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Destruction=Install  作者: ennger
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76 仕掛けるは我に有り

「昼からとはなんと豪快な。いや、いい気分ですけども。」


 マリカ姐さんにオラオラと攻められてから気付きけば夕方に。俺もそうだけど、お姉様方は元気過ぎんよ。


「アレイスター様。」


 城内をあるから俺の後ろへシュタッと影から現れたのはヘルメである。


「どうしたよ?」


「急な連絡で大変申し訳ありません。」


「もしかして・・・敵襲か?」


 まさかこちらの作戦に気付いて!いよいよか?


「いえ、こちらが先に仕掛けました。」


「あ、そうなの。」


 自分でもかなりのリアクションをしたため、返ってきた返答に恥ずかしさをつい覚える。っても聞いた話もあながち驚きに値するけど。


「それで・・・・今回は誰が向かったの?」


 結局のところ誰が行くかでワヤワヤしていたような・・・・


「アレイスター様も今回は戦地に赴かれますので、いつもよりLRを多めメンバーを配置させていただきました。

 その前に下地や舞台の準備があるため後ほど、向かう手筈となります。

 大変恐縮ですが、今一度ご辛抱の程を。」


 いや、別にわざわざそんな危険地帯にいきたくない。が、そうも言ってられん。


「あ、ああ。そうなの。」


「今回派遣されたLRは、ベローナ、テュール、アナシン、ロキ、ヘルメス、アーレス、アポロン、インデグラ、ゾラとなっております。」


 殺す気満々で声も出ないわ。

 過剰に余剰戦力というか、今の今まで攻めるのにそんな人数派遣した事ない。

 自分で言っててなんだが、前回の共和国の一件はほぼ遊びのような感じだったし、今回はかなり本気・・・なの?


「インデグラ、ゾラによる外部との連絡を完全途絶、アポロン、ロキによる遠距離隊、近接でアーレス、ヘルメス、アナシンとなっております。

 総大将、作戦指揮官として前線にはテュール、ベローナとなっております。」


「帝国絶対殺すマンなのね。」


「電撃作戦でもあるのでこれぐらいが妥当かと。」


 ま、暗殺隊も出てる訳だ。中に入れたらたちまち血の海は待った無しだ。前回のアクアリウムも見事に血の都と化したからね。

 アンデッド沸いてそうで行きたくない。


「レッドウォルフも大活躍だな。」


「そのお言葉だけでとても救われます。」


 本当に言葉だけですけど?身体で支払いを求められたら、こっちが暗殺される。(死因、枯渇死)


「俺は誰と向かう予定なの?」


「ゼウスです。」


 おや?フレイヤさんでない。


「フレイヤはテレポートを自在に使えます。更に・・・アレイスター様の能力で呼ぶ事も可能です。」


 何か変な沈黙が・・・・・聞かないでおこう。


「そのため今回は緊急時にフレイヤを呼べる事が前提のため、国で暫く防衛に勤しんでもらう予定です。

 ゼウス様も神速移動ができるため、1日も経たずして到着するかと。」


 新手のジェット機か。一緒にフライトしたら頬千切れるかも。


「他は歩きで向かってんの?」


「いえ、フレイヤによる空間テレポートで向かわせました。」


 フレイヤさんチートですか?


「LR自身もアレイスター様のレベルに応じてスキル強化もされているとか。我々には解りかねる事ではありますが、今回はそのお陰で実行に移す事ができたと。

 今後も幅広くご活躍されるかと。」


「ほほう。俺自身は全く感じないが、彼女たちは何か感じるものがあんのね。」


 俺は何となくヘルメの頭を撫でる。凄く嬉しそうに頬を赤らめている。


 ワンちゃんみたいだな。尻尾あったらフリフリ。


「ま、油断はしないようにしてくれればいいけど。」


「はっ!問題ないかと。」


 だといいけど。この場合の油断ってのは、遊びが過ぎなければいいけどね。































 一方、先に帝国へ進軍するベローナたち


 既に戦争は始まっていた。

 帝国の門前へといきなり闇のゲートが広がり、そこから一気にエデン軍が雪崩れ込んでいた。


 大きく分厚い城壁をアーレスのパワープレイによって大きく破壊された穴が出来上がっていた。

 あまりにも綺麗な大穴に帝国兵たちは開いた口が塞がらなくなっている。


 そんなやや後方ではベローナとテュールが前線の戦況を見定めていた。


「うむ?」


「どうしましたか?テュール。」


「いや主人の声が聞こえたような。

 うーむ・・どこか私の名を叫んでいたのならつい興奮してしまうな。」


「・・・・。」


 そんなベローナは何を返せばいいか思いつかない。


「ベローナ様。」


 そんなベローナの指揮下にある部隊が偵察任務から帰ってきたのだ。


「どうだ?」


「はっ!只今、我が軍は帝国の一般居住区へと攻め入って中央にて交戦中でございます。

 しかし、貴族街までの外壁はかなり厚く固められており、上手く立て篭もられております。」


「推察通り・・か。」


「うむ。外側は元より攻められるのが予測されていたか。

 ま、それも読めていたけどな。それと、アイツら・・・・」


「ええ、恐らくは遊んでますね。」


 ベローナとテュールは攻め入った他のメンバーを思い出しては、ため息をお互いに吐くのであった。


「どうされますか?」


「・・・・・インデグラ、ゾラは引き続き外部との連絡網の断絶を。

 こちらは・・・・・仕方ありません。私が行きましょう。」


 仕方ないと言わんばかりにベローナが参戦を決意する。


「ほう、勝利の女神が動くか?

 では、私は動かん方がいいかね?」


「それでお願いします。万が一もあります。ここでアレイスター様をお待ちする方が重要任務です。」


「ハッハッハ!そうだな。ま、それまで帝国が保てれば。だがな。」


「そうですね。アレイスター様には申し訳ありませんが、私が出る以上は完全なる勝利以外はありません。」


 ベローナの頭には常に主人であるアレイスターを想像する。常勝不敗を心から誓う。

 彼女の信じる勝利をアレイスターへと捧げる事を強く胸に誓い、目をカッと開いた。


 するとベローナの身体にプラチナの輝きを放つ。


「貴女方はテュールと待機で、邪魔になるので。」


「かしこまりました。お気をつけて。」


「ええ。」


 ゆっくりとベローナは壊れた外壁へと足を踏み入れた。

























 帝国国内


「ぐっ!ほんとチート野郎はうざい!」


「お嬢!落ち着いて!」


「落ち着けるか!

 こんなバカ力軍をあんな遠距離から持ち出せるなんて怪物もいい所よ!

 ほんと!あん時暗殺でも何でも仕掛けるか、同盟を結んでおくべきだったかしら?」


「けどよ、ソヨ嬢ちゃん。現に向こうは化け物を何人も引き連れて来やがったぜ。

 しかも、あの時よりも圧倒的に増えてだ。」


「ガイン。貴方は現状を本当に解ってるのかしら?」


「そりゃお嬢ちゃん程頭は良くねえが、俺にもやべえ事は伝わるぜ。ま、死ぬだろうな。このままなら。」


「お嬢、やはりシヴァを。」


「まだよ。2人しか居ないのに・・・

 それに、狙われるのは事前に解っていた。そして評議国へ書状も出した筈なのに。」


 ソヨは深く1人で考える。


「お嬢・・・・・」


 アマハはかなり心配をした。


 普段から勢力的に動いてたソヨの心労は計り知れない。

 そんな最中、エデンに攻め入られるという訳解らない状況に、その上来ない援軍と。


「まさか・・・・・読まれた?いや、読むにしても私でもそんな遠くは・・・・・・まさか未来を?いや、そんな力があったら他の国なんてもっと滅ぼされる?・・いえ、そもそもいつでも滅ぼせた?」


「嬢ちゃん・・・・・」


「ソヨ様、原因は恐らく、評議国内かと。」


 そんな考え込むソヨとは別方向から声が聞こえた。


「どうしてそう言えるのかしら?」


 ゆっくりと歩いてきたのは、背はそんなに高くはないが、顔立ちは良く、スタイルも抜群な男性である。


「評議国自体にエデンが仕掛けた。そう考える方がしっくりくる。

 だが、別段評議国が滅ぼされた訳ではない。

 つまり身内に裏切りを働いた奴が居た。正確には働かされた。だな。」


「評議国が?・・・・・いえ、確か3人の構成メンバーで確か・・・・・あの臆病を利用した?

 ただ利用するっても、どうやって・・・・ああもう!今はそんな事はどうでもいい!

 時期が早過ぎる!もうちょっと見積もれると思ってたのに!」


「だが、そうも言ってられん。

 俺から言える事は、確実に今日この国は終わる。ということだけだ。」


「貴方の先見がそう言ってるの?」


「まあ、先見と言われるほど優れたものじゃないがな。ただ見なくても解る最悪なケースだよ。というだけの話だ。」


「そ、そんな!」


「マジかよ・・・・」


 アマハ、ガインは暗い表情へと。


「そう。じゃあ国は滅ぶけど、私たちは死なないのね?」


「流石はマスターだ。その通りだ。それぐらいは序の口だ。けど・・・」


「解ってる・・・・解りたくないけど解った。いつかはこんな日も来るって思ってたから。」


 ソヨは戦いの渦中にある市民街へと目を向ける。


「皆んなは救えない。でも、それでも。無茶を言うようだけど、お願い。

 少しでも多くが助かる道を・・・・・」


 ソヨは辛そうな表情をする。


 ソヨに正義などという意識は持ち合わせてはいない。

 しかし、自身を信じて着いて来てくれた人々を犠牲にする事に痛みを感じる。


 例え、偽善と言われようとも。


「そんな顔をするな。はあ・・・俺も弱いな。

 ソヨだけだ。お前だからこそ、俺たちは付いて来た。

 ならば、今こそこのハンニバルが腕を振るい、ここをできるだけ凌いで見せようぞ。」


眼帯に加えタバコをした男はニヒルな笑みを浮かべる。

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