。


ただ、そこで驚いたとしても何か行動を起こすかと言われると伊奈野も首をかしげるところ。わざわざ何か新しい事をするほどの必要性を感じない。

この話をされたのも売り上げの額が上がっている理由を説明するだけかと考えていたのだが、


「このタイミングで、いくつか量産が難しい薬も売ってみたら?」


『それをやると後から同じものをもとめられたりして面倒なことにならない?そもそも、私はそこでお金儲けをするつもりもないんだけど』


「でも、結局ご主人様の言葉の不調が消せてないしそろそろ新しい薬を作り始めてもいいと思うんだよね。どうせ余った分は売ることになるけど、普段と違って今なら売る言い訳ができるでしょ?」


『今回売ったのは、薬の値段が高くなってるからと言えばいいってこと?』


「うん。それなら通常の時に売るよりは不信感を抱かれないし、催促される頻度も落ちるでしょ?」


特別な時期だから頑張って作って売った。

そう言い訳ができることは悪い事ではない。

特に今の時期と言うのが案外悪くないものだった。黒い本の言う通り伊奈野が薬を作って早く現在の状態から脱したいと考えてもいたし、何より伊奈野は知らないが薬の値が上がってから少し時間が経っているのだ。

これが上がった直後などだと簡単に作ることができるのではないかと思われてしまうかもしれないが、今の時期であれば作るまでにある程度時間のかかる手間のかかる薬なのだとも思わせることが可能。


ただ、そうした黒い本の意見は伊奈野も納得ができる物ではあるのだが、


『結局薬の材料を調達する店主さんからはバレるのでは?』


伊奈野達は材料の購入も薬の販売先も同じで、店主さんなのだ。

相手が1人だけで済むというのは効率の面を考えれば悪いことではないのだが、情報と言う面でみれば筒抜けになってしまう嫌な部分がある。

店主さんにそうした誤魔化しは通用しないだろうと思うわけだ。

結局せびってくるのは店主さんだろうから、他の人間にばれていなくても(そもそも店主さん以外にバレようはないが)店主さんにばれては意味がない。というか、

ただそのくらいは黒い本も分かったうえでの発言であり、


「実は、材料だけはもう買ってるんだよね」


『そうなの?それなら、ごまかせるかもしれないね。いつ買ったかにもよるけど、育てるまで、そして作るまでに他の薬より断然時間がかかると思わせることができるかもしれない?』


「うん。とは言っても、この新しい薬が本当に作るまでに時間がかかる可能性もあるけどね」


『それはそれで別にいいかな。時間がかかりすぎて薬の値段が高くなっている間に完成させられなかったっていう真実味を持たせられるよね』


店主さんを騙す、と言うほどではないが誤魔化せるようになっているらしい。

それならば安心という事で伊奈野もいくつか薬に手を付けてみることにして、無事大混乱を巻き起こすことに成功した。




【薬を】総合スレPart6483【混ぜろ】


514:名無しのプレイヤー

 >>509

 粛清対象装備で草


515:名無しのプレイヤー

 TS薬キチャー!!!


516:名無しのプレイヤー

 あまりにも業が深すぎて笑うしかない


517:名無しのプレイヤー

 賢者のお姉様の師匠

 あんたはなんて物を作ってしまったんや


518:名無しのプレイヤー

 TS薬もちゃんと珍しいから価格高騰の影響受けてて笑うしかない


518:名無しのプレイヤー

 TS薬は試したんだろうか


519:名無しのプレイヤー

 賢者のお姉様にTS薬を飲ませたい


520:妹

 >>519

 処す


521:妹

 >>520

 除名処分


522:名無しのプレイヤー

 >>521

 なぜ!?

 この処分は間違っている!


523:妹

 >>522

 お姉様の魅力は性別にとらわれない

 それを理解できてない人間は妹ではない


524:名無しのプレイヤー

 なんか妹内部で争い起きてて草


525:名無しのプレイヤー

 これは一体どっちが過激派なんだ???

受験のときのマスク着用率ってどれくらいなんでしょう?

作品内の記述が正確かどうか不安

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― 新着の感想 ―
お姉様はよっぽどの理由がなければTS薬飲まされるのは嫌がるんじゃないかな。 嫌がりそうな事を画策する狼藉者の排除は妹の行動理念として正解だと思う。
今年の共通テストは私の会場では半分より多いぐらいでした
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