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女神の恋人  作者: おうどん(きしめん)
第6章【全大神大会】
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~地球へpart8~

sideアマテラス



心地よいぬくもりを感じながら意識を覚醒させる。んん?何かいい匂いがする···。アマテラスはそのいい匂いの元を抱き寄せる。


「んふふ~♪」


やっぱりいい匂いで気持ちいい、これならもうひと眠り出来そう···。


「······?」


顔がこそばゆい、何か顔に当たっているようだ。くすぐったい、これは···息?


「何よ···」


うっすらと目を開ける。


「···?···へ?」


目の前に広がる光景は、いと···いや、違う、検証相手だ。き、昨日はなんてことをしていたのだろう。に、匂いを嗅いだり、抱き着いたり。というか抱き着いた後の記憶が無い。


「あいつに抱き着いたまま寝てたって事···?」


自覚すると顔が熱くなってくる。そしてやっぱり···ドキドキしてくる···。


「顔のせい···顔のせい···顔のせい···」

「···んー」

「!!?」


名人が事らに近づいてきた、くっついてしまうぐらいに。私は···動こうとしない、体が動くことを拒否しているようだ。


「私···本当に···どうしちゃったのかしら···」


落ち着くのよ、私一旦落ち着いて。まず目を瞑って深呼吸······すぅ~······はぁ~······すぅ~······はむっ!?唐突に唇に何かが触れる感触、こっこっこっこれって······ま、ましゃか···。驚き目を開く。!!?顔いっぱいに広がる名人の顔、そして名人との距離は完全にゼロとなっていた。


「んっ!?」


私と名人の唇は完全に密着していた。



────────────────────────────────────────────────

sideメイジ



んん?寝苦しい。というか誰かに拘束されているようだ。金縛りかな?まぁこれくらいならまだ寝れそうだけど。············んっ!?口に何かの感触。柔らかくて温かい、何かの食べ物か?なら味を···。俺は味を確かめるために舌を出す。


「んん!?」


な、なんだなんだ?俺はゆっくりと目を開ける。


「ん!?」


アマテラスがいた、俺の目の前に。


んーん!?(あんた!?)

んん!?(ええ!?)


アマテラスと唇を合わせている。更に先程舌を出していたので、アマテラスの口内に俺の舌が侵入している。流石にまずいと思い、舌を戻そうとすると···。


「んっ!」


アマテラスが戻そうとしている俺の舌に舌を絡ませてくる。その驚きから、メイジはアマテラスにされるがままになってしまう。アマテラスの舌は俺の口内にも侵入する。互いの唾液が入り乱れる深い口づけ。そして息が続かなくなってきたのか合わさっていた唇は離れた。


「はぁ···はぁ···」

「な、なんでこんなことになったんだ···」

「そ、そんなのこっちが聞きたいわよ!どうして口づけしてるのよ!しかも舌を入れてきて!」

「それは···寝ぼけてて···でも途中からアマテラスもノリノリで絡ませてきたじゃないか!」

「うっ···しょれは···きもちよくて···」

「まぁ···それは···仕方ない···」

「···うん」

「·········」


照れているアマテラスは何時もより何倍も魅力的に見えた。


「というかここ俺の布団じゃん、境界線はどうなったんだ?」

「しょ、しょれは···」

「流石に寝相が悪くてもここまで来ることは無いだろう」

「だ、だから···しょれは···け、検証よ!」

「検証?」


なんの検証だろうか。わざわざ俺の布団に来てまでする検証ってなんだろう。


「だから···その···」

「それは言えないような内容なのか?」


アマテラスは今の言葉に今までに無いほど赤くしている。そして相変わらず俺達は同じ布団の中、アマテラスとは密着しており、いい匂いもしてくる。


「···そろそろ離れないか?」

「···やだ、ここいい匂いするもん」

「···え?」

「···!そうだ!そうすればいいのよ!」


アマテラスは何か閃いた様子で顔を上げる。


「喜びなさい!貴方を私の婚約者筆頭にしてあげる!」

「婚約者筆頭···?」

「うれしいでしょう?」

「···それって···俺とアマテラスが結婚するって事か?」


話が尋常じゃないぐらい飛躍している。生きなり婚約なんて···やばい。


「···い、いや?あくまで仮よ仮、婚約者がいるって事にすれば私に言い寄ってくる事もなくなるでしょう?」

「···なんだ···そういう事か···」


ちょっと納得した、まぁ確かにアマテラスがそんなことを本気で言う筈がないからな。


「···だから···こういう事をしても問題無いわよね?」


アマテラスが不意に俺の顔をガシっとつかんだ。


「···んっ」

「···!!?」


再度俺とアマテラスは重なる。そして流れるようにアマテラスの舌が侵入してくる。しばらくしてアマテラスは満足そうな表情の後、離れる。


「んふふ~♡」

「ど、どうしたんだ?熱でもあるのか?頭でも打ったのか?」

「失礼ね、気持ちいいんだから仕方無いじゃない!」


アマテラスは開き直ったように叫ぶ、もうやけくそのようだ。


「私は欲望には積極的にしたがって行くのよ!」

「それにしたってなぁ」

「いいから!これから私がしたいときにするからよろしく!」

「そんな勝手な···」

「いいから!今からもするわよ!」

「ちょ!まっ·········」


こうして俺はアマテラスの婚約者筆頭というよく分からない関係になった。

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