表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/300

55 エレオノーラ


 着替え終わった、ベルタとスヴェアさんを送り出した後、「さて、エレオノーラをどうしようか」と考える。お迎えが来るにはもう少し時間があるだろうし、こんな美人に手を付ける事も無く転売するだけなんてちょっと勿体ない感じがしてきた。

 おぉ、なんか聖人君子的な対応じゃなく底辺人の本性がむくむくと沸いてくるぞ!と、自己弁護して写真でも撮ろうかな。

 私室に戻りネット通販でデジカメをポチってくる。スマホでもいいのだろうけどやっぱり一眼がいい。気分だけはプロカメラマン! コミュ障にモデルを乗せて写真を撮ってゆくなんてできないけどね。

 厨房に行き、片付けをしているエレオノーラを呼ぶ。「ちょっとこっち来て。」


「はい、なんでしょうか。」 なんか目がキラキラしてる。


「いや、ヘヘ。性奴隷の主人らしいことをしようかと。」


「え、夕べは独り寝させてたくせに、昼間それも朝からですか。」

 真っ赤になりながらも、小悪魔的な顔もできるのねエレオノーラ。


「ま、来て。」と、先導して一階の何もない物販部屋に連れてくる。


「え、ここで何するんですか。」不思議そうなエレオノーラに、


「ちょっと其処に立って」と言い、三脚を立てカメラをセットする。


「なんですかそれ。」


「これ? 絵を写す魔道具。 綺麗なエレオノーラを残して置きたいと思ってね。」


「綺麗じゃ無くなるような口ぶりですね。」


「女の子は日々美しくなるじゃない。今日のエレオノーラを撮って置きたいだけだよ。」


「半分嘘が入っている気がしますが、まあいいです。何すればいいんですか。」


「あ、其処に立ってて。 (カシャ) 右向いて (カシャ) 左向いて (カシャ)

 あ、終わったよありがとう。」


「ご主人様ぁ。これの何処が性奴隷の仕事なんですか。なんか、バカにされている様な気がします。もっと酷いことされるんじゃないんですか。」


「あ、十分だけど。  じゃ、服脱いで。 下着姿でいいから。」


「はい、分かりました。」そそくさとエレオノーラがメイド服を脱ぐと、昨日渡したグレーの上下だった。


「じゃ、前向いて(カシャ)右向いて(カシャ)後ろ向いて(カシャ)左向いて(カシャ)はい、おしまい。ありがとう。 あ、そうだこっちに着替えてくれるかな。」


エレオノーラにこの世界の一般的なキャミソールとひもパンを渡し、後ろを向く。(予め用意していたってことがバレない様に自然に渡す。)


「終わったら声かけてね。」


「はい、終わりました。」と言われたので振り向くと、一糸まとわぬエレオノーラが居た。


「如何したの? 着ていいんだよ。」


「ご主人様はこの姿も見たいと思っていらっしゃるでしょ? どうですか、フェリシアに負けないでしょ。」


「ノーコメントで。それから主人の妻だから様は付けてね。 じゃ、お言葉に甘えて、(カシャ)右向いて、(カシャ)後ろ向いて(カシャ)左向いて(カシャ) じゃ着てね。」


「終わりました。」今度はキャミソールを着たエレオノーラがいた。


「じゃ、撮るよ。(カシャ)右向いて、(カシャ)後ろ向いて(カシャ)左向いて(カシャ)  次ぎこれ着て。」と一般的なコットを渡す。(昨日ベルタとデートの時に、人数分買っておいたんだよ。サイズが合わないと困るから一応予備もあるよ。)


「じゃ、撮るよ。(カシャ)右向いて、(カシャ)後ろ向いて(カシャ)左向いて(カシャ) はい、おしまい。お疲れ様でした。」

 何か釈然としない様子のエレオノーラを連れて廊下にでると、エイラさんが片付けと掃除が終わりった様で、「外を掃いて来ます。」と外へ出て行った。


「じゃ、エレオノーラは、4階の窓を開けて換気をしてきてくれるかな。」とエレオノーラでも出来そうな家事を言いつけ、1階厨房に入り設備の構想を練る。


 売ろうと思っているのは「甘太○焼」。グンマー特に厩橋では「今川焼き」・「大判焼」じゃ無いんだよ。(それでも知らない輩は「今川焼き」と呼んでいるけど。)親しんだものに近づけるかが一番の問題なんだけど、この世界ならどら焼きに近くても誰も文句は言わない。筈。

 あの、柔らかな食感とくどくない甘みがいいんだよ。歯にしみる様な甘みじゃ無くって「幸せ~」感じられるような甘みが。爺って言うなよ。

 鯛焼きも、チョコレートの甘さもいいんだけど、やっぱり○太郎焼なんだよ。厩橋人は。もちろんグンマーのソウルフードは「焼きまんじゅう」だけどこの世界で受け入れられるかわからないから追々かな。

 焼きまんじゅうはグンマーでは焼きたての熱々ふわふわが食べられて、冷めるとそれはそれでいいんだけどやっぱり熱々ふわふわがいいんだよ。自家焼き用のお土産もいいんだけどやっぱり、店で店員さんが手慣れた手つきで次々焼いてゆく所を見ると・・・。焼いてる匂いがいいんだなこれが。店によって少しずつ味が違うし、あん入りとあんなしも有るし、面白いんだよ。田舎に行くと軽トラで売りに来てそこで焼いてくれるらしい。コンビニのグンマーオンでも売っているしね。(注:グンマーオンは無くなっちゃいましたが、販売してくれる店舗は残るみたいです。)それで、個人的には、まんじゅうの端っこが切りっぱなし? になっているところが、カリッとしてタレがしみていて旨いんだよ。これはやっぱり焼きたてがいいんだ、時間が経つと湿気っちゃうから。

 って 焼きまんじゅうへの憧憬はおいておいて「甘○郎焼」を考える。

 鉄板ごとひっくり返るヤツがカッコいいけど、たこ焼き機みたいに、千枚通しでひっくり返して乗せるのが無難だろうな。たこ焼きもいいな。銀○こ食べたいな・・・。





 そんなことを考えていたら、エイラさんが来客を告げた。 

「太郎様お客様がいらっしゃいましたが、如何いたしましょうか。」


「あ、今行きます。 エイラさんはお茶の用意をして、その後エレオノーラが4階にいるから1階応接まで連れてきて。」


「はい、分かりました。」





 裏玄関をから中庭に出ると立派な馬車が停まっていた。

(本来、こっちが正面玄関なんだけど、道に面して居るところにも玄関があるから、相対的にこっちが裏口みたいな感じなんだよね。)


「ようこそいらっしゃいました。間橋太郎です。」 恭しく馬車前で挨拶をすると、馬車の御者が馬車の扉を開け、中から30代後半くらいの女性が降りてきた。


「お初にお目に掛かります。アンドレアソン公爵家から参りました、テレーシアと申します。よろしくお願いします。」


「お忙しいとことお呼び立てして申し訳ありません。ではお話は中で伺いたいと思いますので、こちらへどうぞ。」と、先導し、テレーシアさんとお付きの侍女を招き入れる。


 1階北側の応接に通し、着席をすすめる。


「いま、お茶を用意しておりますので少々お待ち下さい。」ソファーに座る。


「改めまして、間橋太郎と申します。 本日はお忙しい中、この様な所までご足労いただき、誠に有り難うございます。」


「いえ、アンドレアソン公爵家としてもアンナリーナ様からのお話ですので、渡りに船といったことでもあります。お申し出感謝いたします。」


「失礼いたします。」とノックのあとエイラさんがお茶を持って来てくれたので、お茶を勧める。茶請けは昨日と同じグンマー産ラスク(ホワイトチョコバージョン)だよ。


「お口に合うか分かりませんが、もし宜しければお召し上がりください。公爵家御用達のような上等な物ではありませんが、どうぞ。お口に合えば幸いです。」


「あ、いい香りですね。 お茶もお菓子もとても美味しいそうです。」


 一口お茶を飲む時間を待ち

「お忙しいと思いますので、本題に入ります。 本日ご足労いただきましたのは、私が購入いたしました性奴隷が、アンドレアソン公爵家の縁者であるらしいとアンナリーナ様さまから伺いましたので、私が手を付けてしまう前にご要望がありましたらお買い戻しいただければ、と思いまして申し出をさせていただきました。」


「アンナリーナ様からのお話は伺っております。確かに我が公爵家の縁者である者の様ですので、宜しければ引き取らせて頂きたいと思います。」


「そうですが、有り難うございます。 もうすぐ参りますので少々お待ち下さい。

 それで、金額の方なんですがアンドレアソン公爵家の言い値で結構ですのでよろしくお願いします。」


「言い値ですか。 価値は我が家で決めろとおっしゃるのですね。」


「まあ、そういうこともあるのですが、購入したのが10人で「一山幾ら」だったので、値段が分からないのですよ。ですので、そちらの言い値で結構です。」


「鉄貨1枚でも。」


「あ、構いませんよ。転売で儲けようとは思ってませんし、元々これから始める店の店員としたかっただけですから。」


「本当にアンナリーナ様が仰るような方ですね。太郎様はエレオノーラに価値を認めていないとも取れますが。」テレーシア様の目ちょっと怖い。


「彼女は賢く美人で、事務職としては有能で手放すには惜しいです。とても惜しいです。でも、今回僕が欲しかったのは、メイド兼店員なのでエレオノーラではちょっと力不足です。僕がもっと事業を広げて全体マネジメントが必要な時には必要不可欠な人材だと思うのですが、今の僕には猫に小判・豚に真珠。能力を生かし切れません。」


「性奴隷としてもですか。」


「手を付けてませんから分かりませんが、美人でスタイルが良いですからね、何の不満もないですよ。ただ、あまり僕を敬ってくれないのが残念ですね。

 それから、第三夫人を言いくるめ、夜伽を変わろうとしたりちょっと暴走気味ですね。」


「そんなものは、奴隷紋で強制すればよいだけではないですか。」


「本人の意思を曲げさせてまで強制したくはないです。奴隷紋で人形にして物扱いしたりしたら僕の夫人達に怒られます。それに人形を抱かなきゃいけないほど僕は女性に飢えてませんよ。それに、エレオノーラに口で勝てるものなど我が家にはいませんから。」


「我が家のエレオノーラには性奴隷としても魅力がないと。」


「いや、そんなこと無いですよ。もっと前に僕の物にしていたら、こんな有能で美人なパートナーは、一国と引き替えだって絶対手放しませんよ。のめり込んだら溺れちゃいそうですけどね。

 メイド兼店員としては二流でしょうけど、事業を拡大するとき・運営して行くときの事務方とか、僕の助言者とすれば申し分ないですからね。隣に侍らせておいたりできたら最高だと思いますよ。

 エレオノーラは賢いですから、理詰めだったり先読みされたりして口喧嘩はしても勝てそうにない所が悔しいですけどね。対外折衝では必要な事でしょうけど、それを家の中ではして欲しくないですね。」


「そうですか、では、事務方としてでしたら置いてくださるのですね。」


「あ、そうですね必要があれば考えますが、今のところ甘味を商う只の店主でいたいと思っていますので、自分の手に余る事業拡大はしたくありません。

 ですから公爵家の方に対して大変失礼ですが「お断りします。」むやみに奴隷ではない女性を増やすと夫人に怒られますので。」


「無欲というか、なんというか。」


 焼きまんじゅうはグンマーのソウルフードで、お茶と焼きまんじゅうは幸せなおやつタイムです。

冷めても美味しいですが、蒸かしたまんじゅう+みそだれ”だけ”というシンプルで素朴なものですから、焼きたてを食べることをおすすめします。 店によってはあん入りもありますよ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ