~ツンデレデレデート~
俺はこんなに小さいメイドを連れているという事で世間からひそかにロリコン認定されているらしいメイジです。さらに自称『とても紳士な団体』から眼を付けられているらしい。怖いです。何でもその『とても紳士な団体』はまだ発達途中の男性や女性を影から見守り、愛でるというコンセプトという非常に変態でロリコンな組織のようだ。そして今日はエクスとのデート、という事で警戒はしておこう。今日のデートは王都でする予定だが、どうやらその紳士(変態ロリコン)団体はグローバル団体のようでアステラだけでなく広い地域に信仰者がいるらしい。
「どうしたの!早く行くわよ!」
「へいへーい」
まぁ、エクスに手を出してきたらどうなっても知らないけどな。
·········
······
···
「ほらっ、手をつなぐわよ」
「えっ、どうしたんだエクス」
「何よ、デートなら普通なんじゃないの?」
「まぁ、しても不自然じゃあ無いな」
「ならするわよ、周りに変に見られたく無いもの」
「···おう」
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sideエクス
やっと2人きりで1日一緒にいれる···えへへ。メイジはいつも誰かしらの女の子といるからね。今日は独り占めね!それに手も繋げたし!今日は夜まで2人きりだから···えへへ···。
(何かデートっていうかお守りだな)
「え゛、なによそれ」
「···あ(心読まれた···)」
「それなら私にだって考えがあるわよ」
ふふふ、見てなさい。度肝抜いてあげるわ。グリモと特訓した賜物を!
「『擬人化』!」
私の周りに煙が発生し、視界が高くなる。
「ファッ!?」
「これでどうなのよ!」
私がいつも行っていた擬人化。これは剣から人へと変わるものだった。しかし今回は···。
「大きくなった?」
「どう?これなら周りからも立派なデートに見えるし手も繋ぎやすいでしょう?」
「あぁ···見違えたよ」
「ふふん、これで思う存分デートできるわね!」
えへへ、今までは下から見上げていたけど今は少しだけ見上げる背丈になった。メイジとの距離が近くなった見たいでうれしい。
「さぁ、行くわよ!」
「ちょっと待ってくれよ!」
·········
······
···
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sideメイジ
「やっぱり最後はここね!」
「···マジか」
どうしてこう異世界の女の子たちは勘違いが激しいのか。経験上嫌な予感はしていたがやはり最後にたどり着いたのはラブなホテルだった。
「だ、だって二人きりなんでしょう?家に帰ったら二人きりにならないじゃないの」
「それはそうなんだが」
「··················」
「どうした?」
「私が、こんなに緊張して言ってるのに···分かってくれないのね···」
「···!?」
「私だって···そういうときぐらいあるわよ···バカ」
「························行くぞ」
「···!」
「こんなに可愛いメイドさんの頼みを断る男はいないぞ?」
「······うん···」
この晩は、エクスと深い深い付き合いをした。