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女神の恋人  作者: おうどん(きしめん)
第2章【四種族祭】
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~後始末~

2017年7月11日 文章を修正しました

案の定城に呼び出された俺とシューンは昨日の事情説明した。

レストランのウェイターが襲いかかってきたこと。

魔呪符を使って来たこと。

シューンの魔力核を生成したこと。


「···魔呪符を使えるとなると、宮廷魔道士の誰かになるね、調査しといて」


「はっ!」


「いえ、その必要はありません」


何度目かの女神降臨、俺の恋人たちがやってきた。

アメリアが口を開く。


「私達が犯人を見つけていますので、処理は任せます」


マナが手をかざすと異空間からボロボロの雑巾みたいになった一人の男が出てきた。


「こ、こやつはスカム=アルベルト侯爵!こ奴の身柄を取り押さえろ!」


「はっ!」


その後の処理は女神や女王のお陰でスムーズに進み、昼前に話は終わり、王宮での食事をすることになった。


ちなみに女神達への報酬として膝枕一人30分追加を約束され、女神達は仕事へと戻って行きました。


女王様との会食中をしている俺たちは、こんなことを告げられた。


「おお、そういえばメイジの異名が決まったぞ」


嫌な予感しかしないし、異名なんて恥ずかしすぎる。


「はぁ···ありがとうございます」


「うむ、メイジの異名は『万能』だね」


「『万能』?どういう意味でしょうか」


「うん、メイジは接近戦も出来るし、魔法も出来るし、女神様に頼めばなんでもできそうだからね」


まぁ間違っちゃいない、俺のスキルに【全能】があるし。

今存在しない魔法でも【創造】を使ってご都合主義なスキルとか魔法、物を作れるしね。


「ありがとうございます、これからは『万能』と名乗ります」


「うん、異名をもらった冒険者は国から冒険者ギルドに報告してお触れを出すからね、これでメイジも一躍有名人だ」


思ったほどキツい名前じゃなかったから良かったけど、もし『漆黒』とか『終焉』とかだったら死ぬほど恥ずかしいなこれ。

国からお触れが出るなんて、とんだ羞恥プレイじゃねーか。


「よかったの、これでお主もSランク冒険者にランクアップじゃ」


「うん?Sランク冒険者?どういうことだ?」


「国から異名をつけられると強制的にSランクにあがるんじゃよ、Sランク冒険者になると子爵ほどの地位が与えられるんじゃよ」


ほう、俺も遂に貴族デビューか、ってそれって土地とか貰えるわけ?

まじでめんどくさいから嫌だよ?


「それって領地とかって···」


「権力が子爵程有るだけで、領地などはないのぅ、実際ワシがそうじゃし」


まじで良かった。

内政チートとか面倒だしやりたくない、他の転移者がやってくれるだろう。

オセロとか将棋とか作ってくれ。


そんなこんなで会食は終わり、アゼルさんに城の外まで案内される。


「先日、娘とお会いしたそうですね、娘から聞きました」


娘?あぁ、あの聖女(へんたい)か、確か家名が同じだったし。


「えぇ···、聖女様は···特殊な方でしたね···」


「はは···、あの娘は神を信仰しているからね、君を敬うのは仕方がないんじゃないかな」


いや、あれはそんなもんじゃない、狂っている。

多分あの娘、神様のためなら何でもしそうだな。

俺に体を好きにしていいとか言ってたし。


「お父様ーーー!···!?メイジ様!」


噂をしたらなんとやら。

聖女(へんたい)がこちらに走ってきていた。


「おお、セシリー居たのか」


「お父様、メイジ様をお借りします」


へ?


「では、『女神愛好会』の幹部会へ行きましょう!」


俺はセシリーに腕を絡められた。

セシリーは先程から目にハートを浮かべており、顔も上気させている。


『只今からメイジさんのサポートに復帰しま···って!?何をしてるんですかー!?浮気ですか?まだ恋人でも無い人に!私、悲しいです!』


それは誤解だ!これはこの聖女が勝手にやった事だ。

この聖女(へんたい)より、この世界で1番好きなのはアメリアだから!


『···えへへぇ、そうですか、私のことを1番好きですか。ふふっありがとうございます!』


チョロいん、この世界の女性って皆チョロいん過ぎない?


『······流石の私もこれは怒りますよ?···分かりました!今からその聖女から貴方を救い出します!』


え?どうしてその考えに至った!?

あっ!?天から光が!?


「私のメイジさんです!渡しませんよ!」


案の定アメリアが降臨した。

もう女神とか関係なしにバンバン降りてくるな。


「···女神···様···」


聖女は白目を向いて倒れてしまった。

その顔は非常に満足そうな顔で、鼻からは鼻血も出ていた。


「騎士団長、この娘を頼みます」


「はっ!」


「メイジさんは私とデートですよーー!」


俺は久しぶりに2人でデートすることになった。

因みにグリモカリバーは宿で待機しているので正真正銘、2人きりである。

呼び出そうと思ったら【武器】で、何時でも呼び出せる筈なので、心配は要らない。


·········

······

···



俺とアメリアは王都の平民街へ来ていた。

平民街はまだ四種族祭の後祭で賑わっていた。

アメリアは俺と恋人繋ぎをして歩いている。


「しかし、この世界って思ったより平和だよな、俺のイメージだと天使と悪魔って敵対してるイメージがあったけど」


ふと酒場を見ると、天使と悪魔が二人仲良く、肩を組み酒を飲んでいた。

本当に仲がいいみたいだな。


「昔は仲が悪かったんですけどね、1度大きな戦争があって当時の四人の王が『これ以上の不毛な戦いは無駄だ』と言って、戦争を終結させてから、皆仲良しなんです」


その四人の王ってのは偉大だな、少なくとも俺みたいに遊んでる奴とは大違いだ。


「平和ってのはいいもんだ、この賑やかな日常が続けばいいんだけどな」


「その為にもメイジさんっ!魔王討伐、お願いしますね?」


「おう、アメリアの為なら何なりと」


丁度木陰のベンチに座った所で2人はキスをした。

···周りの目線を集めながら。


「···思ったんだけどさ、アメリアって分からないのかな、一応教会に像があったし」


「あれって加護がよっぽど強い人以外には顔の部分がボヤけて見えるんですよ、そう易々と私の顔を見られたりしませんね。私、女神ですし。」


うーん何か優越感あるな、アメリアを独占してるみたいで。


「思ったんだけど、神界って1体どういう所だ?皆仕事とかしてるみたいだし、他にも神っているの?」


「神界は亜神と女神が住む場所です、男性は亜神までにしかなれず、女性は女神へと昇華出来ることもあります、今はアルケー様に創造された私達6人の女神しかいませんけどね。

私達、神界では最高神として尊敬されてるんですよ!因みに結婚は亜神以上出ないと出来ません。

やりましたね!結婚出来ますよ!」


「うーん、結婚は然るべき時にプロポーズするから待ってくれ、俺から申込みたいからな。勿論、第一婦人はアメリアだ」


「はい、待ってますねっ!」


2人は見つめ合い、自然とキスをした。



·········

······

···


その後、服や軽く食事をしてから宿に帰った。

···アメリアがついてきている。


「今日の夜は2人きりですね···」


「そっ!そうだな···」


···理性が崩壊しそうである、やるにしてもムードってもんがあるだろう。


「メイジさん···今夜は、優しくして下さいね?」


だめだ、俺のダイヤモンド並の理性が崩壊する。

俺はアメリアをベットに押し舌を絡ませるキスをした。


その夜は、前より激しかったようだ。



第2章 終

次は閑話を挟み、第3章になります。

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