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ラブコメ運命調整局〜ブラックな労働環境だけど美人で素敵な先輩のもと頑張ります〜  作者: 柏木ユウマ
幕章 出会いがあれば別れがあるけど、それは無駄ってことじゃない
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面と向かってじゃ言えないことが言えたり、面と向かってたら言えることが言いづらい。

溢れ出す想いができれば君に届くように。

 週末が来た。

 つまり今日は、先輩と飲みに行く日だ。

 いやぁ、久しぶりの完全オフ。

 本当はスマホの電源を切っておきたいのだが先輩からの連絡が来た時のために付けて置かないといけない。

 

 さて、集合は5時だよな?

 現在時刻は、11時……。不健康な生活が体に染み付いてやがる。

 朝ごはんと昼ごはんは同じということで、何食べようかな〜。

 

 と、ここで初めて俺はスマホの画面を確認した。

 

「ん?通知来てる。絶対仕事じゃん」

 開いてみると二件の通知、送り主は……。

"SAKI"


「先輩じゃねーか!!」

 えっ、ちょっと待て?

 いつ?!完全に寝てた!何分前だ?

 30分前、微妙。ダウトだな。


 もしかして中止とかだろうか? 

 

『起きてる?』

 ん?

 取り敢えず返信するか。


『今起きました、すいません。もしかして中止ですか?』

 チャットを待つ時間というのはなんというかソワソワする。

 ちょくちょくスマホ画面を見てしまう。


 数分後先輩から返信が来た。


『いえ、中止ではないわ』


『時間変更とか?』


『時間も変えなくても良いわよ』

 じゃあ、何のようなのだろう。

 

 じゃあ何のようですかと聞こうとして、チャットの名前の部分が入力中になったのでやめる。

 でも、一向にチャットは送られてこない。

 長文だろうか。それとも向こうも悩んでるとか?


 なんでこんな駆け引きしてるんだろう……。

 お互いに道を譲って結局ぶつかりそうになったみたいな感じだ。


『じゃあ、何のようなんですか?』

 うーん、文面でみるときつい感じになってしまった。


「一回撤回して文を変えるか」

 送信を取り消して、編集する。

 何かようですかとかか?なんか用すか。とか?

 うーむ。


 そんな風に悩んでるとチャットが来た。


『用がないと連絡しちゃダメなの?』

 ダメじゃない。文面だけど全然想像がつく。

 むしろ膨らむ。


「反則だなぁ」

 本当はただの疑問的な感じなんだろうけど、『なの』ってのが甘えてるように感じる。

 

『ダメじゃないです』

 そう送ると少しすると

『何してたの?』

 と送られてきた。


『さっきまで寝てました。今顔洗ったとこです』

 入力中、という表記をみると何か送ろうとしてくれるんだろうなって感じて少し嬉しくなる。


『5時までに何か予定はあるの?』


『いや、ないです。家で堕落した生活を謳歌しようかと思ってます』

 入力中、となっては消えてまた、入力中となる。

 バグじゃないなら、言葉選びに悩んでいるのだろうか。

 ちょっとニヤニヤしてくる。

 スマホ画面を眺めながらニヤニヤしてるのキモすぎだな。


『なら少し早めに集まる?』

 これは早めに飲むということか?


『集まって、どうするんですか?』

 

『退屈じゃなかったら買い物、とか?』


 それはちょっと難易度が高いなぁ。

 




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