十三. 明の水氷心
なんとか調子を取り戻せた……
十三話です!
~学校~
他から見たら珍しい光景だろうが、水裟、雛流の2人で登校していた。
それは、もちろん八千代をスカウトするためなのだが……
「……遅いね。八千代さん」
雛流が待ちくたびれたように言う。
それもそのはず。八千代は凄まじい遅刻回数の記録保持者。この高校、影月高校のギネス的なものにも載っている。
「雛流……ここは一時休戦だ。昼休みにしよう」
「それがいいかもね……」
~2-Dクラス教室~
八千代が来ないまま、朝のSHRが始まった。
担任の鈴木先生が話し始める。
「よ~し。出席をとる」
どんどん呼ばれていく中、八千代の名前が呼ばれる。
「如月八千代……は、どうせ遅刻だろ。はい次」
教師の癖にその扱いはいいのだろうか。
すると、後ろのドアが勢いよく開く。
「おっはようございま~~す!!」
「うるせーー!!」
鈴木先生の必殺チョーク投げ発動!!(久しぶり)
そのチョークは見事に八千代のでこに命中した。
「いたたたた……ごめ~んね☆」
本当のバカだと水裟は思った。こいつはただの笑としか思えない。
そうして、大波乱の午前中は終了する。
~昼休み・屋上~
水裟、矢筈、雛流、八千代は屋上にいた。
そして八千代は思いっきり宣言する。
「今から私は、必殺焼きそばパンを買いに行ってくる!」
何の宣言をしているんだこいつは。
「では!」
八千代はダッシュで購買に向かった。
それで残ったのは3人だ。
「でさ、矢筈。笑の水氷心の特徴は?」
「えっとですね……皆を盛り上がらせるムードメーカーで、面白い人ですね」
これは、意外と八千代にはあてはまらない。あいつは、冗談でなく本気であれだからだ。
「じゃあ、明はどうなの?矢筈君」
「明は……いつも明るくて癒し系なんです」
「ほら!これなんじゃない?」
「あいつ癒されるか?逆にストレスを感じるんだが……」
水裟にとって八千代は、ストレスの原因だと言う。
すると、矢筈が喋りだした。
「あの……まだ続きがあってですね……」
「「続き?」」
2人とも疑問そうな表情だったが、矢筈によると、癒し系ともう1つ特徴があるらしい。
「それは……姫ととっても仲がいいんです」
つまり今回で言うと、あくまで仮だが、水裟と八千代はとても仲がいいことになる。
「陰ながら支えてくれる優しい人だったそうです」
「……それならあてはまるかもな……」
水裟はうつむいたまま答える。
「あいつは小さい頃からいろいろと助けてくれてるからな」
それは小学生の頃……………………
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次話は過去編ですね……