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9 城砦都市

 アマランスは、畑の真ん中にある城砦都市だった。城砦都市というより田舎の砦にしか見えないが、一応、石壁で取り囲まれていて外敵には備えているみたいだった。


 門番が入退城を確認してるみたいだが、伯爵令嬢とその一行ということで、簡単にスルーされた。

 自分の身分確認はされていない。(入城前に、ホバー解除して、馬車の後ろに摑まり、監視役を装っていたけど・・・。)それでいいのか門番。


 射手の女は、衛兵に引き渡して尋問をお願いした。結果は正式な報告書としてが王都の伯爵家に届く事になった。


 一行は貴族御用達の高級宿に泊まるらしい。玄関まで送り、明日の出発時間を聞いて別れようとしたら、「太郎様もここにお泊まり下さい。」と、しれっとしてミミリィさんが告げる。 イヤイヤ、ジャージ姿で泊まる宿じゃないでしょ。


「護衛が何処にいるか分からないのでは、護衛の意味がないではないか。」

 とスヴェアさんが正論を吐く。

 高そうだよ。そんなお金あるかなと躊躇っていると、ミミリィさんが伯爵家で負担しますから気にせず泊まって下さいと言うので、お言葉に甘えることにした。


 宿の人に案内され、階段を上がって行く。ワンフロア貸し切りらしい。

 フェリシア様とスヴェアさん。ベルタちゃん、アルヴァちゃん、カロリーネさん。

 ミミリィさんは自分と同室 って、どういう部屋割りなんだよ。


「済みません、これはどういう部屋割りなんですか。」


「おや、何か変か? お嬢様には『ミミリィは太郎様のお世話をします。』と伝え、了承を得ているから問題は無い。」スヴェアさんシラっと答える。


「いや、だって、年頃の嫁入り前の娘が男と同室ってマズイでしょ。」


「嫁に行けない体にするのであろう。二言があるのか?、ミミリィに恥を掻かせるつもりなのか。?」


「今すぐにじゃないですから。」


「いつかはするのであろう。では、問題ないではないか。 各自入室し、休息。 お嬢様はこちらへ」


 スヴェアさん、聞く耳持たずフェリシア様と入って行ってしまった。


「・・・・」


  廊下に二人残された。ミミリィさんと目があったが、目が泳いでいる。


「ま、入りましょう。この後、着替えて出かけたいのですが、よろしいですか?」


「で、デートですか?」ミミリィさん真っ赤。


「御一緒頂けるのであればお願いしますが、身分証が無いので、冒険者ギルドに行って登録をしたいのです。それと、服と武器も購入したいので、街に出ようと思うのですが。」


「あ、買い物ですね、お付き合いします。」 その後、ボソッと「デートじゃないんだ。」ミミリィさん聞こえてますけど。


 扉を開け、部屋に入った。部屋は借りてたアパートの2倍くらいの広さがあった。


寝室とリビング、洗面所、バス、トイレなんか高級感あふれる感じがする。ベッドは昔映画でみたキングサイズよりでかいけど、一つしかないぞ。ミミリィさんに使ってもらってリビングのソファーで寝るか・・・。


 生活魔法起動:クリーン、ついでにミミリィさんにもクリーンを掛けてから、着替える。

 ミミリィさんには洗面所を使ってもらった。


 スーツとダッフルコートを取り出し、物質精錬で長さを調節。ネクタイはいいや。

 着替え終わって、ステータスを偽装する。

 数値は120前後にして、魔法は風魔法lv1、土魔法lv1、火魔法lv1、聖魔法lv1とスキル剣士でいいや。


 しばらくぼーっとしていると、「お待たせしました。」とミミリィさん登場。 って、貴方誰?


 アップした髪にメイド服姿の彼女とは全然違う、セミロングの髪を片肩に纏め黒紫に花びらを散らしたコットの女性がいた。 


「どうでしょうか、これでよろしいですか? 普段メイド服なので服をあまり持っていないのです。ご迷惑にならないでしょうか。」


「お、おぅ。 き、き、綺麗ですね。」 惚れちまうがなと小声で言ってしまった。


「この街は何度か来たことがありますので、道案内できます。」


「よ、よろしくお願いします。」 バレバレではあるが一応、何事も無いように平静を装う。


 ちなみに、ぐんまちゃんネクタイは桐生織の正絹ものだよ。

だけど、この世界だとネクタイをしてる人をほとんどいなくてリボンとか紐だったので外しました。

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