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清川家の日常  作者: planet
2/21

智花が怖いです、どうすればいいですか? by秀明

後輩って、誰ですか?


はい、あともう少ししたら詳しいことを載せるのでしばしお待ちくだされ。



ゴールデンウイークだから調子に乗って2日連続投稿しました。



感想などあれば、遠慮なく書き込んでください。

〜秀明視点〜



家族の誰よりも早く起きた俺は家族を起こすために、まず、妹の部屋に向かった。



今日、朝ご飯の作り方を教えてほしいと言っていたからだ。



とりあえず、ドアをノックし、部屋に入る。



まだ、眠っている…………。



まあ、まだ六時前だから仕方ないか……。



妹の智花のベッドに近づく。



「……お兄ちゃん?」



「ん、どうした?」



「…………むにゃむにゃ」



「何だ、寝言か……」



それにしても、智花の夢の中で俺が出てくるとは、兄冥利につきるなあ…………。



それにしても、可愛いなあ……。



ちょっと幼く感じるけど、またそれがいい。



「ソーダ買ってきて……」



智花の口から衝撃的な台詞が出てきた。



「俺をパシリにしないでください!!」



まさかのパシリにされました。



いや、でも何か面白そう!!



人の寝言は面白いのが多いからね!!



俺は寝言を聞き続けることにした。



「…………お兄ちゃん、駄目だよ。そんな所舐めちゃ……、そこはおしっこするところだよ……?」



「ちょっ、俺、何しちゃってんの!?」



まさか妹である智花にそんなことをしでかしてしまっただなんて……。



俺は兄失格だ……。



「何で便器を舐めてるの……」



「いや、本当に何しちゃってんの!? 俺!!」



確かに変態だ!!



変態のベクトルの方向が違うけど!!



……てか、そんなイメージなのね……、智花の中では……。



「落ち込んじゃ、駄目だよ。お兄ちゃん」



「夢の中でも気遣ってくれるのか……、さすが我が妹……!!」



「……通報したから」



「落ち込むわっ!!」



前言撤回、何か恐ろしい妹だ!!




「お兄ちゃんが死んでも、私泣かないよ……?」



「殺された!? 俺、殺された!?」



もう、訳わからん!!



俺は流れ出る涙を抑えきれずに、大量にそれを瞳からこぼしながら部屋を後にした……。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆

〜秀明視点〜



妹がアレだったので、今度は姉の美代を起こしにいくことにした。



最近バイトが忙しいらしく、休日以外はいつも働きに行っている。



今日は日曜日。



休みだから、ぐっすり寝ている。



んー、起こさない方がいいかな。



ご飯ができるまで寝かせてあげよう。



俺は美代の部屋のドアから遠ざかった。



まあ、あと三十分したら起こすけどね。



何やら危険を察知したのか、美代ねぇは身震いをしたのであった。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆




とりあえず、朝飯を作った。



内容は、白ご飯に味噌汁、鮭の塩焼きにサラダ、あとゴーヤーチャンプル。



ゴーヤーチャンプルは甘めに作ったから、あいつらも美味しく食べられるだろう。



働きにいく姉の体力を気遣った料理でもあり、また、発育の乏しい妹の発育を願った料理でもある。



まあ、最初は嫌がられたけど、今は大好評だ。



さて、美代ねぇを起こしにいくかな……。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆

〜秀明視点〜



「美代ねぇ〜。起きろ〜」



ドアの前に立ち返事を待つ。



「んー……。あと一時間寝かせて……」



な、なんて図々しい姉だ……。



「ほら、今日は金曜日だから。今日頑張れば明日明後日休みだから。早く起きろー」



ドアをノックする。



「うるさ〜い……。あと二時間寝かせて〜……」



に、二倍にしたよ……、この人。



ってか、それは遅刻するだろ!!



「ほら、美代ねぇ!!」



「…………」



ついには黙り込んだ。



「美代ねぇ。入るぞ」



俺は部屋の中に入る。



衣服が脱ぎ散らかしているし、とてもじゃないけど、見せられない惨状が広がっていた。



「美代ねぇ!!」



俺は叫んだ。



「な、何!?」



大きな声だったからか、びっくりして布団から飛び出した美代ねぇ。




「この部屋を片づけなさい!!」



「えー……、後でするよ……」



「今、やれ!! やらないと朝飯抜き!!」



「は、はいぃ!!」



何故か、美代ねぇは敬礼し、衣服から片づけ始めた。




バイト以外はだらしない姉の手伝いをするため、俺は美代ねぇの手伝いを始めた。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆

〜美代視点〜



片付けは十分程度で終わった。



秀明くんがいつもやってくれるからすぐに終わって助かるなー。



あたしなんか、服を手にとって、秀明くんに渡しただけだ。



「美代ねぇ」



「何?」



「これからは毎日少しずつでいいからちゃんと片付けしろよ?」



「うん、分かった」



「ほんとに分かってます?」



「わぁーてるって!!」



「目が泳いでるぞ!!」



そんなやりとりをしながら、あたしたちはリビングへ向かった。




☆ ☆ ☆ ☆ ☆

〜秀明視点〜



智花も起きてきて、椅子に行儀よく座って待っていた。



「おはよ、お兄ちゃん」と挨拶してきたが、俺は目を逸らし、「アア、オハヨー」と無機質な返事をした。



「なんか嫌われた? 私……」



「俺をあんな奴だと思ってたなんて……、兄は凄く悲しいです」



「いったい何があったんだ……」



美代ねぇが冷や汗を垂らした。



「ま、そんなことより朝飯朝飯」



智花が料理を並べ、俺が食器を取り出し、美代ねぇが料理を取り分けていく。



「「「いただきます」」」



今日も、一日が始まった。

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