~四種族祭(女神祭)という名のイチャイチャ~
砂糖です。
久しぶりにスッキリ寝れた俺はグリモカリバーを腰に指し食事処へ行く。
『ご主人様の腰なんか気持ちいいのです。』
「そうか?そりゃ良かった。」
食事処では既にのじゃロリ1号や司教が待っていた。
「遅いぞ、メイジ。せっかく料理長が新作の料理を持ってきてくれると言うのに···」
「楽しみですなぁ」
料理が運ばれてきた、朝もコースだが、途中でフレンチトーストが、出てきた。
「お?これは見慣れない料理じゃな、これが新作かの?」
「はい、メイジ様にご提案された新料理になります。」
「ほう、お主がか、それは楽しみじゃな」
結果はと言うと、
「なんであんなに美味しいのじゃ!」
「これは···甘くて美味しいですねぇ」
そんな訳で俺達は一行は王宮へ向かっていた。
四種族祭は3日間に渡って行われる祭りで、同時に四種族祭全てから強い加護を持った者が参加できる女神祭が開催される。
女神祭では女神5人が3日間下界に降りてくる。
今回の女神祭では創造神も降りてくる。
女神祭の他に、王都では多くの屋台や店などが出店する。
四種族祭の時は平民でも貴族街に入ることが出来、貴族街にある、舞台で多くのイベントが開催される。
俺は初日は女神祭に集中するために王宮に向かうことにした。
王宮では多くの種族の人々で賑わっていた。
四種族は敵対はしておらず、互いに友好的な関係を築いているためこのような祭りが開けるのだ。
先程からそんな人たちの目線を集めている。
···なんで?
『たぶん私がいるからなのです。一応私って世界的に有名らしいのです!』
あぁ、そうか、ここに魔剣グリモカリバーがあるわけないのか。
「大丈夫だよ、それだけお前が凄いって事なんだから、誇っていいぞ。」
『えへへ、ありがとうございますご主人様。』
丸くなったな、可愛いなこいつ。
『ふえっ!?そんなこと言われても何も無いのですよ!』
マジかこいつも心を読めるのか、確かに1人で話してるのは変態みたいだからな。
「今日から腰につけてるその剣、物凄く魔剣グリモカリバーににてるんじゃが···、それはなんじゃ?」
「ん?これは正真正銘魔剣グリモカリバーだぞ?俺の相棒だ。」
「またまたぁ~そんな訳ないじゃろ、それは魔族の王宮に封印されておるはずじゃぞ。」
「本物だぞ?じゃあ抜いてみるか?」
俺が魔剣グリモカリバーを抜いた途端、王城の受付に禍々しい気が蔓延する。
それはその場にいた強者に咄嗟に剣を抜かせるものであり、騒がしかった王宮の入口がシンとなった。
「ほ、ほんとに本物なのじゃ?」
「だからそう言っただろ、魔剣グリモカリバーに失礼じゃないか。」
『見ましたかご主人様!私の力を!ご主人様に及びませんが禍々しいでしょう!』
「あぁ、良くやってくれた、後で磨いてあげよう。」
『えへへぇーありがとうございます!』
そんなことをしていると騎士団長のアゼルさんがこちらに向かってきた。
「何事だ!······メイジ殿では無いですか···ってその剣はっ!」
「あっ、アゼルさん、なんかグリモカリバー抜いちゃったらちょっとめんどくさい事になりましてね、どうにかしてくれませんか?」
この騒動で俺はアゼルさんに事情を聞かれるハメに···
疲れた···
事情を聞かれ終わった俺は女神祭が行われる会場に案内された。
魔剣グリモカリバーは女神祭では抜かないように厳命された。
会場はとても広いパーティ会場で会場の端から端まで行くのにも5分ほどかかりそうだ。
その中に人族・獣人族・魔人族・天使族の人々が談笑していた。
中には魔剣グリモカリバーを見ている人もいたが。
そこで先程はぐれたのじゃロリや司祭がこちらに来た。
「お主、絶対に魔人族に囲まれるぞ?隠れた方がいいんじゃないかの?」
その通り、先程からこちらに数人の魔人族が迫って来ているのだ。
はぁ~~一応盗んだっていう判定になるのか?
一応応対はするか。
「ご歓談中の所失礼します、私は魔人族の幹部をしております。先程から拝見させて頂いたのですが、それは魔剣グリモカリバーですね?封印されていたはずなのですが何故ここに有るのでしょうか?」
「俺のスキルで取り寄せました。それにグリモカリバーから使用者と認められていますから。」
その後、スキルの詳細などを話し、執事は帰っていった。
パーティ会場に人が入るのが止んだ時、パーティ会場にある、祭壇の様な所にいる、陛下が【ラウド】で声を大きくしながら叫んだ。
「全員揃ったようなので、今から女神様降臨の義を執り行う。今回の女神祭では創造神様も降りられるので粗相の無いように頼む。では皆跪け。」
陛下が跪いたのを機にその場にいる全ての人々が跪く、勿論俺も跪いているが。
唯一、1人の女性が祭壇で跪きながら祈りを捧げており、言葉を発した。
「────全能なる神よ────その御身を顕現せよ────我らは神の僕なり────我らは神の手足なり────」
突如祭壇に六つの光が天から注がれる。
光の当たった場所に魔法陣が出現した。
魔法陣は上昇する。
上昇した魔法陣から6人の人影が出現した。
光の女神 アメリア 闇の女神 アフラク 戦いの女神 マアト
生産の女神 ウラヌス 魔法の女神 マナ 創造神 アルケー
世界に君臨する6人の女神だ。
そのオーラは会場中に駆け巡る。
「ご苦労さまでした聖女セシリー=アルメリア。」
アメリアさんの真面目モード、ギャップが凄いな。
「では、創造神様···」
アルケーが前に出る。
「今回、妾のワガママで急遽来ることになって済まない、我が子の人族・獣人族・天使族・魔人族、これからも争うことなく暮らしてほしい。最近、魔王の出現で各地に危険が及んでおる、お主らの力で解決してくれる事を望む。以上だ、面を上げろ。」
「「「「「────御身のままに」」」」」
会場の人々がそう言うと、顔を上げ、互いに興奮しながら話を再開した。
女神様達の所に人々が殺到していた。
すると突然。
「メイジさーーーーん!どこですかーーー?」
聞こえるのは聞きなれたアメリアの声、アメリアの方を向くとアメリアもこちらにきずいたのかこちらに走ってきた。
「アメリア!?ちょっ!?ここでそん···」
アメリアは俺の胸に飛び込んできて、顔を上げて言った。
「どうでしたか?あの時の私は、普段と違ってカッコ良かったでしょう?」
「そうだね、カッコ良かったよ、でも普段のアメリアの方が可愛くて良いかな。」
「そうですか?ありがとうございます。///」
周囲の目線が全てこちらに向く。
全ての人々が呆然としていた。
「のじゃっ!」
後ろから忍び寄っていたアルケーが俺の背中にダイブする。
「妾の真面目モードはどうじゃったかの?」
「あぁアルケー、威厳があって迫力があったね、けどやっぱり普段のアルケーの方が可愛くて好きかな。」
「照れるのじゃ///」
周りが呆然としている中、1人の天使が声を掛けてきた。
「無礼者!女神様を呼び捨てなど!万死に値する!」
その声を聞いたアメリアとアルケーの表情は一気に覚め、女神モードに変わる。
「貴方、誰に向かって口を聞いているんですか?彼は人族のメイジ=アリムラ。私女神アメリアと創造神様アルケーの恋人です。貴方如きが易々と口答えしていい存在では無いんですよ。」
「「「「「「恋人!?」」」」」」
「女神様と恋人だと?」「あいつは何者だ?情報を集めてこい。」「あいつは同じ日本人···何があったんだ···」「ありえない···奴は何なんだ。」「もはや権能ではないか、ありえない」
「········この際だから言っておきます、私がいるでメイジさんを侮辱するような発言をした場合────どうなっても知りませんよ?」
「ちょ、アメリアやりすぎだって!俺の為に言ってくれるのは嬉しいけど、ちょっとは自重して。」
「···メイジさんがそう言うなら」
「あと、言い忘れておったがこの事については創造神の名において箝口令をしくからの、破ったら天罰じゃ。」
「「「「「「「────御身のままに」」」」」」」
「うむ、では続けよ。」
しかしさっきの衝撃が強いのか、さっきから『メイジ』や『恋人』『女神様』などの声が至る所から聞こえる。
うん、物凄く恥ずかしい。
こんなの耐えられないよ。
「えっーーーとさっきの天使さんについてはどうするの?」
絶望している表情しながら跪ずいていた天使がビクッと震える。
「あんなのに掛ける時間なんてありませんよ、それよりもメイジさん!一緒に料理食べましょう!」
「うむ、どれも美味しそうじゃからのう、メイジ一緒に回るぞ。」
「アメリアやアルケーがそう言うなら良いけど、分かったじゃあ行こう。」
「はいメイジさん、あーん」
アメリアがスプーンを差し出してくる。
物凄く嬉しい状況だが、周りの目線が激しい。
恥ずかしい。
「恥ずかしいね、あーん。」
アメリアの差し出してきたスプーンに乗った料理を頬張る。
「妾のもっ!あーん」
アルケーも料理が刺さったフォークを差し出してくる。
「あーん。2人にあーんしてもらうといつもより料理が美味しく感じるね。」
クサイ言葉をそのまま言ってみた。
地球なら引かれるが、こっちではそうでも無いらしく。
「ありがとうございます//」
「またまた照れるのじゃ//」
『ご主人様って凄かったんですね!私、今以上に尊敬するのです!』
好評だった。
こんなやり取りを1時間以上続けていた。
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side聖女
女神様が降臨したと思ったら光の女神 アメリア様が1人の男性に向かって走っていた。
あの人は何なんだろう、もしかして神界の人?
女神様の恋人!?
それに人族!?
女神様とそんなに親密になれるなんて···
凄いです···尊敬します···
私も女神様と親密になれるようにしなければ···
1人、奮起する聖女だった。
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sideメイジ
食事を始めてから1時間ほどたった。
アメリアやアルケーはお酒を飲んで酔っていた。
「えへへぇーメイジさんがたくさーん、あれ?1人?」
「ああぁーメイジのいい匂いがするのじゃぁぁぁー。」
2人とも顔を赤くして俺の腕に手を絡ませている。
左手にはアメリアさんの胸が当たっている、右手にも体格は小さいが立派な者を持っているアルケーの胸があっている。
「ちょ!当たってるって!」
「「当たってるんじゃない当ててるんですよ!(るのじゃ!)」」
左右からは2人の甘い匂いが···
「メイジさんって美味しそうですね······」
「それってどういう意味ですか···変な意味に聞こえるんですけど。」
すると、アメリアは俺の腕から腕を外し、俺の顔に添えた。
「···えっと、何を?」
「······ちゅっ」
「!?」
アメリアの唇が俺の唇に触れる。
「ちぅっ···ご馳走様です」
「な、なな」
「妾もっ!」
アルケーの腕が俺の顔に添えられる。
抵抗する間もなくアルケーの唇が触れる。
「···んちゅ」
「!!?」
「······美味しいのじゃ」
「アメリア?アルケー?キスしてくれたのは嬉しいけどさ、こんな所でする事じゃ無いでしょ?」
先程から目線が激しい、これはまさしく『リア充爆発しろ』という目線だ。
殺気だって混じっている。
女性達はこちらを見て高揚していたが。
「メイジさんが美味しそうだったから仕方がないじゃないですかぁ~あっ今の私のファーストキスですから噛み締めて下さいね?」
「美味しかったのじゃぁ~ワシもファーストキスじゃからな、創造神のキスは宝物じゃぞ~」
2人は優しく微笑む。
うん、可愛い。
目線なんて関係ないわ。
こうして俺は公衆の面前でイチャイチャした。