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女神の恋人  作者: おうどん(きしめん)
第2章【四種族祭】
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~なんで?~

俺達は店を出て、料理長に教えてもらった宝石店に向かうことにした。

服が綺麗になり、更に目立つようになった2人は恥ずかしそうにしながらも俺に腕を絡ませてくる。

それによりナンパも増え、【殺気(神)】の出番が増えた。


そのまま歩いて20分、俺達は高そうな宝石店にやって来た。

『グランド・ジュエリー本店』

その店は王都の中でも一際大きく、目立っていた。


大きい扉を開くと、その中には数多くの従業員や貴族と思わしき人々が居た。


その中の従業員の1人が入ってきた俺たちに向かって接客する。


「いらっしゃいませ、ようこそ『グランド・ジュエリー本店』へ、本日はどのようなご用向きで?」


「彼女達に指輪を買いに来た、相場を教えてもらうと助かる」


「これはまた美しいお2人で、相場につきましてはお値段の低いもので10万アル、一番高いものですと1000万アルまで取り揃えております」


「分かった、じゃあ高いものから見せてくれ、金ならある」


そう言って俺は白金貨の入った袋を掲げる。


「···承りました···ではこちらへどうぞ」


従業員は俺達を指輪があるコーナーへと案内する。

どうやら2階にあるようで2階に案内された。

そこには数多くの指輪が置かれており、その中でも一際目立つ七つの指輪があった。


「あれは?」


「あれは当店で扱っている指輪の最高の品です、あれら一つが1000万アル程でご購入出来ます」


なるほど、他の宝石とは違ってどれも澄んでおり美しい。

指輪に付いている宝石はダイヤモンドで出来ており、1粒が大きく、輝いていた。


この際、女神様達にもプレゼントするか、お世話になってるんだし。


「分かったじゃああれ購入する」


「承りました、どれに致しましょう」


「全部だ」


「はい?」


「全部だと言っている」


「···畏まりました、ではこちらへどうぞ」


俺達は店の応接室のような場所に通される。

そこで俺は白金貨70枚を渡した。

従業員は軽く金を渡した俺に驚きながら、指輪の説明をする。


指輪は簡単な魔法がかかっており、着けた人のサイズに自動的に変化する、そして魔力も貯められるようだ。

一つ一つに豪華なケースがついており、煌びやかである。


俺達は店から出て、先ほどの噴水へ戻る、途中【殺気(神)】を行使しながら。


噴水ベンチに腰掛けた俺達は一息つく。


「じゃあアメリア、アルケーこの指輪を受け取ってください」


先程購入した指輪のケースから開いた。


「何だかプロポーズみたいで恥ずかしいですね」


「うむ、この視線の中やられるとは思わなかったのじゃ」


それもそのはず俺達の周りには一定の空間が出来ている。

人々がこちらに注目しているのだ。

美しい2人に指輪を差し出す男。

どう見てもリア充だった、視線が凄い。


「これはアメリアとアルケーが俺の女だという、証明みたいなものだ。『この女は俺のだ、渡さねぇぞ』ってな」


「「···!」」


2人は恥ずかしながらも右手を出してくる。

俺は2人の薬指に指輪をはめた。


2人は顔を赤くしながら、俺に抱きついてきた。


ヒューーッ!


周りから冷やかしだ。


俺は声を張り上げる。


「お前らにも言っておくがこの女達は俺のだ、絶対に渡さねぇからな?強引に奪おうなんて考えるなよ?」


軽い【威圧(小)】を掛けた。


────チッ


それを聞いた何人かの男が背を向けて歩いていった。

やれやれ、美人の恋人と言うのも大変だな。



·········

······

···




夜、王宮の夜会が開催された。


夜会はこの前のような料理やお酒が並んでいたが、パーティ会場の中心ではダンスが行われていた。


アメリアとアルケーはデートで疲れたのか今回の夜会には参加しないらしく、神界で休むそうだ。


今日はお酒は飲まないぞ、昨日の二の舞にはならない。


俺が入った途端、多くの人々に囲まれた。

主に天使族にだ。


「メイジ殿はアステラを救った『英雄』だったのですね、感服致しました。それでですね、いつか我が屋敷に招待したいのですが」

「メイジ殿は光の女神様の恋人なのですよね、感服致しました。所でうちには15歳になる娘がおりまして···」

「リア充死ね」

「私は天使族として、あなたの事を尊敬致します、してどのように女神様に言いよったのでしょうか?」


これでは収集が着かない。

皆、女神とのコネを作りたいようだ。

確かに俺が紹介すればそれは直接女神に届く。

なので我先にと争っているのだ。


「はい~メイジさんが困ってるでしょ~そういうのは後で手紙でも出してやりなさい~」


「···散る」


ウラヌスさんやマナさん、アフラクさん、マアトさんが止めに入ってくれたお陰で何とか人が散った。


「ありがとうございます、助かりました」


「ここにいたらまた囲まれるかもしれないでしょ、私達女神専用の席に行くわよ」


俺達は女神専用のテーブルに座った。

今日はアメリアとアルケーがいない為、席が空いているのだ。


「ここならゆっくり出来るでしょ、さぁ膝枕するわよ!」


「へ?こ、ここで?」


「···欲求不満」


「私達2日もお預けされちゃったのよ~もう我慢出来ないわぁ~」


女神様達の顔が赤く染まっている。

確かに一昨日と昨日は膝枕をされてなかったけど、これって二日やらないだけでここまでなるのか、恐るべし膝枕。


「でも、声とか大丈夫何ですか?皆さん、いつも声を出してますけど、あれって結構聞かれたら不味いやつですよ」


「···問題ない、防音結界張るから」


マナさんは指を光らせたかと思うと、テーブルを中心に結界が出来た。

確かに、外からの音が聞こえなくなった。


「でも、膝枕をする場所が無いですよ、床なんて汚いですし」


「そこは私がソファを作るわぁ」


ウラヌスさんが結界内に人ひとりが横になれる位のソファを出現させた。


この人たち何が何でも今ここで膝枕するつもりだな、仕方が無い、久しぶりの死地に向かう。

童貞を捨てた俺に勝てるものはいねぇ!




·········

······

···




はい、死にました~。

ギリギリでした~、もうダメ、精神が崩壊しそう。


「久しぶりの膝枕、良かったわぁ~♡」


「···毎日の生活に欠かせない」


「···気持ち良かった、悔しいけどもう止められない」


「やっぱり眠るより気持ちいいよ」


今回は時と場合を考えて1人10分ということになった。

それでも、俺はギリギリの戦いを強いられたけどね。


皆は顔を高揚しながらテーブルに座っている、満足したようだ。


···渡すか。


「皆さん、何時もありがとうございます、皆さんにプレゼントがあるので受け取って貰えますか?」


俺はケースに入った四つの指輪を取り出す。


「···これは驚いたわねぇ」


「···本当に?」


「ちょっ···まっ···えっ?本当?」


「···!?」


あれ?なんか皆予想以上の反応してるんだけど、どうしたのかな?


「···分かったわぁ、よろしくお願いねぇ」


「···大切にしてね?」


「···しっ、仕方が無いから···受けてあげる、感謝しなさいよ!」


「···嬉しい···ありがとう」


皆が右手を差し出してくる。

えっと···はめれば良いのか。

俺は順に薬指にはめていく。


「これで私達もメイジの恋人ねぇ~」


!!?


「···アメリア、羨ましかった」


!!!?


「···もっと早くに渡しなさいよね」


!!!!?


「···好き」


!!!!!?


「えっと状況が分からないんですが···」


その瞬間、皆が俺に抱きついてきた。

ウラヌスさんが右手に、マアトさんが左手に、アフラクさんが後ろから、マナさんが前から抱きついてきたのである。


「「「「大切にしてね?」」」」


ああああああああああああああああああああああああああっ!


こんなの断れないよ!

それに女神様達に惹かれていたのも事実、腹を括ろう。


「···分かりました、大切にします、その代わり逃がしませんからね?」


それを聞いた女神達は抱きしめるのを強くした。





こうして俺は女神全てと恋人になった。


【称号 女神達の恋人 を獲得しました】

女神コンプリート



リア充は死ね、のじゃロリとイチャイチャしてるメイジは死ね。

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― 新着の感想 ―
[一言] ついに完璧なチーレムになっちゃったかーー(19話目) 展開早いねーでもこれくらいのスピードいいよねーー
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