3、生活に役立つ魔術
また会話がありません。
魔術は平和と生活の向上のために使うべきだ。
科学も同様だけどね。
だから生活に役立つ魔術の研究もした。
そして身につけた。
東欧の魔術師一族の使っていた魔術が参考になった。
生活魔術とか生活魔法とかいうものだった。
修験者にもその一部を使うものがいた。
山野で生活するのに便利だよね。
私が身につけた生活魔術は浄化・飲料水生成・加熱・冷却・乾燥・着火・殺菌・解毒だ。
浄化は『魔』を浄化するものだという。
東欧の魔術師一族の村で悪魔退治を専門としていた老婆が教えてくれた。
体や衣服にも浄化を施すことができる。
汚れも『魔』なのかな?
深い事は考えるのを止めよう。
飲料水生成は便利だね。
特に災害時やキャンプや熱中症対策にもいいね。
ついでに経口補水飲料も作れるようにしておこうか。
飲料水は水だけではない。
水だけつまり『超純水』は体には有害だ、危険だ。
体の様々な物質を奪ってしまう。
だから僅かに様々な物質が溶け込んでいなくてはいけない。
空気やミネラルなどが。
できるだけ世間でいう美味しい水に近づけておいたよ。
炭酸水を作る魔術もいいなあ。
後で作っておこう。
加熱や冷却は様々な温度にすることができる魔術だ。
私のエネルギー操作より魔術式が簡単だね。
冷却によって水から氷を作ることもできた。
水を瞬間沸騰させることができた。
電気ポットがいらないぞ!
カップ麺が早く食べられる。
電子レンジなしでレトルト食品がや冷凍食品が食べられる。
あ、電子レンジ風の魔術も作っておこう。
煮込みもOKで。
早い話が構成粒子の振動を変化させればよい。
エネルギー操作の応用だから簡単だよ。
エネルギー操作をさらに簡略化したのがこの魔術か。
乾燥・着火もエネルギー操作を簡略化した魔術か。
乾燥はさらに水を適度に除去している。
態々エネルギー操作も使っているのはふんわりと乾燥させるためかな。
ドライヤーいらず、乾燥機いらずの魔術だ。
家電メーカーさん、ごめんなさい。
あ、アイロン魔術も作っておこうかな。
本当に本当に家電メーカーさん、ごめんなさい。
殺菌と解毒は便利だよ。
それも特定の菌やウイルスなどを無力化する魔術と毒を中和する魔術だ。
浄化に似ているような感じもするけど。
気にしない気にしない。
対象を選べるから善玉菌は殺さず有害な細菌やウイルスだけを処理することができるという訳だ。
便利で構成のな魔術だね。
実はオリジナルの生活魔術での殺菌は処理対象になっていた菌はペスト菌とコレラ菌と赤痢菌だけだった。
私の持つ知識が多くの有害な細菌を処理の対象にすることができるようになったようだ。
科学と魔術の融合だ。
細菌やウイルスは変異をしていくから最新の情報が必要だがその辺はナノマシンを有効に利用していこうと思う。
解毒の対象になる毒の情報もナノマシンによる情報収集で得ている。
毒の種類も多いので情報収集は大変だな。
生活魔術以外だと治癒魔術も生活に役立つ魔術だよね。
ただし地球の魔術師の治癒魔術は出血を止めたり傷の治りを早めるものだった。
私タカシは現代医学も取り入れて診断や細胞の修復再生、細胞の増殖促進などを行い、数秒で治癒を完了できた。
勿論骨折も治療できた。
診断は大事だよね。
誤診は危険なのは治癒魔術でも同じだ。
診断の魔術は感覚強化を応用して細胞や器官などの異常を調べることができる魔術だ。
X線やCTでの診断・MRI診断・超音波診断などを組み合わせて使っている。
血液の解析も行う。
汗や尿や呼気や涙や唾液などの解析も行う。
それと私の持つ鑑定能力と組み合わせて怪我に関しても病気に関してもより良い治療方法を導き出せるようになった。
病気は各臓器等の細胞レベルの修復や病原菌の排除や毒素の中和によって治癒を施せるようになった。
当然だが一般人?の医療行為は禁止されているので公にできなかったのだが・・・・。
動物実験も問題にならない程度に行ったのだが・・・・。
動物愛護には気を付けているよ。
助けるけど虐待になるようなことはしないようにした。
治療を施した家の近くの野良猫や野生動物や鳥たちに好かれてしまったのは御愛嬌か。
治療を施した彼らが少し利口になっているのは気のせいという事で・・・・。
間違えても治療の副作用じゃないよね。
欠損部位再生はかなり大変だった。
時間もかかるし部位の形の確認するのに手間が必要だった。
ただできないことではなかった。
いつも気になっていた片足しかない鳩の脚を復元することができた。
鳩は戸惑っていたな。
リハビリが必要かな。
なおリハビリ的な事は魔術だけでは解決はしなかった。
もちろん魔術もサポート的に役には立っているが・・・。
リハビリに便利な機械が必要だよね。
これも研究課題だな。
西洋の魔術師や中国の仙術師の間には興味深い錬金魔術が発達していた。
触媒なども使わず物質を合成する魔術だ。
主に治療薬を合成するものだ。
不老不死の薬の合成は昔からの錬金魔術の追い求めるもののようだが。
不老不死の薬は置いといて物質合成は便利なので錬金魔術を研究させてもらった。
様々な治療薬は現代の薬と近いものだが現代の薬にないものもあった。
薬品工業ではいまだに合成できていない物質の入った薬だ。
宇宙空間などのような特殊な環境でなければ進まないような化学反応を魔法で解決できてしまった。
この薬を公にして世間に出すと問題になるだろうな。
様々な物質を合成できる錬金魔術は便利だけど自分で使う程度にしようかな。
合成の時のエネルギーの供給と処理が問題だけどエネルギー操作だ何とかなるから大丈夫そうだ。
まあ、これからも色々と応用ができそうだ。
その応用されていたのが料理魔術だった。
これは役に立つ。
煮込みや各種調理を簡単に行うことができるようになった。
あれ、電子レンジ魔術がいらなくなったのでは・・・・・。
気にしない、気にしない。
まあ、現代社会では調理家電があるけどね。
皮むきが便利だな。
かつらむきもできた。
カレーが3分で出来てしまった。
時間はレトルトと一緒だったけどね。
筑前煮や切り干し大根・きんぴらごぼうも簡単だ。
あんこも簡単にできたよ。
豆腐や油揚げも自家製になった。
味噌や醤油や各種調味料も。
お酒は法律の関係でまずいか。
作れるようだけど。
自家製パンも色々と。
ケーキなどのスイーツも1分だ。
材料の量と調理手順はしっかり把握しておかないとできないよ。
初めちょっと失敗してしまったのは内緒だ。
調子に乗り過ぎてスイーツを作り過ぎて喫茶店で食べ放題を行うことになってしまったのも秘密です。
あ、喫茶店魔術というのもいいかな。
生活において衣食住は大事だよね。
「食」はばっちりということで・・・・おそらく。
次は「衣」!
裁縫など服飾関係の魔術も研究してみた。
型紙と布地やボタンなどがあれば簡単に服や鞄が作れた。
布地も原料があれば作ることができた。
布地を作る魔術は存在したよ。
これは便利だね。
自宅にあったペットボトルでTシャツを量産して衣料を集める催しに寄付したよ。
すごく喜ばれた。
出来立てほやほやの新品だからね。
様々な機能を付けた新素材の布地も開発してしまったことも秘密です。
次は「住」だね。
魔術で家づくり?
それから家具も。
・・・・・・できた。
まずは小屋からだったけど。
図面と材料があれば問題なくできるようになった。
図面を用意するのは大事だよ。
すごーく大事だ!
ここがポイント。
だからCAD魔術も作ったよ。
そして小屋づくり。
犬小屋3秒、6畳の物置小屋30秒。
初めはこんなものか。
一応耐震構造にもなっている。
3LDK一軒家は土台あり内装なしで3分だった。
問題は・・・・どこに置いておこうか。
内装は部屋ごとの材料を揃えるのとどのようにするかという詳細の設定が大変だ。
図面を工夫したら内装も含めて作れるようにもなったけど。
材料の準備が大変だったのは仕方がない事かな。
材料準備の魔術も必要だね。
家具も各種作成可能になってきた。
勿論図面も必要。
作っておいてよかったCAD魔術。
材料は木材・金属・岩石。
何でもできる。
図面さえしっかりしていれば・・・・。
・・・・作り過ぎた。
調子に乗ってしまった。
いつもの悪い癖だよ。
それ以上に置き場所がない!
どうしよう。
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