閑話~第1回恋人会議~
部屋の中には大きなホワイトボード、そして大きな机が一つ。部屋の中の椅子に腰掛ける見目麗しい女性達。
「これより!第1回メイジさん恋人会議を開始します!」
「「「「キャーーー!」」」」
この会合に参加しているのはメイジの恋人達。更にメイジに想いを寄せている有力な女性達である。既にこの組織には多くの女性が所属しており、神界の女性神や少ないが地上の所属者もいる。
この会議に参加しているのはメイジの恋人達。毎回総長によって指定された者のみである。
「司会は私!初めての恋人であるこの!アメリアが務めさせていただきます!」
総長はアメリア。『メイジ恋人界』ではアメリアは最強。こちらの世界に来てからメイジを一番知っているのである。『メイジ恋人界』では実力は関係ない。どれだけ自分がメイジの為になることをしたかで序列が変動することがある。
アメリアの『メイジという存在を導き出した』という大偉業は何者にも塗り替えられないものであり序列1位は永遠にアメリアである。
「さて、記念すべき第1回です。議題は『メイジさんがカッコよすぎてヤバイ件について』です。」
因みにこの場にメイジはいない。メイジが本気でスキルを使って探そうとしても見つからないようにメンバーで隠蔽した。メンバーに全能神がいるお陰で楽にすんだ。
「で?それがどうしたの?そんなの最初から分かりきってることじゃない?」
マアトが言った言葉に皆が頷く。そんなの当たり前だよと。
「良いですか?メイジさんはカッコよすぎるんです。そのカッコよさにより私達はメイジさんに落とされました。本望です。しかしカッコよすぎるメイジさんは意識していない所で多くの女性を落としてきました。落としてきた女性の中には想いを抑えきれずに強行作に出た女性もいたということです。その第一人者が彼女です」
アメリアの声とともに1人の女性が立ち上がる。
「はい。私がやりました!」
ヤケクソ気味にそう言ったのはニャルラトホテプ。彼女は恐れている、罰を。いくら強大な力を持つニャルラトホテプだとしても『メイジ恋人界』ではアメリアには逆らえない。抜を下されたのなら従うしか無いのだ。
「貴方についてはメイジさんが許諾していたので無罪です」
「や、やった!」
「但し2度目があった場合は1年間貴方からのメイジさんの接触禁止になります」
「ヒィッ!?」
神々にとって1年は一瞬で過ぎ去ってしまうようなものだが、メイジと会えない1年間はソレはさながら地獄。水を失った魚と同類と言ってもいい。
「それって死刑宣告と同じじゃないのよ···」
アマテラスのその言葉に頷く皆。この会議では『メイジに1年間会えない=死』のようだ。
「コホン!···このような自体を未然に防ぐ方法を思案するのが今回のメインテーマになります!」
そうして世界の頂点の力を持っている者立たちの下らない会議が始まった。