二十七. 最後の姿
うわわわわわ~
勢いで書いちゃいました。
獄等王は水裟を殺して、水氷輪を奪い取るという決断をした。
王や海梨姫はもちろん、天国護廷7の皆も驚いていた。だが、体が動かず戦えない天国護廷7の皆は、どうすることも出来なかった。
「地獄護廷7、地奈姫。あの技で殺すぞ。これくらいじゃないと死なないだろう」
王はニッと笑いながらこっちを振り向いた。
天等王は、鋭い目つきで獄等王を見ていた。天等王には、どんな技か分かっているのだろうか。
「さぁ!皆のもの!この剣に全ての力を注ぎ込め!」
王は黒い剣を前に突き出す。他の地獄の者は、その剣に全てのパワーを注ぎ込む。
天等王が質問した。
「本当にあの技をする気か?」
「そのつもりだが?」
天等王の目つきは更に鋭くなった。
「海梨姫!皆のものを連れて天国へ帰るぞ!このままじゃ……わしらも死ぬ!」
「はい!分かりました!」
急いで帰ろうとするものの、2人で5人を抱えるというのは、かなり時間がかかり、間に合わない状況になってしまった。
「間に合わない!」
「どうするんですか!?王!」
「どうすることも……」
天等王も頭を抱え、諦めた表情になった。
そんな時、海梨姫に抱えられていた水裟が自力で立ち上がり、みんなの前に出た。
「王……海梨姫……皆を下ろしてください……」
言われた通りに、皆を下ろした。
その衝撃で、皆が目を覚ました。
その後に、水裟は大きく腕を開いて、皆をかばうような姿勢になった。
「まさか……水裟!やめるのじゃ!」
「水裟!」
天等王と海梨姫も、水裟の信じられない行動に、動揺を隠し切れない様子だ。
「私のせいで……八千代や須永も、あんな大ダメージを食らったんだ……私の家に地獄が攻めてきた時も、私が弱いせいで矢筈が大怪我を負うことになったんだ。色んなところで……私が足を引っ張っているんだよ」
「そんなこと……」
「そうだから……最後くらい……役に立ちたい」
覚悟をし尽くした表情だった。皆を守ると……
地獄側が、準備が出来たようで、獄等王はとても笑顔だ。
「さぁ、天国の姫53代は、早くも終了だ」
黒い剣を水裟に向けた。
「ほほう。最後くらいは役に立とうと、皆を守るか……悪くない決断だな」
黒い剣を引き、一気に突き出した。
『地獄バースター!』
黒い剣の形をした剣先が、水裟に向かって突き進んでいった。
そして、水裟に突き刺さった。
皆が見た光景は、水裟が大量の血を流して、倒れた姿だった……
地獄バースターがよく分からない方は、
http://www.youtube.com/watch?v=UAo7imInyaM
これの黒色ver.と思ってくれたらいいです。
次話、どうなる水裟!?