~アルケーの婚約大作戦!part38 ~
アマテラスと一回来ているとはいえ訪れるのは久しぶり。あの時行かなかった館内の施設でも見てみるかな。と確かあの時行かなかったゲームコーナーを覗いてみる。
「だぁぁぁ!なんで犬しかあたらないんですかぁ!」
そこには、銀髪の悪魔が潜んでいた。なにやらスロット台の前で叫んでいるようだ。というかなんで脱走出来ているんだ!?
「むむ!我が愛しのメイジさんの気配が!?ちょっと!この台創造した神知ってます!?裏で操作してますよね!これ!」
銀髪変態這い寄る混沌邪神が回していたのは機体にでかでかと『HADES』と名前が付いたスロット。確かそれってめちゃくちゃ当たりづらいやつじゃ無かったけ?
「というかなんで脱走出来てるんだよ」
「ふふ、知らないのですか?私は同一時間帯に複数存在できるんですよ!檻の中の私は相変わらず捕まってますけどね。因みに他の私は世界中で悪戯してます」
とりあえず、ソウちゃん。
『はい、全世界に存在する全てのニャルを集約して監禁します』
強い、強すぎる。流石全能神、アザトースなんて目じゃないぞ!
「ん、んにゃぁぁぁぁぁ!私の力で創った空間達がぁぁぁ!?あぁ、全ての人間が元の場所に!?私が改変した文字が元に戻ってるぅ!こんな酷い事ってありますか!全世界の私を捉えたら崩壊するシナリオがあるじゃないですかぁ!」
目の前のニャルも檻に捕らえられ、どこかに飛ばされた。
『あ、マスター。この続きやってもいいですよ』
「……」
デーデレレデッデッデデデデデーン!
GODが面白いほど当たった。
………
……
…
浴場などの場所も確認し、部屋に向かうことにする。鍵には特別室と書かれている。確か離れだったかな?
歩いて離れの特別室の扉の前にたどり着く。
「鍵は、空いてるな」
開けると見覚えのある部屋。和室でローテブルが一つ、座椅子が二つ。別室にはこたつがある。
「え、えと。め、メイジさん」
「アメリア」
そこにはわりかし真面目に『俺の嫁』なアメリアが浴衣姿で待っていた。
「えへへ…ど、どうですか?」
アメリアは見てみて!と言わんばかりにメイジの前で一回転。長い髪と浴衣の袖がひらひらと舞う。
「か、かわいい」
思わずメイジはアメリアを抱きしめる。
「も、もう急に抱きつかないでください。びっくりしちゃうじゃないですか」
「え、えっとごめん。気がついたらアメリアが胸の中に!?」
これは怖い、超常現象だ。
「えへへ。メイジさん、今日は私といっぱいイチャイチャしてくださいね?」
「言われずともだ」
ハーデスはソウちゃんが裏で操作しました。そんな簡単にGODがポンポン当たるわけないだろぉぉぉぉん!!?
※次回、久々の砂糖回