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女神の恋人  作者: おうどん(きしめん)
第9章【転移者】
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~アルケーの婚約大作戦!part75 ~

side リナ


「ん~回復していく感覚、素晴らしいですねぇ!」


また魔力が回復していく。と、ここで私はとあることに気が付いた。回復の際、敵はこちらに向けて攻撃を仕掛けてこない。


回復する感覚に酔っているのか、それともただの余裕なのか。なんにせよ動いてないのなら隙があるという事に相違は無い。


今も顔を赤らめながら、回復をしている。


「今!」


「ん~?」


リナがセシリアに向かって真っすぐ駆け寄っていく。それを見てセシリアは驚き反応しようとするが、体が動かない。


「どりゃぁ!」


「ぎゃん!」


リナは動かないセシリアの懐まで飛び込み、拳を振りぬいた。リナの放った拳は、セシリアの鳩尾を捉え、セシリアの体を吹飛ばす。


「田舎娘を舐めないでください」


昔は殴り合いの喧嘩とかしてたんですからね!


リナに殴り飛ばされたセシリアは、数回跳ねた後に、体制を立て直す。


「ちょっと!これはプリキュ◯の変身シーンを妨害したくらいの罪深さですよ!」


「プリキ◯アが何かは分かりませんが、戦いにルールなんてないんですよ?」


「それでもプリキュ◯の変身シーンは駄目でしょうが!」


セシリアはリナにとびかかり、拳を放ってくる。反射的に手をクロスさせ、防御を図る。


「肉対戦なら得意ですよ!メイジさん相手にずっこんばっこんする特訓してましたからねぇ!」


「私も負けるつもりはありませんよ」


なんにせよ、あの厄介な石化ビームは打たなくなった、それなら勝算はある。


メイジ様の貞操は守って見せる。



………

……



side メイジ


ドカン!バシッ!


先程までは不穏な会話とか魔法の音とか響いてたけど、先程から打撃音とかが響いてくる。リナさん、大丈夫なのか?


『め、メイジざぁ~ん』


アメリアの鳴き声が頭に響いてくる。アメリア!助けてくれ!


『目の前でニャルさんとアマテラスとアルケーがすんごいバトルしてて……私じゃ止められなくて……』


うそやん、というかニャル、二人とはりあえるほどに強いってマジですか。これ、本格的にまずい展開になってきたんじゃないんですか?


本当にリナさん頼みになってしまうやつだこれ。

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