87 取らぬ狸の皮算用2
「で、太郎様、エレオノーラ様とミミリィと3人で密談ですか。」
「フェリシア、これからのことを太郎様に相談していたところなの。」エレオノーラ様しれっと答える。
「どんなことですか、身分復権のお手伝いでしたら、太郎様も父上もプッシュして貰えますよ。此所にマルディダもいるから鬼に金棒よ。」
「そんな感じの事なんだけどね、太郎様が色よい返事をしてくださらないのよ。」
「太郎様、如何してなんですか。エレオノーラ様の手助けをしてあげてください。フェリシアの大事な方ですから。」と、詰問する様に迫る。
「でもね、出来る話と出来ない話があって、出来ない方の話じゃないかと思ってお断りを入れているところなんだよ。」
「ミミリィ、ミミリィは如何なんですか。」
「私は、賛成の意を太郎様に伝えてありますが、納得していただけないのです。」
「分からず屋は太郎様だけなんですね。」フェリシアぷんすか。
「いや、そういう単純なことではないんだよ。」
「分かりました、明日正夫人会議を開いてハッキリさせましょ。太郎様も同席してください。」ってか正夫人会議ってなに?
「いや、内容を聞かないうちに決めない方がいいと思うよ。」
「では、何なんですか、その内容というのは。」フェリシア詰問調
「私が、太郎様の第五夫人になることよ。」と、エレオノーラ様が胸を張って宣言する。
「え、・・・・。 太郎様、エレオノーラ様に何をしたのですか、私とミミリィとベルタ、それにスヴェアまで囲って置いて、それでも飽き足らず、エレオノーラ様までも手籠めにしてお嫁に行けない体にしたうえに、責任も取らないという気なんですか。見損ないました女の敵です。許せません、即刻責任を取るべきです。」
「待ってね、フェリシア。僕はエレオノーラ様に手を出してはいないよ。エレオノーラ様が性奴隷として売られていたので買い求め、お風呂に入れたり着替えさせたりはしたけど、手は出していないよ。ちゃんと食事も与えたからね。そして、公爵家が引き取ってくれるというので、引き取って貰っただけだから。」
「そうですね、まだ犯されてはいませんが、「あんなこと」や「あんなこと」や「あ~んなこと」までされてますから、もう他家には行けません。」
エレオノーラ様 嘘の涙目は止めよう。フェリシアが信じるから。
「太郎様。私がいないことを良いことにエレオノーラ様にそんな事までしていたんですか。それでも責任を取らないなんて、信じられません。
それではエレオノーラ様も太郎様の夫人になっていただけるのですね! 流石エレオノーラ様です。大賛成です。エレオノーラ様はもう大人ですから、直ぐにでも承認します。今晩から、ちゃっちゃとやっちゃってください。」
「ちょっとまて、『今晩からちゃっちゃとやっちゃってください』ってなんだ。僕をなんだと思ってるんだフェリシア。それに、そんな事までって何を指しているの?」
「だって太郎様はヘタレだから、こうでも言わないと動かないじゃないですか。お預けされる身にもなってください。」フェリシアぷんすか
「では、フェリシア様にも承諾いただきましたので、明日の正夫人会議で決定といたします。宜しいですね太郎様」と、ミミリィが事務的に結論を出す。
「え、え、・・・・」
「面白い方ですね。フェリシアが惚気るのも分かる気がします。学園の不世出ともてはやされたエレオノーラ様がこんなに簡単に落ちるなんて。縁は不思議なものですね。
まあ、あのバカ兄には常々勿体ないと思っていましたから、これも一つの正解なんでしょうね。」
マルディダ様、何を感心してるですか。
「あ、お見苦しい処をお見せし申し訳ありません。」
「興味本位の質問ですが、太郎様がエレオノーラ様を受け入れようとしなかった理由は何なんですか。才色兼備で欠点なんてないエレオノーラ様を拒否する理由が私には分からないのですが。」
「僕には既に予定も入れると4名の夫人がいます。僕は彼女達の唯一になれるかもしれませんが、彼女達は僕の唯一ではない横並びの扱いとなってしまいます。それで女性が幸せなのかが僕には分かりません。フェリシアもミミリィもベルタもスヴェアもそれでいいとは言ってくれていますが、本心では自分だけを見て貰いたいと思っていると思います。やはり、自分だけを見てくれる人の方が、本人に取って幸せでないかと僕は思うのです。現夫人でも、それぞれ唯一の人となれる人がいたらそちらに任せてもいいと思うのです。」
「殊勝なというか、全部受け入れるだけの度量がないと仰っているようですね。普通の男なら、全部付いて来い(笑)みたいな乗りで、何の根拠も無く下心満載か多情仏心で女を囲うのではないのですか。又は使い捨てる。(王女様目が怖い)」
「ありませんよ。今はこんな状況になってしまってますけど、本当ならただの甘太郎屋の主人でいたいのですから。」
「謙虚な方ですね。でも過度な卑下は宜しくないと思いますよ。フェリシアはいい方を見つけましたね。羨ましいです。でも、フェリシアは正夫人が増えることに問題はないの?」
「私もミミリィから太郎様を奪ったから、そんな事言えない。だからいいの。太郎様が私の旦那様でいてくれくれるなら、他に女がいても気にしないわ。」
「奪った?そんな事聞いてないわよね。ミミリィって貴方の使用人よね。」
「後で教えてあげる、太郎様の前では恥ずかしいから。」
話も終わり、髪も梳き終わった様で、フェリシアはマルディダ様を連れ本館客室に案内し荷物を置きにいった。
さて、準備にはいりますかね。
まず、浴槽に温泉の素を。男性用は草津の湯ノ花、女性用は伊香保の湯ノ花を入れる。伊香保の湯は婦人病にいいらしいからね。
タオルの確認をして、湯桶などもチェック。(グンマー産ケロ○ン桶・手桶。椅子を揃えているけど、この世界にとっては模様だから大丈夫だよね。)
何の問題もない。派遣メイドさんいい仕事しているね。
食堂に戻り、机の配置を替え、弁当箱を並べて行く。今日は竹製フォークとスプーンだけだから、面食らうかもしれないけどまあいいや。
グラスを配置し、キャベツスープのカップも並べる。(蓋をしておくよ)
そして、メインの酒は、女性用には昨日の梅酒がミミリィに好評だったから、グンマー産発泡梅酒の淡○と、色が綺麗な紅○舞を、男性には水○蕉ピュアと○盃特別純米を用意した。ノンアルコールは沼田のリンゴジュースだよ。
一応安全のために、グンマー産プレミアム○ルツとグンマー製造のアイスティーを厨房に用意してアイスティ-はジャーに入れ替えておく。グンマー産カル○スはこっちの人に受け入れられるのだろうか・・・一応用意。
アンナリーナ様にチェックしてもらう間に、フェリシアとマルディダ様が荷物を置き、食堂に戻って来たので、僕のメイド(奴隷達)をフェシリアに紹介してから(と言ってもフェリシアとマルディダ様にとっては見慣れた顔ばかりなんだけどね)、お客様のお迎えに行ってもらう。
イヴァンネとスサンはエステルグリーン伯爵とアンドレアソン公爵家を担当してもらった。
ある意味、女神様が直々にパシリーして呼びに行くなんてすごいことだよね。
参加者が席に着き、さあ、本番の始まりだ。




