~再会~
「よし、入るぞ。入るぞ」
ここ最近で一番緊張する瞬間かもしれない。
ピンポーン♪
恐る恐るインターホンを押した。
『また取材の申し込みですか!?結構で...あら?あらあらあら?』
「ど、どーも」
『あなたぁぁぁ!.....ブツッ』
騒々しい物音の後しばらくして近づいてくる二つの足音が近づいてくるたび緊張が増していく。
そうして玄関が開かれたとき目にしたのは、久しぶりに見た家族の姿だった。
「「名人!!」」
「た、だだいま」
「も、もう!こんな急に帰ってくるのよ!先に言いなさいよね!」
こうして再開した有村一家。感動の再会となる筈だったが。
「家族会議を開始します」
「え」
夜、有村家食卓。
「アマテラスさんがから聞きましたよ?名人、貴方何人もの恋人がいるそうですね?」
「うぐっ」
「なんてうらやまけしから「アナタは黙って下さい」」
「まぁ名人のその容姿なら仕方ないのかもしれないですけど」
「······」
「貴方の恋人たちはちゃんと幸せなんでしょうね?」
「···少なくとも俺が知っている範囲であれば幸せ···だと···思う」
毎日夜(夢)であんなことやこんなこと更にはあんなにすんごいことだって。少なくともその瞬間は普段の日常で見たこと無いほど幸せそうな顔をしている。
「じゃあ今度ウチに全員連れて来なさい?私が審査するから」
「し、審査?」
「当たり前じゃない。ウチの大切な一人息子なんだもの。あ、因みにアマテラスさんは問題なしの合格だから安心していいわよ?」
···あのアマテラスが合格したのか、それなら他のみんなも安心して良さそうだな。
「何か失礼な事考えてない?」
当たり前のように家で食事をしているアマテラスは不満そうに此方に顔を向ける。
「まぁいいわ。私はあなたの恋人の中で唯一の公認婚約者だから。うふふ」
「唯一ねえ、なら」
こっちに来てるソウちゃんとアメリアにもここに来てもらえばいいのか。
「という事でソウちゃんとアメリアです」
「は、はじめまして。メイジさんの初めての恋人です。アメリアです」
「初めまして。マスターの恋人です」
「···メイジ、あなたどうしてこんな美少女ばっかり···」
「···」