~アルケーの婚約大作戦!part31 ~
メイジ、大地に立つ。
Bチームに向けての覚悟も出来ている(筈)。
『先程のAチームの点数は987点でしたが、これについてはロゼさんはどうお考えですか?』
『はい、この987点というのはとても高い数字です、この点数はあまり基準にはなりませんね。Aチームの評価点はご主人様がメイド全員を呼び寄せるまで裏で仕事をしていたメイド達がいたことです。ご主人様の圧倒的な魅力に我慢し作業をする。これは素人のメイドでは非常に困難な事です。そして何よりご主人様の満足度が高いところですね』
『確かに、私ならメイジさんに飛び込んで甘えるところです』
『はい、残りのチームはこの987点を超える為には相当の奉仕が必要です。今後の奉仕に期待しています』
『ロゼさん、ありがとうございました』
このアメリアとロゼの二人、この後に行われるであろう惨状についてここでは触れていない。
しかし、アメリアもロゼも心の中ではメイジに対して……。
side アメリア
(あぁメイジさん、なんと……なんということですか。メイジさんはあの二人の猛攻を耐えられるのでしょうか?)
神の変態と地上の変態。この二人の連携攻撃の強さは少し前にもその片鱗を見せている。
(もし生きて帰ってきたら癒します……頑張って下さい)
夫の生還を願うアメリアだった。
side ロゼ
(ご主人様……この、このチームさえ乗り越えられれば、他のチームはBチーム程ひどい構成にはしておりませんので……)
このパーティ中で発覚したメイジLOVEヤバイ奴コンビがこの企画を行う上で一番のネック。そこで比較的おとなしい者が多い人たちをAチームに配属し、ご主人様をなるべく癒してもらい、Bチームに臨んでいただく。そして、Cチーム以降に破壊された精神の継続治療を行っていただく。
(このパーティが終わった後、精一杯ご奉仕いたしますので……)
こちらも同じく主人の生存を願うロゼだった。
………
……
…
side メイジ
どうやらBチームの準備が整ったようだ。という事で今から屋敷に転移するのだが……。
『メイジ、気を付けるのじゃぞ』
「アルケー、多分大丈夫だから」
『到着しても気をしっかりもつんじゃぞ?』
「ん?到着しても?」
『じゃあ転移するからの』
「え?え?」
そうして転移された後に広がっていた光景は普段の屋敷では無かった。
屋敷の壁が全て鏡になっており、もともとの屋敷の姿の原型は無い。そして、屋敷(?)の入り口に何故か仁王立ちで待ち構えている二人の姿。
……頭が痛くなった。