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プロポーズ・オブ・レジェンド  作者: いくら
一章:転身
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Ep4:ブラック

タクシーの窓から、白い高層ビルが見えてきた。その地下駐車場にタクシーを止める。


「はい、着いたよ」


「いつもありがとうございます」


運転手はサイダーを買いに自販機へと一直線に向かった。


「さてと、アジトへ向かいましょうか」


「アジト……ってあれか?自販機がスライドしたりとか秘密の階段が出てきたりとか」


「そんなわけ無いでしょう」


アジトと聞いて、少しばかり童心に帰っていた赤石の心を砕くかのように、素っ気なく答えた。


「今から向かうのはビルの地下二階です」


「へ、へぇ……」


ここが何階まであるのか知らない赤石にとっては、そんな対応しかできないのだった。


「じゃあ、手を繋いでください」


「あ、はい」


やはりブラックの手は震えていた。しかし、ブラックは手を強く握りながら拳銃を構え、引き金を引いた。


……が、どこかへ転移したわけでもなく、銃声が鳴り響いたわけでもなく……


「弾切れ……ね」


カチッという音とブラックのため息が、地下駐車場に虚しく響くだけだった。



コツン……コツン……


二人の足音が駐車場内に響く。遠い場所にあるエレベーターに向かっている最中である。


「な、なあ……ブラック」


「どうしました?」


気まずい……異常に気まずい空気が流れている。


「その……」


「言いたいことがあるなら早く言って下さい」


「……ブラックのコードネームは、ブラックから取られたものなのか?」


「……?」


滅茶苦茶な質問に、ブラックは戸惑う。


「あ、いや……ブラックっていうのは……」


久しぶりに女子高生と喋る男子高校生のように、どもっていた。


「……はぁ」


溜息をつく。そしてブラックは、前を向きながら言った。


「私のことは、『大江 麻耶』でいいです。二人きりの時は、ですが」


「お、大江さ」


「麻耶……と呼んでください。呼びづらいなら麻耶さんでもいいですが」


「ま、麻耶さん……」


「……なんでしょうか」


(なんだ、この空間は……)


気の動転を抑えつつ、赤石は再び質問する。


「麻耶さんのコードネーム……つまり『ブラック』は、俺の元仲間の『ブラック』から取ったものなのか?」


一転して、真面目な空気が流れる。


「……」


「いや、言いたくなかったらいいんだけど」


自分の発言を撤回しようとする赤石を見て、ブラックはポツリと漏らした。


「……似てますね」


「ん?誰が?」


「……なんでもありません」


少しピリピリした空気が二人を囲む。


これがあと五分も続くという生き地獄に、赤石は耐えられるのだろうか……



character of this story


名前:大江 麻耶(Maya Oonoe)

性別:♀

性格:堅物

外見:紺色ショートボブの髪、黒スーツ

能力:物体が自分に近づく事で行使可能。三百メートル以内の指定した場所にテレポートすることができる能力。触れているものも同時に動かすことができるが、『他のものだけ』移動させることはできない模様。

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