~亜神半神衝突~
「さ、さぁ少々男性神には辛い場面もありましたが気を取り直して始めましょうか」
────俺のアメリァ···
────私もあの中に···
「で、では第一試合です!亜神と半神が激突するバトルロワイアル!ルールを確認します!亜神半神共に508柱ずつ参加します!対戦相手には戦闘に関するスキルは何でも使用可能!互いに合わせて200柱になるまで続けます!」
この試合にはロゼも出るようで『ご主人様の為に全力を尽くしてきます。ご主人様に貰った力も活用します』
ロゼには頑張って欲しい、何せ商品は俺だ。
正直知らない女性や男性に好き勝手されたくない。
是非とも勝ってほしいものだ。
·········
······
···
「ソウちゃんシステム起動!参加者強制転移!」
全能神のその一言により、亜神508柱 半神508柱 合計1016柱がコロシアムに転移される。
参加者の頭部の上にはそれぞれの名前が表示されている。
亜神と半神で名前の文字の名前が変わっており、亜神が赤 半神が青だ。
これで敵味方を区別することになる。
「この結界の中では致死量のダメージを受けても死にませんので安心して戦って下さい!」
「······ありがとうございました全能神様、では亜神 半神共々準備をお願いします!」
メルティの掛け声により、それぞれが自分の武器を取り出し、またある者は丸腰で構えを取る者や自慢の爪を研いでいる者がいる。
コロシアムの上は人間 動物 怪物などが大量におり、山のように大きな体を持つ神も居た。
「それでは!3·········2·········1·········」
更に皆神力や魔力を開放する。
コロシアムは神々の戦闘に耐えられる使用になっているがここが地上の場合はここはドでかいクレーターが出来ている事だろう。
その中でも一際大きな神力を開放している者がいる。
「全大神大会!第一試合!開始ィィ!」
「【精霊神の怒り】」
「【妖精神の怒り】」
開始が宣言された瞬間、亜神側、半神側から眩い光が放出される。
片側は虹色 片側は黒と白 光は衝突する。
光の衝突場所を中心に膨大な熱量がコロシアム中に放出される。
光が収まると共に光が衝突した中心、亜神と半神陣営の境目の場所付近にいた亜神 半神は根こそぎ場外に出たようでその場所に生物は残らなかった。
これを引き起こした元凶、今も大量の神力を放出している二人。
「お久しぶりですね、ディス」
「こっちもね、久しぶりロゼ」
一人はロゼ、精霊の神祖でありメイジのメイド兼恋人である。
実は亜神側で一番の実力者である。
ロゼにディスと呼ばれたこの女性、翠色の腰までかかる美しい髪、背中には白い羽を生やしている。
彼女は妖精の神祖、半神の中では実力で並ぶ者はいないとされている。
「鈍ってないよね?メイドになってからあんまり戦って無いそうじゃないの」
「心配には及びません。 ご主人様とほぼ毎日夜の戦闘を行っていますので」
「へ、へぇ!言うようになったじゃないの!」
「ご主人様は私のご主人様でもあり私の恋人でもあります。貴方も狙っているであろう一日フリー券は渡すわけにはいきません」
「私にも春が訪れる時が来たのに···まさか障害がロゼだったとはねぇ······一日フリー券を手に入れるのは私よぉぉぉ!」
「ご主人様のために負けるわけにはいかないのです!」
私利私欲にまみれたバトルロワイアルが始まった。