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くるんと回ってポーズ

この世界に来てから10日ほど経った。

灯華と暮らし始めて引きこもりのヒモ状態の私にやっと転機が訪れた。



「詩音、やっと学園と密に話し合った結果がでました。学業と学行は参加しないで良いそうです。四鬼の名は血族の中でも畏怖の存在でなければならないそうで四鬼の者は代々免除されるので詩音も適応されるそうです。しかし、学校に行く事は可能です。ただ、なるべく学校で戦闘を仕掛けられない様にして下さいね?私が心配してしまいます。血族は負けは許されない風潮がありますので気をつけて下さいね」



わーい。本当に学校に通う事だけ許された。

さらば学校の青春。こんにちは、不良への道。



「学校の設備も使って良いそうですので楽しめますね!」



それって武器の事だよね?戦闘だよね?

う〜ん、数日間は自分の身体能力の凄さにヒャッハーと喜んだが闘うとなると相手を怪我させるんだよね?いくら覇王君の記憶があり、人を殺した記憶や感触があるからと言って、それはそれ、これはこれなのだ。この世界に来てから夜な夜なうなされている。

私は人を殺さず生きてきたのだから私がヤッたのじゃないと分かっていても罪悪感を感じてしまう。

なので戦った事のない私は人と闘うと言う行為に引け目を感じている。

しかし、この世界には魔物が存在する。命を奪い合う事はこの先覚悟は必要だろう。



「明日から学校行っても良いの?」



そう聞くと灯華はハイと微笑み頷いてくれた。



「なら制服を着てくる」



私は自室に急いで戻り、制服に着替える。

鏡の前でくるんと回って見る。

うん、今日も良い無表情だ。

やる気のない表情なのは仕方ないよね。

チェックしてすぐに灯華の元へ戻る。

そして、鏡でした様にくるんと回ってサービスでポーズをとってみた。



「可愛いわ詩音。写真に撮っていい?」



生暖かい眼で見られた気がする。

とりあえずカシャカシャとられながらポーズを変えながら灯華に話しかける。



「学校に通う事はオーケーなら何をしていいの?」



そう言うと灯華は写真を撮るのを止めて首を傾げる。



「そうですね。する事ないですよね?実際に詩音の学科は戦闘科扱いなのでランキング戦への参加資格はあるのじゃないかしら?私が通っていた時、数回だけですが四鬼の者がランキング戦で対戦者を戦闘不能の再起不能までやっていたので参加はアリだと思いますよ?」



……再起不能。うん、野蛮だ。

私は学校で大人しくしておこう。



「私は戦いは好まない。だから、友達作りをしたい。駄目?」



灯華からまた生暖かい眼で見られる。




「良いと思われますよ。学校とは学ぶ事も大切ですが友人作りも大切です。詩音ならすぐに友達できそうですね」



友人作りは大丈夫だけど自分の学科に行くのは無し。

四鬼の名を持っている限り、血族以外に負ける事は許されず、闘う事は許されている。

まぁ、私が負ける事はないけどね。自称最強ですから!



「それと詩音の髪はちょっと特殊なのでこの髪留めで結んでおきますね」



灯華は私の髪を取るとポニテにしてくれた。

私の髪はマダラの紫と銀の髪だったが黒に染まった。



「これは?」



「魔封じの髪留めです。魔封じと言っても血族しか意味を成さない髪留めですよ。髪の色の特徴でどの血族か分かりますから他の血族はこの髪留めを付けて行動するのです。四鬼一族は余り表に出てこないので必要としなかったみたいですね」



おぉ、黒髪に変わった!

なんか魔法みたいでテンション上がるよ!

こう言うのを私は待っていたんだ!

魔法を使いたいけどまだ私自身が慣れてないので扱わないが呼吸するように優雅に使えるようにしたいな。

とりあえず私は灯華に伝える事は伝えよう。



「灯華、ありがとうね」

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