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人の灯りが消えた世界で  作者: 糸間ゆう庵0358
第二試練 白亜ノ塔
96/211

第二試練46 24階 度胸の間

24階 度胸の間

《四人のうち時間が短かった者 時間解凍+1》

ようこそ白亜の塔バンジーへ!!


大きな深い谷とそこにかかる鋼製の橋。

橋のちょうど真ん中に簡易的に取り付けられたジャンプ台。

乗るとガシャンと軽い音がして違う意味で不安になる。

一応専用の備品はのっぺりした顔の白いマネキンが勝手に取り付けてくれる。


「風穂野、本当にいいのね?押すわよ?本当に押すわよ!」

「は、はひぃ!お、お願いします!」


ジャンプ台の先端に立ち小刻みに震えている伊扇。

恐怖で目を瞑っていて、顔が鬼饅頭みたいになっている。


「本当に押すわよ!」

「はひぃ、ひぃひぃ、お、お願いします!」


ダチョウ倶楽部のようなやり取りを続ける二人。

さっきからこのやり取りを続けているが、二人とも本気だ。


既に秋灯、九装、明音は飛んでおり残すは伊扇だけとなっている。

器具を装着した後、ジャンプ台に乗ってから飛ぶまでの時間を計測されるが、秋灯と九装は特に面白みもなく秒で飛んだ。明音先輩は何気に怖がるかと思ったが、一瞬ためらった後普通に飛んでしまった。

回収された後は、これ楽しいわねと目をキラキラさせていた。


そして、残すは伊扇一人。かれこれ一時間は経っている。

ここまでくると飛ばなくてもいいと思うが、どうやら全員がバンジーを終えないと解凍券が出てこない。


「えい!!」

「ひぃっぃぃぃぃいぁいあいぁいいいいぁあいいあぁぁぁああああああああああああああ」


明音先輩がようやく押した。

さっきから伊扇が叫んだり、泣いたり、躱したり、震えたりとずっと抵抗していたがようやく飛び降りた。

足元に着けられたバンジーのひもが吊り上がり、空中で伊扇の身体がバウンドする。

普段自分の風で空を飛んでいるから慣れているはずなのに、自分で飛び込むのは怖いみたいだ。


「ああぁっぁぁぁぁあああぁ、、げほっ、ぁぁぁぁぁぁっぁっぁああああああ」


一瞬せき込んでから尚も叫び続ける伊扇。

ゴム紐の伸び縮みが落ち着くまでずっと叫んだままだった。

ただ、半泣きの伊扇を回収したがその顔はスッキリしていた。

秋灯:秒で飛んだ。

九装:秒で飛んだ。

明音:一瞬ためらってから飛んだ。

伊扇:一時間経ってから押された


※バンジージャンプで背中を押すのは危険です。

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