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女神の恋人  作者: おうどん(きしめん)
第9章【転移者】
235/368

~アルケーの婚約大作戦!part40 ~

sideアマテラス


「…………うん」


そうして、メイジとの会話が終わる。アマテラスは、しばらくして静かに吐く。


「……うれしいなぁ」


何時からここまで堕ちてしてまったのだろう。以前の私が見たら情けないだの、ただ顔がいいだけの男に、とか言うだろうか。


「でも、幸せなのよね、これが」


悪い気は全くしない、勿論いい気分だ、少し話しただけなのに。


「あの旅館の事も分かってくれたみたいだし」

「おぅおぅ、立派に乙女しとるのぅ」

「な、なによ!」


隣から聞こえる声、すっかり忘れてしまっていた。


「アルケー」

「のう、お主妾の事を忘れてメイジと話しとったのか?」

「……うっ」

「うらやましいのぅ、妾が企画したのに、妾がメイジといちゃこらする時間が全くないじゃないかのう?」

「そ、それについてはちゃんと予定してるわよ……」

「ほぅ?して、時間はどのくらいかの?」

「最低でも、一日よ」

「ほう、二人きりかの?」

「そのつもりよ」


そういうとアルケーは両手を上げ、伸びをする。


「それを聞いて安心したのぅ、ならもうひと踏ん張り頑張るかの」

「……そうね、もうそろそろ今日の仕事も終わりそうだしね」

「メイジの為に、がんばるかの」

「……うん」


仕事を再開したアマテラスの横顔を、アルケーは横目に見る。


(昔と変わって、生き生きしとるのう)


アルケーも、浮かんでいるウィンドウに向かって仕事を再開した。



………

……



side アメリア



パタ……パタ……。


スリッパを掃き、大浴場を後にする。履き慣れないスリッパを履き、見慣れない館内を歩く。何時もと違う光景に少し心が躍る。そして、これから起こるであろう事にドキドキもする。


「はぁ……ドキドキします。メイジさん」


二人きり、二人きりです、二人きりなんですよ!うれしい!やった!って感じですね!


アメリアはパタパタと歩く速度をはやめ、特別室へと歩く。


胸の高鳴りを、感じながら。



………

……




side メイジ


「ふぅ」


魔法で髪の毛を乾かし、身なりを整える。


「なんだか、緊張するな」


何回も二人きりになっている筈なのに、今日は様子が違う。恰好も違うし、時間が違う。


時と場合が違うとここまで緊張するものなのか。


「……」





「行くか」


彼女と同じように、パタパタと足音を立て、歩みを進める。

なんだかキメてるみたいですけどこれからするのはR-18的な事なんだよなぁ。

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