71 パーティー準備2
一度本館に戻ってから全員を引き連れ、旧本館に向かう。途中で本館の形が明らかに変わっていることを気づいた数人がヒソヒソ話しをはじめていた。
相変わらずミミリィはあきれた顔で見ていたし、スヴェアは口をあんぐり開けたままだった。
「す、凄いです。いつの間に改装したのですか。朝、掃除したときは何でもなかったのに・・・・。」 エイラさんが呟く。
「気にしたら負けだから、こういうものと思って。」とミミリィに宥められていた。
その後、1階ホールに集め明後日のパーティの話を全員に説明する。
1 エステルグリーン伯爵家主催の会議があり、貴族が別邸に来ること。
2 その後食事会を行い、料理を僕が用意することになったこと。
3 ほとんどの出席者が、旧本館に宿泊すること。
4 食事会は夫妻での参加となるので各家毎に1人ずつついてゲストを接待すること。
なお、イヴァンネとスサンは除く。
スヴェアは警備担当になるがミミリィは僕の補佐をすること。
付き人用の食事は後ろにテーブルを用意して、食事は一緒の時間に取るので準備は同時に行うこと。
5 食事会の準備は全員で担当すること。
6 イヴァンネ、スサン、グンネル、ミミリィは厨房に入ってもらう。
食事会の基本的は指示はエイラさんから受けること。
エイラさんは本邸メイドと調整をお願い。
7 食事会開始後のサービスは本邸のメイドさんに頼むので、接待担当は接待に専念すること。
8 食事会終了後は、後片付けを手伝うこと。お客様は談話室でお茶会または入浴後就寝となるとなるので、談話室のお茶会にゲストが参加する時は接待をすること。
9 入浴は付き人が担当するので不要であるが、一緒に入っても構わない。
10全部終わったら、本館の自室で寝ること。翌日も朝食用意などがあるので早起きすること。
11服は当日改めて配布する。
そんなことを説明した後で、掃除は本邸の本職メイドさんがやってくれる事になっているけど、改装後の旧本館の確認を兼ねてウチのメイドにも一度やらせておいたほうがいい思い返し、エイラさんに指示して全員で一応掃除をしてもらううことにした。
全員で掃除をさせている間に、私室に戻りPCを立ち上げる。ネット通販で必要な材料・物品をポチってゆく。
明後日の彼女達の服をどうしようか。準備もあるから動きやすい服がいいよね。メイド服でいいか。チャイナ服とか作務衣・・いや、知的なコンパニオンか。なら開襟の薄手の白ブラウスに黒のスリット入りのタイトスカードに透けブラは・・変態か。自分の娘の下着が透けてたらいい気はしないよね。
居酒屋みたいなセパレートの着物っていうのも「時代劇の御茶屋娘」みたいでいいかもしれないけど、袖がじゃまだよね。
よし、開襟の黒ブラウスに黒スキニーパンツで行こう。
サイズを揃えて20人分を用意する。サイズを知らないことになっているから、余分に用意しておく。どうせなら、売った事を後悔する位、綺麗にしてやろう。服を配るのは当日だな。
メニューは下準備がそれほど必要ないのだけど、彼女達に説明させるために一度同じ物を作っておこうかな。
厨房に下りて材料を確認していると、掃除が終わった様で皆が戻って来たので、スサン、イヴァンネ、ミミリィを呼んで作業を手伝ってもらう。グンネルとディオーナも手伝うと言うので厨房に入ってもらう。他の者にはアメニティ類を旧本館に運んで用意をしてもらうのと、食器とカトラリーの確認をしてもらう事にした。エイラさんは厨房に入りたかったみたいだったが、旧本館の指揮を頼むと恨みがましい顔はしたが旧本館組を引き連れて行った。
「さて、当日作る量は大体100人前だから頑張ってね。」
「そんなにお客様がいらっしゃるのですか。」
「来客は10組だけど、お付きの人も来るから、伯爵家と合わせて50人位。本邸の派遣が警備も入れると20人位、ウチが15人位。それ予備を含めて100人分」
「大変ですね。」
「今日は試食用の15人前だけだけどね。一通り全行程をやって足らない処や、変更した方がいいところを確認したいんだ。」
「分かりました。」
グンネルとディオーナは包丁がそこそこ使えたので野菜類を切ってもらう。
花インゲンは洗って、水に浸けてもらう。明日用だよ。
尾島の山芋は皮を剥きすり下ろして直ぐにアイテムボックスにしまう。
魚介類の下拵えはミミリィとスサンに頼む。
イヴァンネにはとんかつ下準備を頼むことにして、スライサーで肉を切り、筋切りをしてもらう。
などなど、指示してどんどん進める。
花インゲンは当然旧六合村産だよ。直ぐには出来ないから今は土産物を用意したけど。
慌ただしい時間がすぎ、下拵えが完了したらもう夕飯準備の時間になっていた。
メニューは明後日の夕飯と同じもの、全員を厨房に集め仕上げと盛り付けを説明する。
前菜 みそおでん :サイコロ状の生イモこんにゃくに味噌だれを掛ける。
揚げ茄子 :味噌おでんと同じ大きさで揚げて大根おろしとめんつゆ。
厚焼き卵 :赤城の卵と尾島山芋で甘くふわふわに焼き上げる
花インゲン :間に合わないので缶詰で代用 明日は手作り
竹輪チーズ焼き:半分に切った生食用竹輪にチーズとバジルを載せオーブン
で焼く。
サラダ ホットサラダ :ブロッコリーとカリフラワーとニンジンを茹で、マヨネー
ズとアボカドのドレッシングを添える。
スープ キャベツとベーコンをコンソメの素で煮込む。
魚 ドリア :シーフードをたっぷり炊き込んだサフランライスにホワイ
トソースとチーズを載せオーブンで焼く。
付け合わせはペコロスとアンデスレッドをオーブンで焼き
塩胡椒とニンニクバターを掛ける。
ソルベ アイス :バナナとミルクでアイスにする。頑張っても梅○のバナナ
アイスに届かないのはしかたない。
肉 とんかつ :上州麦○のロースとんかつ 付け合わせは千切りキャベツ
(シーズン的に嬬恋じゃないけど)とポテトサラダ。
ソースは当然グンマー産でり○すソースにすりごまを合わせる。
デザート :いちごミルク大福 やっぱりオリジナルの味は出せないけ
ど、一般的なレシピで作ったそれらしきもの(筈)
本物食べたいな・・・。
お茶 :煎茶
相手から料理の説明を求められても答えられる様に、公開できない処は「企業秘密と言うこと」と念を押しながら一つ一つ説明し、一つずつ食べてもらう。
ワインは飲めない子もいるので、飲めない子には説明だけして飲ませなかったけどね。
みんなニコニコしながらでも真剣に説明を聞いていた。終わったあとには幸せそうだったから満足してもらえたのだと思ったので、一応感想を聞いてみた。
「美味しかったです。初めてです、こんなの実家にいた時でも食べられませんでしたし王宮晩餐会よりも感動しました。」グンネルは公爵家だからこういうの慣れているもんね。
「つみっこの様な、グンマーの料理だけにするのかと思っていたら違うんですね。美味しいです。これなら、材料をアレンジして色々作れそうです。」ミミリィは前向きだね。
「美味しかったです。此所にいて幸せです。この料理は明後日の夜も食べられるのですね。」
エイラさん、目がキラキラしていてなんか怖い。
「そうだよ、お客様と一緒に食べてもらいます。君たちにテーブルマナーは説明する必要がないと思っているので、滞りなく接待してね。お酒が飲める子は飲んでもいいけど飲み過ぎないようにね。お客様に失礼だから。」
「分かりました。」
「このメニューに何か気になったことはあるかな。」
「サラダの彩りがもう少し欲しいです。黄色や赤色のもの。」
「お肉、とんかつですか?が少し大きい気がします。女性には多分食べきれなくて残す事になりそうなので、半分くらいでいいかもしれません。美味しいのに食べきれないのが悔やまれます。」
「そうだね。サラダは彩り野菜を明日見つけて来よう。それから「とんかつ」は半分にしようか。お代わりが出来るようにすればいいね。 ありがとう。」
そんな、感想を聞きながら試食兼夕食は終了後、片付けは全員でやることを指示する。
手が空いた者からお風呂に入って、上がったら脱衣所で待ってて欲しいと告げて、食堂を出る。
「何をするつもりなのですか。」ミミリィの視線が痛い。
「接待をしてもらう彼女を素肌美人にしようと思うんだけど、ミミリィで実験していいかな。」
「実験ですか。 まあ、太郎様がするのでしたら構いませんが。」
「じゃ、このまま浴室に直行ね。」
「え?、はい。着替えを持たないと。」
「新しいのを出すからいいよ。じゃ、行くよ。」ミミリィの手を取って浴室に行く。
「私も一緒に行って良いですか。」とスヴェアが割り込んでくるので、ミミリィを一瞥して了解を得てから「いいけど、着替えは自分のを持って来てね。」と言うと、スヴェアが泣きそうな目になったので、「はいはい、ストックを確認して新しいのを用意しますよ。」と宥める。
あれ、スヴェアと一緒に入っていいのか? ミミリィ許してあげたのかな。
グンマーのバナナ専門店のバナナアイスや和菓子屋さんのイチゴミルク大福はおすすめです。それから、イチゴ大福のお店はやめちゃったのかな。




