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人の灯りが消えた世界で  作者: 糸間 ゆう
第二試練 白亜ノ塔
94/208

第二試練44 22階 走破の間

引用:トライアスロン(オリンピックディスタンス)

※アイアンマンレースやブルータル・エクストリーム・トライアスロン(ダブル・ブルータル)は流石につらすぎたので止めた


途中バイクの終わりごろで伊扇と再会した。

明音先輩と九装はいつも通り競い合っていた。

22階 走破の間

《四人のうち時間が短かった者 時間解凍+1》

スイム(海1.5km)ーバイク(山40km)ーラン(砂漠10km)



一人水を掻きながら海を泳ぐ秋灯。

波は穏やかでプールのように泳ぎやすいが、そもそも泳ぎがあまり得意ではない。

平泳ぎで少しずつ進むが、見えている島まで距離が変わらない。

すでに飽きてきたので秋灯は小休止のため一旦身体を回転させる。


全身を海面に預け、空を眺める。

身体にフィットした水着がきつくてさっきから股間が痛い。


「本当に先に行っちゃうんだもんなぁ」


三人はさっさと先に進んでしまった。

明音先輩と九装はともかく、こういう課題ではいつも一緒にお荷物になっていた伊扇もすでにいない。


伊扇は予想通り泳げなかった、というか泳げても1.5kmを泳ぐ体力がないので、明音先輩と合体した。

明音先輩が小さい身体に両腕を回しがっちりと固定し、身体が重なったまま伊扇が風を射出。海面をジェットスキーのように進んでいった。どうせなら一緒に移動したかったので、明音先輩と伊扇の間に挟んでくださいと頼んだらすごい気持ち悪そうな顔で拒否された。

邪な気持ちがなかったかと言えば嘘になるが、それより面倒くささが理由で頼んだのに。


着ている水着は用意されていた肌に密着するタイプの競泳水着だ。

そこまでエロくない。わけではないが。

ただ、虫けらを見るような目で見られた後、本当に置いて行かれた。

あの視線は癖になりそうなので止めてもらいたい。


ちなみに九装は海面を走っていった。

「濡れるの嫌なんだよね」とジョギングくらいの速度で走っていったが、交友深度が上がらないのはこういう所だと思う。海面を歩く魔術なんてあるなら、俺にも掛けてほしかった。


この後バイクとランも残されている。

すでに憂鬱だが、秋灯は身体を回転させ泳ぎを再開した。

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