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16、貴族 メイル辺境伯

王祖と令嬢の秘密


領主の館に着いた私は応接室に通された。


ロボットたちは魔動車のところにいる。



「改めまして、王より辺境伯の任を仰せつかっていますトム・ファン・メイルです。この度のご助力ありがとうございます」


「タカシです。辺境伯様にそのように畏まられますと恐縮してしまいます」


「いいえ、貴方様のように強い方にはやはり礼を尽くさなければいけません」


「私が強いと?」


「隠蔽を施されていらっしゃるようですが娘の鑑定は欺けなかったようですね。ご安心ください。他言はしません」



辺境伯の御令嬢が私を見つめていたのはそういう訳か。


実は惚れられたしまったと勘違いしていたよ。


恥ずかしい。



「それから貴方様は転移者ですよね」


「え、」



そこまでわかるのか。



「娘の鑑定結果から導き出した結論です。理由はまた後程、お礼の夕食会の時にで説明しましょう。この街での滞在予定ならこの屋敷にお泊りください。色々とお話しておきたいことがあります。秘密の話も含めて」


「お世話になってもいいのですか?」


「どうぞ、ご遠慮なく。お礼の夕食会までは客間でお寛ぎください」


その後、辺境伯の奥方と御令嬢を紹介された。


長男のジョン君は王都で学校に通っている。


奥方はリリーさん、御令嬢はシズクさんとエアルさんだ。


姉のシズクさんが強力な鑑定能力を持っているらしい。


これは魔法での鑑定でなくスキルとしての鑑定能力だという。


そして妹のエアルさんは予知能力を持っているという。




夕食会は辺境伯の家族4人と私だけで行われた。


事前にすべての食事を運ばせたうえ使用人は執事のナイクさんのみが食堂に残った。


盗聴等が行われないように魔法で結界が施されていた。



「改めて本日はありがとうございました」


「いいえ、こちらこそ恐縮しております」


「これから話すことはある程度秘密にした方がお互いにいいと思いますのでよろしくお願いします」


「はい。確かに」


「まず、娘のシズクの鑑定能力からお話ししましょう。彼女の鑑定は魔法でなく能力です。魔法で隠蔽しようとしても看破されます」


「このような鑑定能力の持ち主は他にもいるのでしょうか?」


「おそらく現在はシズクだけでしょう」


「現在はというと過去にはいたという事ですか」


「はい、今使われているステータス鑑定の魔法を開発した賢者様つまりこの国の王祖様は使えたようです」


「そうなのですか」


「賢者様はこの国の王祖様で私たちの先祖様でもあります。私は現国王の弟である前公爵の三男、妻は現国王の次女です」


「そうなのですね。そうすると先祖返り的なものですかね」


「はい、そう言われています。そしてシズクの鑑定では出身地がわかるのです」


「私の出身も判るという事ですか?」


「ええ、タカシ殿は地球の日本という私たちの先祖である王祖と同じ国の出身ですね。つまり私たちの先祖である王祖も転移者ですよ」


「王祖様の地球での名前はわかりますか?」


「それをお話しするのには国王の許可が必要です」


「わかりました。転移者はこの世界に多くいるのですか?」


「世界中で今までに300人以上把握しています。現在存命は120名ぐらいだったと思います。各国で把握し、国際的に情報を共有しています。転移者の存在は庶民も知っています」


「転移についてご存知のことはありますか?」


「出身国はまちまちですが日本の出身は多いですね。神社にいていつの間にかこちらに転移したようです」



私が調べた神隠しも神社でというのが多かったな。



「タカシさんはどのように来られたのですか?」



辺境伯と家族は信用できそうだったので今まで状況を話した。


まあ、先祖が日本からの転移者だという事も話す気になった理由だけどね。


自ら来たという事も含めて。



「そうするとタカシさんはこちらと地球を往来できるという事ですか?」


「そうですね。おそらく。これは極秘で」


「ええ、了解しました。まあこれからどうするかは国王とも話してみてください。また是非転移者とも会ってください」


「了解しました」



食事の後4人がステータスを教えてくれた。



トム・ファン・メイル


レベル 150


生命力 68


魔力 700


武術 剣術中級 格闘術中級 


魔法 身体強化魔法中級 生活魔法中級 防御魔法中級 攻撃魔法中級




リリー・ファン・メイル


レベル 146


生命力 40


魔力 960


武術 剣術初級 格闘術初級 


魔法 身体強化魔法初級 生活魔法中級 防御魔法中級 治癒魔法中級 調剤魔法初級



シズク・ファン・メイル


レベル 146


生命力 30


魔力 1000


武術 剣術初級 格闘術初級


魔法 身体強化魔法初級 生活魔法初級 防御魔法初級 治癒魔法初級 攻撃魔法初級 付与魔法初級 空間拡張魔法初級 退魔魔法初級 結界魔法初級 錬金魔法初級


特殊能力 鑑定



エアル・ファン・メイル


レベル 140


生命力 28


魔力 960


武術 剣術初級 格闘術初級


魔法 身体強化魔法初級 生活魔法初級 防御魔法初級 付与魔法初級 探索魔法初級 空間拡張魔法初級 退魔魔法初級 結界魔法初級 錬金魔法初級 調剤魔法初級


特殊能力 予知



エアルの予知能力は自由に予知できるわけではないが他人に知られてしまうと不味い。


エアルの予知能力も極秘事項だ。


特殊能力はステータス鑑定魔法では見ることはできないのでその点は安心してもよいらしい。


しかし、この一家のレベルは大変に高いね。


特殊能力のことと私の能力については秘密という事になった。


お読みいただきありがとうございます。

評価や感想をいただければ幸いです。

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