閑話~学校パロディ1~
「行ってきます」
朝、いつも通り高校に向かう。高校二年生という学校に行きたくなくなるような世代。それはこの俺にも言える事だった。
家から高校までの道なりは遠く、歩きで30分以上掛かるのだ。他にもっと長い人がいるのかもしれないが俺は辛いのだ。俺は寝起きに距離歩くのが苦手なのだ。
しかし俺の高校生活はある意味充実しているといっていいだろう。俺が所属している高校には学園のアイドル『達』がいる。
俺が二年生になった時急に大量の転入生が入ってきた。それの全員が女性であり、全員が美少女と言うとんでもない自体。
何でも近くにあった女子高が経営破綻してしまったらしい。それでウチの高校に一斉に転入生が来たのだ。
転入生たちはいずれも美少女、これに在学中の男子生徒は湧きあがった。おまけに奇跡的にほぼ全員性格も良いと来た。
『だが』
聞いた話だが幸せを掴むことが出来た人は居なかったらしい。意中の人でもいるのだろうか。
「そうですよ?」
「へー。って誰ですか?」
「私ですアメリアです」
「…」
正直驚いた。ウチのクラスに編入してきたアメリアさんだった。一言で言うと超かわいい。
「はい!これを受け取って下さい!」
そう言って手渡してきたのは多くの手紙。
「皆の分を私が代表して持ってきました!ちゃんと全員分見て下さいね?」
「…?」
「…で、では。私はこれで失礼しますね!」
アメリアさんは俺を残して去って行った。