~一方その頃~
side アメリア
目の前の全く進まない会議を流し目に見ながら、アメリアは一人考察を続けている。
少なくとも、ニャル……様を一時的にも凌ぐだけの力を持った存在がメイジさんを攫ったのだと思われる。そんな存在が少なくとも四人。いやニャル……様の力をしのぐなんて存在は神以上の存在しかいないはず。
少なくとも犯人の四人は下界の存在ではない。神界の存在……いや、この神界以外の神……?でもこの場以外にいるそんな力を持つ神……。心当たりはない。少なくとも女神として全能神様に与えられている情報でそんな存在で該当する者はいない。
目の前で喧嘩し合う邪神たち、ご飯を食べる邪神、ホワイトボードに落書きして喧嘩?してる創造神と邪神、寝てる邪神。
この会議にいる神達でも複数人であればあのような行動は可能だけれど……。この中の誰かが犯人だとしたら、会議をわざと遅延させている人物……?それともこれまですべてがニャルの自作自演?
ありえない話ではない……そもそも……
………
……
…
side メイジ
アメリアが騒がしい会議室で黙々と考えを巡らせている中。心地よい揺れの中、意識が覚醒する。目を開けた瞬間の景色は青、そして口に入る水。ってここ水中!?しかも海水じゃんかっら!!ここ海中!?
『ふむ、結構早めに目が覚めましたね』
『……おはよう』
恐らく俺をイスごと運んでいる……のか?四人組の一人一人がイスの足を持ち上げて海底をせっせこ歩いている。
そして今更ながら息は続いている、なんかそういうスキルあったっけ?
『息の事なら心配ないです、私達が保護を懸けていますから切れることはないです』
『多分出られないだろうけどおとなしくしときなさいよ?運びにくくなるから』
「どうしてこんな事を?ここは何処だ?」
『そんな事聞かれてはいこれこれこうだからって説明するわけないでしょ?黙ってあなたはついてくればいいのよ』
そう言ったきり四人は黙ってしまった。これって思ったよりもまずい状況なのでは?ソウちゃんに連絡取ろうとしても全く通じないし。何よりこのイスのせいで全く持って抵抗できない。ニャルいくら何でも拘束強すぎではないですか?
正に四面楚歌、助けを待つしかないこの状況、そして今何処に向かっているのか。海って事は下界?神界には海なさそうだったし。
「あの……少しお腹がすいたんですが」
『丸一日何も食べていないから当然です、この後たらふく食べさせるので我慢してくださいね』
一日も眠っていたのですか?そして何を食べさせるのかが分からなすぎる。
エヴァよかた。みんなもみてね。