~アルケーの婚約大作戦!part9~
さっきアメリアが来て予定が空いてるかって聞いてきた。その時のアメリアの雰囲気はいつものホワホワした様子ではなく、真剣な様子だった。
普段とは違うアメリアの様子に一瞬気圧されそうになったけど、内容は三日後に一日何かあるらしい。俺がアメリアと話している時、周りの皆がこちらを見ていて背筋が冷えた。
「ご主人様!こりぇ!美味しいのです!」
「……もぐもぐ」
んんんんんんんんん。
天使が、天使がそこに存在している。正に此処はエデン。天国である。
「ご主人様も食べて下さい!のです!」
あっ……(尊死)。
side アルケー
「わ、妾は……その……め、め、メイジの事が!」
メイジがそこにいる体でメイジに向けて告白の練習をしている。
こ、恋人になる時はこんなに緊張しなかったのに……。
「アルケー」
近くから感じる強烈な力。最近では頻繁に感じるようになった。
「全能神様」
「困っているようですね」
「い、いえ。これは妾の問題ですので……」
「あなたと私は確かに上司と部下という関係ですが、マスターと同じ恋人で、私からすれば先輩という事になります」
「全能神様……」
全能神様なら今の妾の相談にも乗ってくれるかもしれない。
「妾はですね……今、メイジに、プロポーズをする練習をしていたのです……」
「ぷ、プロポーズ!!?」
「ぜ、全世界の頂点にいらっしゃる全能神様なら……ど、どうすれば緊張せずに言えますかね……」
「……そ、しょ、しょれわですねぇ」
世界の頂点として威厳を見せたいソウちゃんだが、自身で経験のない事で、現在自分で悩んでいる事を相談されてしまった。
「あ、あわわわわ。そ、それについては勘弁してくださいいいいいいいいいい!!!」
涙目になり、全能神様は走り去ってしまった。
え、えぇぇぇぇぇぇぇぇ……。
その後も、あたふたして練習にならず、仕方なしに邪神に聞いてみる事に。妾より色々知ってそうだし。
「そういう訳で久しぶりに私の出番って事ですね!」
「そ、そうじゃな……」
雰囲気一番知ってそうなニャルラトホテプに会いに来たのじゃ。
「言っておきますけど!私、この『世界線』では人を好きになるのは初めてなので。そんなに参考にならないと思いますけど」
「そ、それでも多くの人の意見を参考にしておきたくてじゃな……」
「じゃあもうヤってる時に勢いで言っちゃえばいいじゃないですか」
「そ、そんな軽い感じで言える訳ないのじゃ!」
まず、そういう事をしている時はメイジの事で頭が一杯になって他の事を考えるなんてできないのじゃ!
「まぁ私、そういう事をまだメイジさんとできていないんですけどね……ハハ……はぁ……」
「それならニャルも三日後、くるかのぅ?」
「……え?いいんですか!」
「妾達、正式にメイジと恋人になっている者達はプロポーズする予定じゃが、そうでない者達は告白をするって言う事にしているのじゃ」
「……はわわわわゎぁぁ。ちょ、ちょっと私も練習してきますぅぅぅ!」
全能神様と同じように走り去ってしまった。
新しい連載始めました!
『最強の二人が駆け落ちしました。』
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