十八. シャイニングブーメラン
遅れてすいませんでした。
色々あってテスト終ってませんが更新しました。
笑の水氷心……須永をスカウトするしかない。
水裟はとっさにスカウト方法を思いついた。
「八千代!」
「ん?何?」
ドラゴンに苦戦していた八千代が、水裟の元へとやってくる。
「須永をここに連れてきてくれ」
「須永君?うん、分かったよ」
八千代は、急いで須永を呼びに行った。
そして、八千代は須永を呼んできた。
「おお、どうしたんだ?ってか何で和服?」
「説明している暇はない!天国の笑の水氷心を持つものとなれ!」
「……何言ってるんだ?天国なんてあるわけないだろ?」
須永からはそう返ってきた。
しかし、ここまでは水裟の予想通り。ここからだ!
「あるよ!なぁ?八千代」
「うん、あるよ」
八千代がそう言った後、須永は少し戸惑った。
予想通りだ。須永は八千代に惚れている!
水裟は小声で八千代に言った。
「八千代。須永にお願いしろ」
「うん、分かった」
「須永君……お願いします」
何だか告白のシチュエーションみたいだ。
「分かったよ。やってみる」
まさかの大成功。さすがはバカの集まりのリーダー須永!
「矢筈!」
「了解です!姫!」
そう言うと、矢筈は包帯っぽいのを投げた。
「……何?俺に怪我しろと?」
「それをとりあえず右手に巻いてください!」
須永はしぶしぶと右手に包帯っぽいものを巻いた。意外と短かった。
すると、須永の手にはブーメランが現れた。
「おお……」
「さぁ!戦ってください!」
須永はブーメランを勢いよく投げた。
しかし、普通に跳ね返された。
須永はその場でがっくりした。
(……やっぱり勝つ方法ないかも)
心の中で水裟はそう思っていた。
矢筈と八千代も体力は限界に達していた。
雛流は動かないので大丈夫なものの、電磁砲は全然効いていない。
だが、突破口はあるはずだ。この世に無敵なんざいない。
水裟は矢筈が持っている天国護廷7についての本をとった。
そこで分かった、まだ1回も使ったことのない技があった。
「シャイニングブーメラン……」
ここで1つ言うが、地獄の生物は光に弱いという事を、事前に矢筈に聞いていた。ということは、ブラックドラゴンも……
「八千代!須永!」
水裟は大声で2人を呼んだ。
「私の言うとおりに動いてくれ!」
2人には何をしたいのかは分からなかった。
でも、何も出来ない今、言うとおりにするしかない。
「まず、八千代!ビー短をブーメランのへっこんだ部分に光を注入してくれ」
「え?ちょっと!どうやって光を注入するの!?」
八千代は凄く戸惑っている。
そこで、矢筈が叫んだ。
「光剣と叫んでください!」
「分かった!光剣!」
八千代のビー短は、光で覆われた。
その光を須永のブーメランに注入する。
「須永!勢いよく投げろ!」
「おう!」
須永は勢いよく投げた。綺麗に空中を通っていく。
「八千代!それを思いっきりビー短で叩け!それで完成だ!」
八千代は言われた通り、ブーメランを叩いた。
するとブーメランは、大きな光を覆いながら、はやぶさのようにブラックドラゴンに突っ込んでいった。
「これが、笑と明の共同技!」
『シャイニングブーメラン!!』
次話、ドラゴンと決着です。