3 探索と理解
[アークジャスト学園………か]
どこかで聞いた覚えのある学園名だ……
勿論日本にはそんな学園なんて存在するはずもない
だとしたらそれはどこで聞いたのであろうか
頭を悩ませながら自室に戻るのである
「リリス部屋」
この部屋……つまり今は私の部屋だ
見渡す限りは書籍や本棚などが並んでいて自室とは思えない程広いのだ
[流石……と言うべきかな]
[にしても、目覚めて少し経ってから何か感じたこの気配はなんだろう]
そう言いながら取り敢えず寝巻きのままだと世間的に外に出れる格好では無いためクローゼットを漁る
しかし、普通の服なんてなく殆どがドレスである
[ほ……殆どがドレスでは無いか]
[これで外に出るというのか……ん?]
自分は右端にゆういつドレス以外の服を見つけた
そう、これは学園の制服なのだろう
黒と白を基調にした服装で自分好みだった
今すぐ着たい気持ちもあるが流石に今着るのは気まずいだろう
[取り敢えずいずれは自分好みの服を買いに行かないとな]
[ひとまずはこの黒系のドレスで良いか]
そう言うとドレスを手にした……
しかし、ドレスなんて着たことなんて無いのだ、それは当たり前の話である。
その為ドレスを着るのに5分少々掛かってしまったのだ
[……ひとまずなんとか着れたのは良いけど慣れないな]
[まぁ、その内きっと慣れるだろう]
住めば都と同じ容量で着なれば楽だろうと言う思考をしているのだ
[さてと……ここからだな、取り敢えずは本棚から本を取り情報収集だな]
そう言い本棚に手を差し伸べ本を取ろうとする
その時に一冊だけ黒い本があったのだ
[ん?なんだあの本……]
気になり黒い本を手に取りタイトルを見るのだ
「Arc justice」
本にはそう書かれていたのだ……
[アークジャスティス……どこかで……]
そうこのタイトルにピンと来たのだ
そして頭をフル回転させて記憶を辿りようやく閃き
思い出したのである。
[思い出した!!これは自分が社畜の疲れから解き放たれるゆういつのRPGファンタジーゲーム]
[その名も Arc justice]
[と言うことはこの世界はアークジャスティスの世界なのか]
[とするとこのキャラは、リリス・ブリュンヒルデ]
[悪役令嬢……つまり噛ませ役]
そう、リリス・ブリュンヒルデは悪役令嬢のキャラクターである主人公の事を好きであるが主人公はヒロインを好きである為にリリスはヒロインの事を憎みそして、虐める、それを知った主人公はリリスを倒して、二人はハッピーエンドとなるゲームだ
しかもリリス・ブリュンヒルデは破天荒で気に入らない奴は徹底的にぶっ潰すキャラだったのだ
[合点がいった……どうして父と母は驚いてたのかが]
[だって今の俺……いや私はそのリリス・ブリュンヒルデなのだから]
[あれ?という事は私は死ぬのでは……]
[それだけは何とか回避しないと……]
[取り敢えず言える事はヒロインにちょっかいかけずにどれだけ私が主人公と結ばれるかが重要になってくるのかな?]
そう、全てを思い出し……いかに死なず……いかに幸せを掴むのかを考えたのだ、そして見出した答えがこれである。
[良し……こうなったらゲームになかった新ルートを作ろう……その為には必要最低限の知識を得よう]
[まずはこの世界では剣術や魔術色んな術が重要になってくる]
[この世界での主人公は、カナデ・アカツキ]
[そしてヒロインは、ミユキ・エデン]
[後はこの世界での文字を翻訳出来る魔法を使えるようにしないと]
[確かそれ系統の魔法があったような気が]
[えっと……スペルリーク]
[だったかな?……あっ!!]
自分がスペルリークを唱えた事により文字が日本語へと変換されたのだ
[これなら何とか必要最低限の情報は手に入る]
[そして明日からやるべき事は三つ]
[まず第一に実力を上げること]
[そして二つ目は印象を良くすること]
[そして最後に三つ目はどれだけ死のルートから遠ざけるか]
[この三つを重要にして明日から学園生活を送ろうか]
取り敢えず今から情報収集する為に図書館に向かい更なる情報を手に入れよう……
このゲームはプレイ済みだから何となくは分かるはず
ゲームと違うという点は無いはずだろうきっと
そうと分かれば善は急げだ取り敢えず図書館に向かおう
次回はいつ更新出来るかは未定ですが
タイトルは
4 情報収集
です。