鈍感系じゃない主人公も実は気づけないような誰かの苦労の上に成り立ってたりする
はい、急ぎなら早く言って欲しかったナギです。
今回はリアルタイムアタック、略してRTAしていきたいと思います。
えぇ、今回はですね。
天界から降りて、ゲームショップに。あ、これの説明してると長くなるんで同時進行にしますね?
えー、はい。まず。家が地界にある人は出来ないんですけど。天界からは好きな所に降りれます。これ天界ワープって言って大体平均して10分の短縮になりますね。
それでは地上に降り立ちます。この時気を付けなきゃいけないのが人に見られないようにすることですね。見られるとゲームオーバーなので気をつけてください。
ゲームショップの近くに降りたのでそこから走ってゲームショップに行きます。
駐車場の横にフェンンスがあるんですけど。これ飛び越えると大体5秒の短縮になります。
そしてゲームショップに入り。御目当てのゲームを買ったらレジに行きます。
と、RTA解説はこれぐらいにして。
今回の仕事について少し話そう。てか話させて?
なんでも幼馴染にこっぴどい振られ方をした男の子がとあるゲームにであってそこから某パズルゲームの落ちコンみたく連鎖的に恋愛に発展していくらしい。というかそういう予定だったらしい。
が!その男の子が普段行くゲーム屋においてある、そのカセットをどこの誰か知らないが二個買いやがったらしい。しかもそれが最後の一つだった。
よって、このままだとその男の子はそのゲームに会えない。いや、いつか会うかもしれないが発売日である今じゃないと意味がないのだ。
最古参としてあるイベントに参加するそれが彼の運命を変えるらしい。
どうかデスゲームじゃないことを祈ろう……。
さて、御目当てのゲームを無事購入したところで腕時計を確認する。
残り五分。
ショートカットが必要だな。
一般家屋とかもありそうだが天人の権限を持って屋根をお借りさせていただこう。
勿論、そんな権限はないのだが。後で謝まっておこう。
電柱や看板も駆使して店まで直線距離で進む。
人に見つかりそうな時は一旦降りたりと少し障害はあり現在残り1分。
後1分で例の男の子が来る。
それまでに店前に並べる!
その男の子行きつけ(普通のチェーン店だけど)の隣の建物からジャンプして赤外線センサーを予め反応させてから転がり込む。アルバイトっぽい青年にギョッとされたが天界ビームで丁重にお眠り頂いたので大丈夫。
さっき買ったソフトを棚に置き。眠らせたアルバイトのエプロン的な制服を拝借。
「あの〜、終末旅行記ってゲームありますかね?」
元々いた客に声を掛けられた、
「あ〜、そこにないなら無いっすねぇ」
「あ、そっすか」
ごくごくありふれた店員と客の会話を繰り広げたところで例の男の子が現れた。
うん、事前、というより直前に貰ったデータと一致する。
「あのー、修学旅行記ないんだったら創世幻想記買いたいんですけど」
さっきの客が声をかけてくる。
創世幻想記ってそれさっき俺が買ってきた奴ぅ。
まっずいね。
ないんだったら他のゲームで良いのよく分かんないけど。
今は急げ。
「あ、やっぱ終末旅行記あったかもしれないっす。ちょっと見てきますね」
「あ、はい」
レジ裏の倉庫の方に行って五十音順とかさっき客がいたところの情報を加味して在庫から探す。
「あった」
残り一個奇跡かよ。
倉庫に在庫一個残ってんの謎だけど。
レジの方に戻りさっきの客のところに行く。
「ありました」
「あ、マジっすか?」
「マジっす」
「じゃあ買います」
「はい」
レジ打ちはそれっぽくやっといて後で直そう。
終末旅行記を頼んだ客の後ろに例の男の子が並ぶ。
その手には、よし。創世幻想記。
顔がこの世の終わりみたいなの気になるけど。
「お、少年もオブゲーする感じ?」
「え?」
「あぁ、オブゲーってそのゲーム作ってる会社産のゲームのことね。良いよね色々凝ってて」
男の子に話しかけるため振り向きつつ。財布からピッタリでお金を出してきた。
何この人指先が覚えてるの?
「そ、そうですね」
「良かったら、これあげるよ」
そう言って今買ったばかりの終末旅行記を差し出す客。
ちょっと待って?
これ予定通り?
『あ、それ。イレギャラーだね』
天界テレパシーキター!
イレギャラーですよね!
「転売ですか?店員の前で良くやりますねぇ」
「いやいや、売ってないからあげるだけだから」
その通りだなぁ。
なんと言ってやめさせるか考えていると、客が男の子の方を向く。
「少年、そんなこの世の終わりみたいな顔するな。人生は長いぞ?そうオブゲーのエンドコンテンツのようにな。何があったのかは知らないが大方幼馴染にこっぴどく振られでもしたのだろう?」
なんでそんな的確に分かるんだこの男。
「あ、当たってる」
「あ、マジ?まぁ、頑張って前向くしかないから。少年ゲーム好きだろ?そのゲーム、この後初日限定のワンタイムイベントあるという噂だから帰ったら開いてみると良い」
「は、はい」
「戦士の行き先に幸福あれ!ゲームをあげる件はどうやらそこの店員さんがどうしても私にして欲しいようだからやめておくよ」
場を掻き乱すだけで掻き乱して置いてその男は颯爽と帰っていった。
中年小太りのおっさんだけど。
そのおっさんに倣って少年と呼ぶことにするが、少年は創世幻想記をレジに置き。しっかりピッタリお金を出した。
「まぁ、適度に運動はするようにね」
「あ、はい」
俺は誰をみて言ったという訳では全くないのだが。
少年はおっさんの去っていった方をみてそう返事した。
「はい、レシート入りますか?」
「はい」
「はい、じゃあこれ」
レシートを受け取ると少年は少し駆け足で帰って行った。
さて、入荷数いじるかぁ。
アレやれるじゃんということに最近気付いた
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やってみたかった。