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女神の恋人  作者: おうどん(きしめん)
第10章【メイジ誘拐される】
355/368

~ワープ開始~

side アマテラス


メイジが再誘拐されてから二時間ほど経過した。先ほどからいろいろやかましい通信が艦内に響いている。もちろん、神の問題児たち旧支配者達である。二時間かけてようやくこちらに合流できたのか肉眼でも姿が見えてきた。


「も゛ー!一回お風呂入りたいです!」


『はいはい、なら早く来なさい』


変なことされる前にこっちで管理しないとまた何か企むんじゃないか。ということで早めにこちらで掌握したいから風呂に入って落ち着いてもらわないと困る。


「仕方ないの、妾があの3柱については監視しておく」


アルケーは監視を申し出てくれた。もともと、誰かを監視に出そうと思っていたけど、でも相手が邪神級ということは何かをしでかそうとしても創造神級じゃないと不可能だ。


「アルケー、途中で交代するから疲れたら言いなさい」


「それはお主も同じじゃろう、ずっと指揮とっていて」


「体力は減らないからいいのよ」


「けど精神的には疲れるじゃろう」


「そうね、けどあの3柱の面倒を見るよりは統括の方がましじゃない?」


「……それもそうじゃな」


ということであの3柱の監視についてはアルケーとアマテラスのシフト制になった。そして予定通り、一度彼女らを入浴させ、その後就寝に成功させた。その間のアルケーの心労はとても激しいものになったがやり切った達成感を露わにしていた。



………

……



side メイジ



えっさほいさえっさほいさ。


「がんばれー」


「……」


再び誘拐されてから何時間立っただろうか。指揮官らしき人に再び担がれています。無重力空間で優しく担がれているからかまた酔うなんて事はなく快適な宇宙旅を過ごせています。


「ほらもうちょっとだー」


「応援してくれるんですね」


「これまでの宇宙移動と比べたら涙が出そうです」


「……やっぱりいろいろ苦労しているのね」


同情されました。いや、一応ですけどその原因そちら様にもありますからね。


「そうですね、何も食べてないのでお腹もすいてます」


「船に戻ったら食事を用意させましょう」


そうしてもう数十分ほど移動した所。そこで彼女はピタッと移動を止めた。目の前に船など何も見えていないし、近くに星があるわけでもない。


「ここからワープします」


「ワープ!」


おお!ワープですか!やっぱりワームホールみたいなの張って移動するんですかね?


「ってあれ?最初からワープしておけばよかったんじゃ?」


「いえ、ワープには移動できる限界があります。ここまで通常通り移動した理由として、ここからワープをした場合すぐに艦隊と合流できるからです。」


ワープには限界があるのか、使う魔力の量とかが関係してるのかな?


「という事で、これからワープに入ります。ワープホールの中は少々揺れますのでご注意ください」


「え゛」


「行きますよ」


「ね゛え゛てんいとかぁぁぁぁぁあっぁぁぁぁぁぁああっっ!!!」


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