はじめに(読み飛ばしOK)
皆様はじめまして。スザキトウと申します。
まず最初にお伝えしておきたいのは、これから書いていく内容は、私が「実績を出した成功者のノウハウ」というわけではありません。むしろその逆で、初めて書いた作品で手詰まりを起こしてしまった初心者の試行錯誤の記録に近いものです。
少し格好つけてエッセイ風にしました。
私は元々、「自分の世界を自由に書ければそれでいい」と思いながらネット小説を書き始めました。読まれなくても構わない――そんな気持ちで投稿を始めたのですが、予想に反して多くの方に読んでいただく機会に恵まれ、一瞬ですがランキングにも載ることができました。初心者としては、ありがたくも信じられないほどの反響でした。
けれど、そこで「もっとちゃんと書きたい」という思いが芽生えたことで、筆が止まりました。何も書けなくなってしまったのです。
なぜ止まったのか、自分でも考えてみました。
理由は単純で、私は「何も知らなかった」からです。構成のことも、ジャンルのことも、キャラクターの描き方も、読者のことも。すべてを感覚だけで書いていた結果、どこに向かえばいいか分からなくなってしまったのだと思います。
それから私は、いろいろな創作論を読み漁り、商業作家やネット作家のインタビュー、執筆指南、ブログ、書籍、YouTube、そして他の方の作品などから、少しずつ知識を集めて勉強しました。
このエッセイは、その自分のために学んだ知識と、自分なりの推測や実感を交えてまとめた「学びの記録」です。
正直なところ、自分にはまだ何かを「語る資格」はないのではないかと迷いましたし、こうして文章を出すのもかなり恥ずかしいです。「なんか意識高い系っぽいな」と思われるかもしれません。
それでも、誰かの参考になるかもしれない。あるいは、間違っている部分があれば指摘していただけるかもしれない。そう思って、思い切って公開することにしました。
また、このエッセイの立場として強調しておきたいのは、私は商業デビューを目指しているわけではないということです。
目標はただ一つ――「自分の世界を、自分で面白いと思えるように書くこと」です。
それがこの文章の出発点であり、すべての前提です。