~面接~
「···」
「···色々と聞きたいことはあるけど、まずはアメリアさんね?ついていらっしゃい?あとアナタもね」
「ハ、ハイ」
そうして母さんは父さんとアメリアを連れて家の奥へ言った。その際アメリアの表情は心無しか引きつっているように見えた。そうして、先程までは賑やかだった食卓は俺とソウちゃん、そしてアマテラスだけになった。
「ま、マスター」
「ど、どうした」
「き、緊張します」
「ソウちゃんでも緊張するのか···」
これまで過ごしてきて緊張した素振りを見せたことが無かったソウちゃんだったが、現在はその体が小刻みに震え、あせも出ている。
「マ、マスタタタタタタタタタッタ」
「お、落ち着けって。アマテラスでも通ったんだぞ?」
「あ、そうでしたね」
「どうして安心するのですかぁ!」
そんなの日々の行いから来てるに決まってるじゃないか!ハハハ。
「アマテラスはどうやって母さんの"審査"をくぐり抜けたんだ?」
「ふっふーん!私だって馬鹿じゃないからね!日々の努力って奴ですよ!」
「具体的には?」
「前々からメイジの婚約者って言っておくでしょ?後は辛抱強いアプローチのおかげね!」
「数の暴力って事か」
「言い方が悪いわね、努力よ!努力!」
「それなら今アメリアが何してるのかとかは分からないのか」
「うーん。多分本気でメイジが好きかを聞いているんだと思うわよ?」
うごごご、ってことは奥で親に俺の好きな事とかを言ってるって事か?親に···なんだこれ!目茶苦茶恥ずかしいんですけど!
「それなら大丈夫ですね。マスターの事なら何でも知ってますから」
「な、何でもか···」
「はい、何でもですよ♪」
ソウちゃん達、神の言う何でもはすべてである。それは何から何まで、本人さえ分からないことや、知っている筈がないモノまで。例えば現在の髪の毛の本数とか、生まれたときの体重の小数点第五位とか。いや、ふざけて聞いてみたのはいいものを、平然と答えられてマジで怖かった。
「大丈夫ですよ、マスター。マスターの愛を叫ぶなら軽く一年は話してられますから!」
やっぱりなんだか怖い。