~アルケーの婚約大作戦!part36 ~
Bチームの競技が強制終了され、一旦休憩になった。そして、先ほどの事件の主犯格であるニャルとセシリーはソウちゃんお手製の破壊不可能の檻に閉じ込められている。ソウちゃんお手製なら、邪神の格であるニャルであろうと抜け出すことはできない。
「うわぁ~ん!ごめんなさぁ~い!」
「多分もうしませんので許してくださーい!」
二人は檻の中でわんわん泣いているが誰も耳を貸さない。『無視』。
ネタの塊である彼女らへの対抗策として考案されたのがこの無視である。誰にも反応してもらえなければ彼女らもいずれ収まるだろう。と希望的観測をもって開始された作戦なのだが。
「メーイージーさーん!助けてくださいって~!」
「メイジ様!ニャル様と!デートって!どういう事ですか!説明して下さい!」
「うえへっへ!もう音声も保存してありますからね!今度絶対にメイジさんと地球でデートしてもらいますからね!」
「う、うらやましぃぃぃ!」
………
……
…
十分後
「……そしてメイジさんと私は二人っきりの世界で永遠に愛しあうのです……♡」
「世界に二人きりなんてなんてロマンチックなのでしょう!」
………
……
…
二十分後
「そこでですね……メイジ様の匂いと汗を堪能した後に服を脱がせるのです……そしてその服は明日の味噌汁の出汁にするために確保しておきます……。その後、メイジ様とたっぷり〇〇〇した後にメイジ様の〇〇を瓶に詰めて状態保存魔法をかけます……。そうすれば何時でもメイジ様と……」
「〇〇を保管……そうすれば私もメイジと何時でも妊〇……」
……こいつら一向に静かにならない。
『やっぱり口にチャックして放置した方が良さそうですね』
ソウちゃんがそういうと二人の口がピタッと閉じて、離れなくなる。
「ん!?」
「んーーーー!?」
口を塞げば流石に騒ぎは……。
『口がダメならテレパシーです!メイジさん!私を宇宙の果てまで連れてってー!』
約一名を除き。
『あ、あれ?なんだかすごい魔力が……って全能神様!?……今月の給料四分の一!?勘弁してください!?黙ります!黙りますから!』
ソウちゃんが出動し、鎮圧が完了したようだ。
「……えー、事態が収束しましたので。本日の競技はBチームで終了とさせていただきます。Cチームから後は明日行います。参加者の皆様は私達がご用意したホテルにてご宿泊ください。ただ今係りの者が誘導いたします」
長い長い1日が終わった。最大の山を超えた俺は少し成長した気がする。精神耐性力とか。
「あ、参加者の皆さんはメイジさんの部屋はどこだとか聞かないでくださいね。というか泊まる所が違いますし……ってどうしてブーイングするんですか!今日は私とメイジさんの記念すべき日なんです!色々二人でしてもいいじゃないですかー!」
アメリアもブーイングの対応に追われているようだ。俺もどうしようかな、というか俺の泊まる場所も用意されてるのか。
「あぁ、あんたの泊まる場所は神界に用意したから少し待ってなさい。参加者の誘導が終わったら案内するわ。一応、私が創ったから和風とだけ言っておくわね」
神界にあるのか、そしてアマテラスが何かを創るなんてあまり聞かない。珍しさを感じる。
「その……覚えててくれるとうれしいわ……」