~アルケーの婚約大作戦!part24 ~
目が覚めると、そこは地獄絵図でした。俺の顔はよだれにまみれ、辺りには何のものか分からない液体が部屋中にされていた。
「あぁ……メイジさん起きてしまわれたのですね?」
「お、お、おまえ。何をしたんだ?」
これまでのどの女性時間でも、最もひどい時間だった。
「あぁ、安心してくださいませ!下の方には手は出しておりませんので!匂いだけですので!」
「アウトだよ!」
「え?でもでも、ディープキスはしてませんよ!?普通のキスだけです!」
「アウトだよ!」
「邪神さまに頼んでツーショット写真撮ったんですけど駄目ですか?」
「えー、ケチ」
こうして会話している間もセシリーはこちらに近づこうとしている。
「一応聖女とか言われてなかったっけ?」
「じゃあ聖女じゃなくて性女でいいです」
「発音同じだけど意味は違うだろそれ」
「む!私下界でめちゃくちゃ求婚されるんですからね!」
「見た目だけはいいからな」
「はう……メイジさまに褒められるといろんなところがきゅんとしてしまいます!」
はい!この会場に警察の方はいらっしゃらないのでしょうか?直ちにこの変態を連れて行ってほしいのですが。
「よばれてとびでてにゃるにゃるーん!あなたのピンチに這い寄る警察!……です!」
警察のコスプレをした邪神が姿を現す。あぁ、確かにこの空気なら出てくと思っていたけど。
「あら!ここは風紀がとても乱れていますね!これはにゃるにゃる警察が黙っていませんよ!」
「お前もその一人だけどな」
「そうですよ邪神様。私はただメイジ様を舐めまわしただけです!」
「な、なんですと!それはいけません!事故再現をいたしますのでメイジさんは先程の位置まで!私が加害者役を責任もって務めます!」
こ、この二人。強い、ツッコミが間に合わない!助けて全能神えもん!
(私も舐めたいんですけどいいですか?)
世界のトップまでそちら側に回られると収集が付かないのでやめて下さい。うわ、冷や汗がとまらない。この状況、どうすればいいんだろうか。
「もう!あの方と話してないで私に舐められてくれませんか?」
「わ、私ももう一回お願いします!」
(私もそちらに行きたいのですが!というか私なんで存在隠してたんでしたっけ?)
こ、ここにきちゃダメだけど助けて!このままだと色々と失う気がする!
(しょうがないですね。二人を押さえたら私が舐めますので楽しみにしておいてください)
「さぁ……て……あ!それは反則ですよはんそ!」
「な、なんだかすんごい力をかん……」
部屋から二人の姿が掻き消える。
「さて、ここからお楽しみですよ?」
現れた世界最強神。今日何度も見たけれど。最近アグレッシブじゃないですか?
「で、でも、時間がそろそろ」
「あ、世界の時間を私達以外止めました。邪魔は入らないので思う存分イチャイチャできますね?」
「べ、別にイチャイチャするのはいいんだけどさ?でもいつまでするの?」
「……うーん、まぁ私としては1万年とか思ったんですけど」
「止めて下さい」
「とりあえず久し振りに一発スッキリしたいです」
ソウちゃんの目がとろんと蕩けた目になる。メイジはソウちゃんに組み伏せられ、目を合わせる。体についていたよだれなどはいつの間にかきれいになっていた。
「やっぱりマスターは素敵ですね」
「……ソウちゃんもかわいいよ?」
精一杯の抵抗を行うが、俺はこの後ソウちゃんにたっぷり愛されるのだろう。
「世界に恋されるなんてほんとに罪な男ですね?マスター」
すっとふたりが重なり、口づけを交わす二人。
「たっぷりと愛しますから、マスターもたっぷり愛してください」
「……うん」
何か全然話が進まない……。