表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神の恋人  作者: おうどん(きしめん)
第9章【転移者】
171/368

閑話~学校パロディ4~

俺は今日この日から『非リア充』組から睨まれ、肩身が狭い今日この頃。俺は『転入生組』に振りまわされていた。


「ほら、メイジ。あ~んするのじゃ!」


どう見ても高校生には見えない美少女(美幼女?)から手作りの弁当を食べさせられている。


昨日だったら昼休みも大量の転入生達に囲まれていたが、今日は何故か1人。


美少女ウォールが消えて嬉しいのだが、一人なら一人で二人きりで何か···その、言葉に表せないけどモヤモヤする。


「なぁ、こんなことして恥ずかしくないのか?」

「む?昨日から目の前で色々しとったではないか。じゃから今更じゃよ」


やっぱりアルケーさんの語尾はちょっとおかしいと言っちゃアレだけど特殊だ。


「アルケーさんってどうしてそんな語尾なの?」

「お、おぬし、結構はっきり言うのう」

「あ、いや。嫌ならいいんだ」

「いや、そう大したことでもないから大丈夫じゃ。それに···の。妾の事をもっとメイジに知ってほしいからの···」

「そ、そう」


アルケーさんの家は何と世界三大財閥と言われているスタンフォード家の一人娘。小さいころから両親は仕事に追われ、いつも家には居なかった。それもあって実家でいつも面倒を見ていてくれていたのがアルケーさんの使用人。その使用人が日本人でその使用人から日本語を教えて貰っていたらしい。


「···で、そのおばあちゃんがの口調が今の妾と同じで、妾もそれにつられて···という訳じゃな」

「おばあちゃんか···」

「うむ、いつも妾の面倒を見てくれた第二のおばあちゃんじゃの···」

「え?じゃあそのおばあちゃんも『妾』って言ってたのか?」


先程からアルケーさんの一人称は妾である。それならおばあちゃんの一人称が妾···凄い人なのかな。


「ん?『妾』は身分が高い者が使うと聞いたから使っているのだぞ?」

「あ···そ、そうなのか」


何故だろう。そこに突っ込んではいけないという謎の力を感じる。主に現在キーボードをカタカタ叩いている人の力を。


「さっきの続きをするのじゃ!このまま話し込んでいたら妾の専用時間が終わってしまうのじゃ!ほれ!あ~ん!」

「い、いや恥ずかしいからいいよ」


ここは教室の中。今の光景を恨みがましそうに睨んでくる人たちもいるのだ。


「む、なら先程乙女の秘密を聞き出した罰として。ほら、諦めて食べるのじゃ!あ~ん!」


恥ずかしさで食べた卵焼きの味は全く分からなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ