貞操逆転世界で変な風習のある村に行く話
あの雲……貞操逆転みたい。
特に変わった事もなく平穏な高校生活を送っていた俺はある日、目が覚めたら男女の貞操観念が逆転した世界でイケメン大学生になっていた。
「……なんでさ」
多少困惑はしたが取り敢えず自分がどんな人物なのか知るために部屋を漁っていると、祖父らしき人物からの帰ってこいという内容の手紙が大量に見つかった。
ので、一旦帰ることにした。電車やらバスやらで移動して田舎の村へ向かい、バス停でそれらしき老人と合流する。
「久しいな、そら」
「うん。久しぶり、爺ちゃん」
「……着いてこい」
言われた通り爺ちゃんに着いていき、女だらけの村を抜けて裏山の長い階段を登る。
「お前は、この村のことを覚えておるか?」
「まったく」
「だろうな……」
首を傾げていると、爺ちゃんは一つ一つ丁寧に語り始めた。
長い話を要約すると
この村には守り神がいる
大昔に酔っ払った女が祠を壊して守り神の怒りを買った結果、男児が生まれにくくなり徐々に人口が減り始める
事態を重く見た村長が成人を迎えた男の中から一人を巫男として選ぶ制度を作り何とか人口を維持してきた
しかし、流行り病によって大勢が死にその中に現巫男の父と次期巫男候補の兄がいた為お前を呼び戻した
とのことらしい。
「巫男の役割は、一人でも多くの子供を作ること。それだけだ」
「なるほどね」
「儂は帰る。守り神様に祈ったら、あの一番でかい家に行け。後は好きにしろ」
神社がある頂上に着くと、爺ちゃんはそれだけ言って階段を下りていった。
手を合わせると体力が少し増えた気がした。
ーーーー
階段を下りたら夕方になっており、自炊が出来ないので晩ご飯をどうするか考えながら新しい家に帰ると、黒髪ロングでグラマラスな体型のオバ……お姉さんに出迎えられた。
「久しぶりね、そら」
「あ、はい。初めまして」
「ふふ、そんな他人行儀にしなくてもいいのよ。わたしはあなたのお母さんなんだから」
「え? 母さん?」
「そうよ、これから一緒に暮らすお母さんよ。よろしくね、そら」
「よ、よろしく」
まずい。今の俺からしたら美人なお姉さんにしか見えないのに……いくら巫男とはいえ、母親はアウトだよなぁ。
そんなことを考えながら母さんの手料理を食べたり(一人で)お風呂に入ったりして夜、一緒に寝室へ行くと布団が一つしか敷いていなかった。
「それじゃあ、一緒に寝ましょうか、そら」
「ん~……うん」
「ふふ、良い子ね」
背中を押され先に布団に入ると、母さんが毛布の代わりと言わんばかりに上に乗って抱きついてきた。
見た目相応の重さと温かくも柔らかい感触に飲み込まれないよう素数を数えていると、母さんは俺の頭を撫でながら耳元で喋り始める。
「巫男の役割は、もう分かってるわよね?」
「うん」
「でもね、自由に出来たら生活にならないでしょ? だから、皆が寝静まった夜になら、好きにしていいことになってるのよ。もちろん、巫男であるあなたに拒否権はないわ」
要するに、夜這いが合法ということだろう。母さんは身体を起こすと、恍惚とした表情で俺を見下ろしながら赤い唇をジュルリと舐める。
「そしてこの村は縦社会であり、今一番偉いのは現巫男の母であり最年長の私……つまり今晩だけは、私があなたを独り占め出来るのよ。ああ、とても可愛いわ、私のそら」
顔を掴まれ、無理矢理舌を入れられる。息が出来なくなり、気を失い……そうになったところで何とか解放された。この世界の男なら絶望して泣くところだろうが、俺からしたらご褒美でしかない。
「ハァ……ハァ……母さん」
「ごめんなさいね、そら。でも、私も……私たちも限界なのよ。あの人が死んで、欲求だけが溜まり続けてるの。だから――」
「いいよ」
「……え?」
「気持ち、よかったから」
「ダメ、ダメよそら。そんなこと言われたら、私……」
「俺の初めて、母さんに滅茶苦茶にしてほしいな」
「ああっ! そら! そら!」
獣に堕ちた母さんの叫び声は一晩中鳴り響いていた。
ーーーー
翌朝、目を覚ますと母さんは仕事に行った後だったのか既におらず、用意されていた朝ご飯を食べた後は次の相手を探すために村を散策することにした。
周りにジロジロ見られながら歩くこと数分、銭湯を見つけたので入ってみると黒髪ショートでスタイル抜群なお姉さんが番台に座っていたので狙いを定める。
「あ、いらっしゃいませ。大人は三百円になります」
「身体で払います」
冗談まじりでそう言うと、お姉さんは悲しそうな顔をして俯いた。
「えっと……ごめんなさい、わたしはダメなんです」
「なんで?」
「わたしはもう……赤ちゃんを、作れないんです」
「……そんなの関係ないよ」
「……え?」
驚きはしたが俺からしたらどうでもいいというか早くヤリたいので、真剣な表情を作ってお姉さんの手を両手で包み込むと頬を赤く染めながら縋るような目を向けてくれる。
「そんなの関係ない。俺は、お姉さんとしたい」
「そら……くん……」
「一緒にお風呂、入ってくれる?」
「……はい」
手を繋いだままお姉さんと女湯の脱衣所に入り、お互いにお互いの服を脱がすとお姉さんの身体はもう準備万端だった。
「は、恥ずかしいからあんまり見ないで」
照れながら大事なところを隠そうとする可愛らしいお姉さんと洗い場に入り軽くシャワーで流した後、まずはお姉さんにその柔らかいスポンジを使って身体を洗ってもらう。
「んしょ……どう、ですか?」
「柔らかくて気持ちいいよ、お姉さん」
「嬉しいです……もっと、頑張りますね」
その後は逆に丁寧に洗ってあげて、我慢できなくなったお姉さんと……。
だらしない顔で気を失っているお姉さんを床に放置した後、もう一度シャワーで身体を流して湯船に浸かっていると黒髪ロングの清楚そうな女の子がドアを開けて入ってきた。
「……え!?」
彼女はお姉さんを見て驚いた後、女湯で男と目が合ったことにさらに驚いて完全にフリーズしてしまった。
数秒後、再起動した彼女は一旦外に出て戻ってくるとこっちをチラチラ見ながら身体を洗い始めた。手招きしてあげると、真っ赤な顔で唾を飲んで隣りへやってくる。
「お、お邪魔します」
誘われたことで吹っ切れたのか、彼女の目線は分かりやすく一点を捉えて離さない。俺もまだ満足してなかったので、彼女に相手をしてもらうことにした。
「触ってみる?」
「やっぱり……あの! 巫男様ですか!?」
「うん?」
誘惑すると急に鼻息が荒くなった彼女に話を聞くと、自分は耳年増で他の子と違って巫男についても知っており実は凄く期待していた(要約)と言われた。
「あの……わたし、赤ちゃん作れるようになったんです。だから……」
「いいよ、いっぱい気持ちよくしてあげる」
「お、お願いします……」
見た目と違って彼女の欲求は底なしだった。
ーーーー
それから数日、毎晩二、三人のお姉さん方に襲われたり嫉妬でむくれてる母さんを慰めたりする日々を送っていたある日、前に見た時は閉まっていた駄菓子屋が開いていたので入ってみる。
レジに座っていたのは、金髪ロングでスリムな体型のヤンキーみたいなオバサンだった。レジの台に座ってオバサンとお喋りする。
「んお? 巫男様じゃねーか。いらっしゃい」
「どうも、オバサン今暇?」
「まあ、暇だけど……」
「溜まってるから相手してくれない?」
「いや、何でアタシなんだよ!?」
「オバサンが綺麗だから」
キメ顔でそう言うと、オバサンの顔が一瞬で沸騰したように赤くなる……が隠すように逸らされてしまう。
「バッ! いきなり何言ってんだお前!」
「ダメ?」
「……ダメに決まってんだろ」
「何で?」
オバサンは無言で立ち上がると、俺を睨みながら服を捲ってその膨らんだお腹を見せつけてくる。
「本気なんだな?」
「うん。一回でいいからさ……」
「……一回だけだからな」
「ありがとう、オバサン」
赤ちゃんを傷つけないように優しく抱きつくと、オバサンはまんざらでもなさそうに抱きしめ返してくれた。
「こんなのに興奮するとか、変態だなお前……」
「変態な男は嫌い?」
「はっ! 好きに決まってんだろ、バカ……」
オバサンとの恋人のような時間はたくさん続いた。
ーーーー
この村に来て半年、本当に体力が増えているような気がするのでたまにお祈りしていたのだが、今日は不思議なことが起こった。
突然目の前に光が集まり、巫女服を着たドヤ顔ののじゃロリ狐ババアが現れたのだ。どうやら百回目のお祈り記念にある程度の願いを叶えてくれるらしい。
「男児の出生率を元に戻すとかどうじゃ?」
「それは勘弁してください」
「なんでじゃ!?」
驚いている神様をジッと見つめているとなぜかキメポーズを取り始めた。可愛い。
「俺と子作りしてくれませんか?」
「不敬ー! 不敬じゃぞ貴様ー!」
「ダメですか?」
「いや、ダメというわけでは……ゴニョゴニョ」
胸の前で指をツンツンしながらなんか言ってる神様の顎を持ち上げてみると、一瞬で顔が真っ赤に染まった。
「あの、わし……こーゆーこと、初めてじゃから……優しく……」
~完~
村
高校がないので十六で成人だが説明が面倒くさかったので大学生にした。
余所者の血が混ざることを極端に嫌う。
誰がいつ巫男の家を訪ねるかは予め話し合いで決められている。
主人公
対になる名前 空と海 そら
凶兆である双子だったので物心付く前に施設に捨てられた。
お爺ちゃん
主人公の態度がおかしいことに気付いていたが村が救われるならどうでもいいかと無視した。
母親
前巫男の妻であり現巫男の母でありさらに最年長なため権力が強い。
夫と違い積極的な息子にガチ恋中。
番台のお姉さん
まだ若いのに作れない身体になってしまい悲しみに暮れていたがそれでもいいと言ってもらえて依存した。
少女
耳年増なので巫男について知っており主人公が銭湯に入るのを見て急いで準備してきた。
普段一人でどう慰めてるのか見せるやつをやりたかったが文字数の都合で没になった。
駄菓子屋
最初は乗り気じゃなかったが激しく求められた結果自分から求めるようになった。
のじゃろり狐ババア
全ヒロイン攻略後に百回お祈りすると出会える隠しヒロイン。
三百年生きてるくせに一度も経験が無いので一番チョロいうえに一番ザコ。放置しすぎると病み始めるので注意が必要。




