表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/18

ラブコメ運命調整局

応援よろしくお願いします


作者もだけど登場キャラのね?

 ラブコメ。

 ラブなコメディなのか、ラブ&コメディなのかは知らないが人気なジャンルだろう。

 たまたま美少女、或いは美少年と出会い関係性が発展していき最終的にハッピーエンドを迎える。

 普通、あり得ない。

 あんな馬鹿げたことが現実にそうあるわけない、本来なら。

 この世には数奇な運命というものがある偶然じゃあり得ないような、誰かの手が入ったとしか思えないような出来事、或いは人生。


 それ、こと恋愛に関しては8割ぐらいは俺達の所為です。

 所為というよりお陰?


 というのも俺は天界の職員なのだ。

 そしてラブコメ運命調整局というところで公務員をしている。


 実は人の人生の運命的な出会いというものには神が介入している、こともある。


 え、全部ってわけじゃないのかって?


 そりゃそうだ人類何人いると思ってるんだ。

 人類が主ってだけだからな!?

 動物だって一応管轄なんだよ!


 神だって手に負えなくなる。

 そして(じょうし)の手に負えなくなれば部下まで仕事が回ってくる。

 ただでさえブラックなんだ、これ以上増えてたまるか。

 ラブコメしたい奴は自分で努力しろ。


 そしたら運命の押し付けなんかじゃなく奇跡が降ってくるかもな。

 某奇跡の人も奇跡は諦めない奴の上にしか降ってこないって言ってたしな頑張ってくれ。


「はぁ」

 連勤の精神的疲れからため息を吐く。

 変なことばっかに頭が回る。


「どうしたのよ、溜息なんて吐いて。だらしないわよ。シャキッとしなさい」


「先輩...…。でも今俺何連勤務だと思います?」

 先輩、俺の教育係を務めてくれた人だ。

 仕事できる系の女子、エリートOLとでも言おうか。

 美人だから部署内でもそれなりの人気がある。

 それなりなのはうちの部署は美人が多いのとガードが堅いお堅い系だからだだと思う。

 意外とノリ良いんだけどなぁ。


「一応言っておくと私は21連勤よ」


「うっし、頑張ります」

 こえぇよ。

 21連勤かぁ、流石の社畜戦士だ。一応言っておくと今日は火曜日だ。さらについでに言うと俺は18連勤。


「先輩~。こんなのおかしいですって人間界でいうところのブラック企業です」


「無駄口叩いてないで報告書書きなさい」


「はーい......。……あの、......。あ......。せ.........」

 クソ、喋りたい。

 話し掛けようとしては先輩の言葉を思い出してまた前を向き口を噤ぐ。

 そんなことを繰り返していると流石にうざったるくなったのか先輩が口を開いた。


「もう言っていいわよ!あなた仕事は出来るものね、何だかんだ無駄口叩いてる方が進むのね?じゃあもう言いなさいよ!」


「はい!先輩、週末一緒にご飯食べに行きましょ」


「...…。それも私の週末の予定になるのだけど」

 あ、そうか。

 ゆっくりしたいよな。


「すいません。そうですよね。じゃあまた今度にします」


「いえ、後輩に付き合うのも先輩の務めだわ。私は教育係でもあるのだし」


「教育係って、教育期間は終わったでしょ。それに会社の疲れとかもあるでしょうしいいですよ」


「良いから、行くって言ってるんだから大人しく喜んどきなさいよ」

 うーん、まぁそこまで言うなら。

 良いかなぁ?


「そうですね、じゃあ行きましょ。日頃の感謝も込めて奢りますね」


「いつの間にか私が行きたがってるみたいになってる気がするのだけど……。良いわよ、私が奢るわ」


「いやいや、俺が奢りますよ。どうせお金使う機会ないですし」


「それは私も同じなのだけれどね。......じゃあ割り勘にしましょっか」


「そうですね、そうしましょう」

 へっへっへ、上手く持って行って割り勘にしたぜ。

 お金は今は使わなくてもいつかは使うからな。


「......割り勘で得したみたいな顔してるけど。それ奢ること前提なのよね......。まったく、悪人ぶるのが好きなんだから」


 あまり大人数での食事会は好きではないのだがこういうプライベートのサシ飲みは好きなのだ。ちゃんとその人と関われる気がするから。

 最初は先輩の方から誘ってくれたのだがここの所は俺が誘っている。

 といっても忙しいのであんまり行ってないのだが。

 こう、女の人とサシ飲みしてると社会人って気分になるなぁ。

 別に本当にただ飲むだけなのだが。


「よし」

 これで報告書はよしと。


「お、ナギくん。報告書終わったようだね。貰っておくから。今からこれ行ってくれるかな?」


「いや────じゃない。分かりました。行ってきます!」




読んでくれてありがとう。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ