三十九. 一人の力
案外更新できました。
いや~、なかなか進まなかったから、正直焦ってたんですよ。
非常にやりにくかったのでグダグダな場所多数です。
そこらへんは大目にみてください。
では三十九話どうぞ!
吐きそうになりながらも(酔った)バスを乗り切った水裟。今、空港についたところだ。「飛行機だー!」と叫ぶ八千代。ちなみに飛行機は全く見えない。
興奮した八千代を隣に飛行機に乗り込んだ。
*
吐きそうになりながらも(酔った)飛行機を乗り切った水裟。生徒達はついに沖縄にやってきた。灼熱の太陽の光が水裟たちを照らしている。それは、水裟たちの住んでいるところとは比べ物にならない暑さだった。
「暑いね水裟。こんなのじゃ凍え死んじゃいそうだよ~」
八千代は凍え死ぬの意味を知っているのだろうか……と不安になる水裟。
初めの訪問場所は首里城だ。赤瓦で有名なあの赤い城。水裟は酔い止めという強い味方を持ったため、吐きそうにならずに首里城に着くことが出来た。
ちなみに須永はバスガイドさんにテンションが上がっている。
首里城では班行動だ。水裟、矢筈、雛流、八千代、須永、奏の6人での行動となる。須永が「この修学旅行で新技を作るぜ!」といきなり宣言してきた。まぁ頑張ってもらおう。
城の中に入っても勝手な行動をする奴が多かった。ひとまず八千代は迷子でどこかに行ってしまった。須永は「つまんねー!」と叫びだした。矢筈はガラスにべたべた張り付きながら見ている。こんなめちゃくちゃなチームワークで地獄戦大丈夫なのか……と不安になった。
「弓矢の練習場所とかないのかな?」
奏までそんなことを言ってしまった!
――――まずい……変な影響を与えてしまったのか!
そんなことを心で思う水裟だった。
*
首里城での体験も終了し、生徒は部屋へといった。
色々と疲れたのか、水裟たちはすぐにベッドにもぐりこんだ。すると、隣の部屋の女子から声が聞こえる。
「ねぇねぇ、恋話しようよ~」
「あんたは誰が好きなの~?」
「矢筈君!」
「私も~!」
「私もなの~。ライバル出現!」
――――意外と矢筈がモテている!
そこに驚いた水裟。その後心の中で思う。
――――そういや私たちは修学旅行に来て何早く寝ようとしてるんだ! ここは夜遅くまでお話するべきじゃないのか!? 何か話題を作ってみよう!
「雛流~」
水裟は雛流をゆすった。だが起きない。
「雛流~」
起きない。
「雛流!」
枕で顔面を思いっきり殴った。そしたらやっと起きた……と思ったら思いっきり枕で殴ってきた。
「何? 水裟」
「水話しようよ~」
「何、水話って?」
「水氷心のお話」
「つまんね!」
――――くそ! どこがつまんないんだ! 水氷心について1晩語り合おうじゃないか!
「いいね~、水話!」
「私も……まだ分からないこといろいろあるし……」
八千代と奏も水話がしたいようだ。というわけでベッドを囲む形になり、水話を開始した。
「さぁ奏君。何でもいってくれたまえ!」
「私が音の水氷心。水裟ちゃんが和の水氷心。雛流ちゃんが知の水氷心。八千代ちゃんが明の水氷心でしょ? 他にはどんなのがあるの?」
「残ってるのは体の水氷心と暗の水氷心。それぞれ特徴があって……」
そんな話を2時間ほどやった。
もう午前1時。奏が最後の質問をした。
「じゃあさ! 最後に強さの秘訣を!」
「まぁ、私も強くはないけど……天国の技には合体技があるんだ。矢筈と雛流で電磁砲、須永と八千代でシャイニングブーメラン。それを出来るチームワーク! それと、個人の必殺技とか必要かな」
「へぇ~……ありがとう! 色々詳しくなれたよ!」
「どういたしまして」
そして4人は静かに寝た……
*
2日目、今日は海へ行った。エメラルドのように輝く海に、太陽の光が反射してキラキラ光っていた。
そこからは分かれて体験学習の時間だった。天国のメンバーでいうと、女子チームはカヌーへ。男子チームはバナナボートの体験に行った。
*
須永と矢筈はバナナボートに乗り込み、引っ張ってくれる船の運転手さんに「お願いします」といい、バナナボートは出発した。結構ゆっくり引っ張ってくれているので、安定して乗れた。
その時、須永がありえないことを言った。
「時速80kmでお願いします!」
「何言ってるんですか須永さん! 危険ですよ!」
「別にいいけど……落ちるなよ」
運転手さんはすんなりOKサインを出してくれた。
進むスピードはみるみる速くなり、安定感を保つのに気が回らないくらいの速さだった。
目が回る矢筈に対して、須永は真剣な眼差しでまっすぐ前を見ていた。
(この速さだ。この速さが……俺のブーメランにあれば……)
そんなことを考えながら……
次話、修学旅行編ラスト!(編っていうほど長くないけど)