動きだす悪
東方大帝国のガルスタン領地に存在する大豪邸そこに怠惰は向かっていた今回の件を報告する為だ。
「めんどくせぇ」
愚痴を吐きながらも大豪邸に到着した怠惰は会議室に向かい扉を開けるとそこには、傲慢がいる。七角形の机に囲まれた7つある椅子の一つそこに彼はいた。
「お疲れ怠惰どうだった」
結果など知っているはずなのに一応確認という行動をとる
「無事ボスは目的の場所に着いたぜ、まぁ初日から何かやらかしてたみたいだが」
「うんうまく計画は進んでいるみたいだね」
怠惰はとりあえず一息つき、空いた席に座る
「それで彼女にリストは渡せたかい」
「あぁ一応渡したぜ、でも必要なっかと思うぜほとんど一緒だったからな」
「まぁ変更になったのは嫉妬のワガママのせいだしね」
傲慢はため息を吐きながら連絡ようの魔術具を取り出す
「じゃあ僕もそろそろう計画を進めようかな」
面倒くさそうな態度とは別に邪悪な笑みを浮かべていた
マヤ・ライゼンスが学園を去ってから一週間がたった。だが、何の連絡のないまま日常が過ぎていく。学園では、講義は一切なく様々な細かい能力テストを行なっていた。オリアナスの学園改革の一貫らしい一体何を考えているのかシーナにはわからなっかた。
学園の寮に戻ると珍しく手紙が届いていた。故郷であるラーゼルス国のライゼンス伯爵家からの速達便だ。ライゼンス伯爵家といえばマヤの実家だ、シーナは急いで封を切る。そこにはマヤの溶岩巨人の禁術について詳しい事情が知りたい、禁術の事情を知っている人達と共にライゼンス家の屋敷に来て欲しいというものだった。
次の日、特別修練室で私はクロとクオリアに手紙の件を話した。
「確実に罠だな」
「やはり、そう思いますか」
禁術の使用がわかれば投獄もしくは死刑の可能性もある、知っている者を消す必要がある
「それでどうするつもりだ」
「私は、マヤちゃんが心配です」
ライゼンス家の目的は分からない、でもマヤが利用されていたのは確かだ
「なら招待に応じればいい」
クロも同じ気持ちなのか、ライゼンス家に行く方針のようだ。
「罠だと分かっているのにか」
「あぁ」
「何故そこまでする一週間前までは戦った相手だろ?」
確かにクロとマヤは争った仲だ、古い知り合いである私は少しマヤの事が心配で何より、何も知らずに利用されていたことが許せない気持ちがある。だがクロがそこまでの理由があるとは思えない。
「質問の答えを知りたいからだ」
「質問の答え?」
クオリアは知らないだろう何せ保健室で三人で話していた内容だ。あの時は無理に質問の答えを求めてなっかたと思うがどうして急にそんな事を言い出したのだろう。
「それにアリアならこういう時間違いなく行くだろ」
「………」
クオリアは黙って何も答えなかった。ただただクロをまっすぐ見つめている、私はアリアという人は知らないが何故かその単語には聞き覚えがあった。それが何かは分からなかったがそれがクロがマヤを助けに行く理由のようだ
「分かった三日待て行くなら、しっかり準備してからだ」
「クオリアさんも来てくれるんですか!」
マヤのことに余り関心の無かったクオリアだが何故か一緒に来てくれるようだ。理由は分からないが災害の魔術師がいるのは心強い。
「あぁこの件に関しては調査を頼まれたからな」
「調査?」
「なんでもないこちらの事情だ」
それぞれ理由は違うみたいだが私達はライゼンス家へと向かう事に決まった。だがその後が大変だった。クオリアは罠の可能性があるから、準備をしていきたい。だがクロはマヤの命の危険がある為すぐに出発したいと言い出して、クオリアがクロの胸ぐらを掴み口論になる、二人の意見に圧倒されながらも、なんとか私は二人を落ち着かせた。結果として、クロと私は軽く準備をし、すぐに出発してラーゼルス国でライゼンス家の情報を集める事に、二日後にクオリアが拠点移動の魔術を使ってこちらに合流する事になった。だがシーナは忘れて祖国に帰ったらクロの泊まる場所がなく、実家に泊めることになるという事に……。
黒いフードを被った一団がライゼンス家の屋敷に集まっていた。
「奴ら本当に来ますかね」
フードを被った一人の男が話しかける、相手はライゼンス伯爵だ
「あぁ大丈夫、あの方がうまく誘導して下さる」
ライゼンス伯爵は毅然とした態度で答えるあの方に絶対の信頼をしているからだ。
「しかし、こちらの情報が王に漏れる可能性はありませんか、もし漏れれば騎士団がこちらに来ますよ」
「安心しろそれもあの方が何とかして下さる」
黒いフードの一団はライゼンス伯爵に恐怖心を持つあの方とは、誰かは知らないが余程の影響力を持つ人物ということは分かった。
「むしろここまで準備させといて、こちらが失敗しないか心配だよ」
「そこは安心していいこちらも失敗するつもりはない」
屋敷に新しい男が入って来て黒いフードの男に耳うちをする
「面倒な事になったぞ、相手に学園最強の魔術師がいるらしい」
「ふむ」
黒いフードの一団が騒ぎ始める、だがライゼンス伯爵だけは落ち着いている
「ふむ問題ない、こちらにはこの国最大の天才魔術師がいる」
そう言うと部屋に赤いドレスを来た少女が入って来た首元に年齢に似合わないアクセサリーを身につけている
「なぁそうだろマヤ」
「えぇお兄様」
少女は虚ろな瞳でそう答える。