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国王様(笑)語る

はじめての異世界での食事だから、何も考えずに楽しみたいのが本音ではある。


オーク肉は脂も乗っていて、かなり美味しい。塩と胡椒で味付けしただけのシンプルなステーキだったが、物足りなさは感じなかった。


ただ、そんな肉の味に感心してる場合では無いのも事実。


目の前にいる敵さんたちと駆け引きタイムなのだからね。


さて、まずは答え合わせの鑑定タイムだな。


ジョン・メルガルド Lv14

男爵


HP 40

MP 14

STR 33

INT 24

DEX 37

AGI 38

LUK 40


剣術Lv1


ロドリゴ・カレーラス Lv24

男爵家家宰


HP 46

MP 31

STR 24

INT 41

DEX 31

AGI 28

LUK 50


水属性魔術Lv2


事前に考えたことはほぼ当たっているようだ。


自称王妃のメルガルドの奥さんや使用人とか鑑定しても、特筆すべき人物はいない。


召喚は魔術じゃない何らかの手段を使ったのかな。どちらも召喚できそうなスキルじゃないよな。


まず彼らは僕たちに目的を話し出した。

先ほどとは違って国王(笑)自ら。


要約すると、

この国の北東に魔族の国がある。

軍隊も非常に強く、戦争になったら蹂躙されてしまうだろう。

かろうじて、今は毎年奴隷を100人送ることで戦争を回避している。

ただもうこれ以上領民の犠牲を増やしたくない。

魔族の王、魔王は勿論強いがなんとかならないことはない。

だが、魔王を支える側近たちが殊の外強いのだ。

まずは魔王の次男アントニオ。

彼は時空魔法まで巧みに操る凄腕の魔術師。

そして、その婚約者にして魔族最強と言われるミナミ。

睨まれただけで人間どころかドラゴンまでも正気を失ってしまう。

そんな強敵と戦うために力を貸して欲しい。


と言うことなんだが。

要はアントニオとミナミが邪魔なわけね。

あと、つい口が滑って「領民」とか言ってるね。

国民だろ。

普段から「民」で済ましていればボロはでなかったのにね。


まあ、これで彼らの目的がある程度見えたようだな。

仮に他国の王族を討ってくれと言うことなら男爵ごときが動く必要もないし、動いてはいけない。

自国の王族たるアントニオとミナミが邪魔なんだろう。


「魔王とやらは随分非道なんですね」


まずは自分の意識が、そちらに向いているとさりげなくアピールしてみる。


「全くその通りでして……。魔族の倫理観と言うのは、我々には理解しかねます。民が無事に生きていると良いのですが……」


僕らは君たちの倫理観こそ理解できないよ。


次はこちらのターンだな。

まずは、召喚というものがどういうものか教えてやらないといけない。

彼らの世界に「召喚するときの常識」があるのなら、僕らの世界に「召喚されるときの常識」があるんだよ、と主張してやらないと。


勿論、嘘っぱちを並べ立てるわけだけど。


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