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女神の恋人  作者: おうどん(きしめん)
第9章【転移者】
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~アルケーの婚約大作戦!part63 ~

ASMR。日本にいた頃に聴いた事はある。でも立体音響で雨とかの環境音を作業の時に聴いていただけで、女性の声などを聴く物はほとんど聴いたことはない。


ああいうASMRって人間の頭をしたマイクで録ってるんだっけ?まぁそれが今日俺になるんだけど。いや、恐怖しかない。


打ち合わせをしている女性達をみると、真面目に打ち合わせや練習をしているペアもいるが、顔を赤めてニヤニヤしながら決めている奴もいる。ちなみにその奴とは言わずもがな変態である。



………

……



「舐めは……」

「ダメに決まってるじゃないですか!」

「じゃあせめてキスは…」

「わ、私だってしたいですけどダメに決まってます!」

「えー、したいならすればいいじゃないですかー」

「今はその時じゃないんですー!」



………

……



セシリーとペアの子が頑張っているようだ。頑張って、負けないで、死なないで。もしかしたら君のその英雄的行動は俺の精神と命を救うかもしれない。


まぁ別に爆弾はセシリーさんだけではないんですけどね、奥さん。


あはは……。



メイジの恐怖までの時間が流れていく。



………

……



一方その頃、運営陣。


「あああああああああああ私もやりたいわたしもやりたいわたしもやりたい!」

「あぁうるさい!黙って仕事しなさいよ!」


ニャルは行う内容が判明してからこのように暴れている。


「ゴ◯ジェットを掛けられたゴキブリみたいね」

「あんな下等生物と一緒にしないでください!」

「だったらその下等生物じみた動きやめて仕事しなさいよ」

「だってだってメイジさんぺろぺろしたいんですもん!」

「駄目だわコイツ」

「いつになったらまともになるのかのぅ」


多分それはないなと内心思っているアルケーとアマテラスは仕事を続けるのだった。


(頑張りなさいねセシリー、渡したアレ(・・)有効活用しなさいね?)



………

……



『はい、時間終了です。各ペア共準備は完了いたしましたか?では、メイジさんに実際に生にお聞きいただきましょう!』


俺の待ち時間(猶予時間とも言う)が終わってしまった。これから起こるであろう惨事(これまでの統計からの予測)を回避したくてたまらない。昨日みたいに楽しい時間はもうないのかもしれない。


『ではメイジさん。会場の中央に特別製のイスをご用意いたしましたのでそちらにお座り下さい』


アメリアがそう言うと地面から王様のような煌びやかな装飾がされた椅子が出現する。普通に高そうで座りずらいけど……って物凄く座り心地いいな。


『座りましたねメイジさん!では起動!』


アメリアがそういうとひじ掛けから長方形の厚みのある金属が両手を固定する。


「え?」


つづけてそのまま両足も固定される。


「は?」


『では、両耳が幸せ!?生ASMR対決!始めます!』

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