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特別機関―暗殺課―  作者: 黒瀬 狗痲
第1章―鎖で縛られたモノ、手綱を握るモノ―
1/5

序章

「候補生の方は此方に付いて来て下さい」



 第一印象は病人。

 純白の髪を肩甲骨の辺りまで垂らし、漆黒のコートを纏った少女で、紅い眼の下には濃いくまを浮かべている。 

 十代後半と見受けられる歳の割には身長が高く、痩躯だが鋭い雰囲気が漂う。

 そんな少女の周りにいるのは、32人全員二十代半ばの男達だ。緊張した面持ちの男もいれば無表情で突っ立っているものまで様々だ。

 少女の声に従い、皆で移動すると大きな扉の前に辿り着く。少女は振り返ると、男達全員によく通る声で言葉を紡ぐ。


「今回の試験官を務めます、黒瀬です。今から試験を開始します。試験方法として3つの内1つを選んで試験に臨んで下さい」


 そして一呼吸置いて、言葉を続ける。


「では、3つの試験方法をお伝えします。

  1、射撃手の射撃を避ける

  2、武器を持った囚人相手に素手で相対し、時間まで生き残る

  3、試験官である私の初撃を避ける

 以上です。

 猶、諸説明としましては、

 1番の射撃する玉数は受験者数と同じ。

 2番の囚人の数は受験者数プラス5人。

 3番は受験者全員に対して私1人で勝負いたします。

 では、今直ぐ試験を開始いたします。1番を受験されたい方は扉の奥へ。合図があるまで狙撃はされません」

 集団がざわつくが10人の男が扉に向かって歩き出す。そのうちの1人がヘラヘラしながら、他の男達に宣言する。


「どーせ撃たれても殺されはしない。先に行ってパパッと合格してくらぁ!」


 扉が閉じ、試験官である少女と22人の男達が残された。

 少女が溜息を吐きながら、言葉を吐き出した。


「合格以外は死ぬだけなのですが・・・」


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